【名古屋】朝ドラ「虎に翼」のロケ地にも!大正ロマン溢れる「名古屋市市政資料館」

名古屋 東区
更新日:2024.04.05
掲載日:2024.04.05
【名古屋】朝ドラ「虎に翼」のロケ地にも!大正ロマン溢れる「名古屋市市政資料館」

愛知県名古屋市東区白壁一丁目にある「名古屋市市政資料館」。レトロかわいい建物やドラマのロケ地としても使われていることから、観光名所としても人気を集めています。

特に2024年度前期NHK連続テレビ小説「虎に翼」では、市政資料館もロケ地として使われています。
今回は、そんな名古屋市市政資料館の魅力をたっぷりとお伝えしていきます。

名古屋市市政資料館とは?

名古屋市市政資料館

市政資料館は、名古屋市営地下鉄名城線「市役所」駅からは徒歩8分ほどの場所にあります。入場料は無料なので、どなたでも気軽に入場できます。

もともとは「名古屋控訴院地方裁判所区裁判所庁舎」として、1922年(大正11年)に建設された建物です。ネオ・バロック様式のレンガ造建築物は重要文化財に指定されており、名古屋市が設定する「文化のみち」の起点に位置付けられています。

ちなみに「虎に翼」の主人公・猪爪寅子(いのつめ ともこ)のモデルとなった三淵嘉子さんは1952年、名古屋地方裁判所で初の女性判事に選ばれました。

実際に勤務していた名古屋地裁の建物がここ市政資料館です。

名古屋市市政資料館

名古屋市市政資料館

現在は、名古屋市市政資料館として、名古屋市の誕生から現代までの政治・経済・産業・文化などのできごとについて知ることができます。所蔵資料や市政に関する展示など、名古屋市自体の歴史の系統的な展示が見られるのはここだけ。

名古屋市の区域がどのように拡がってきたか、どのように産業が発展してきたを学べます。

 

ネオ・バロック建築を象徴する大迫力の大階段

市政資料館

柱の上半分の部分は、マーブル塗りといって漆喰でできていますが、下の部分は、大理石。触ってみると、上と下で冷たさが違い、下の大理石の部分が冷たく感じられることがわかります。

柱の上半分の部分は、マーブル塗りといって漆喰でできていますが、下の部分は、大理石。触ってみると、上と下で冷たさが違い、下の大理石の部分が冷たく感じられることがわかります。

市政資料館の魅力はなんと言っても、館内へ入ると出迎えてくれる、迫力ある大階段!こんなにすばらしい階段は、今ではほとんど見られません。

建物は、19世紀後半に流行したネオバロック様式で建築。特に中央階段室は、ネオバロック様式が最もよく表れている場所です。その特徴としては、左右対称のつくりになっていること。2階から3階までが吹き抜けになっていること。そして茶色と黄色のツートンの化粧柱がずらりと並んでいる点です。

また、正面のステンドグラスは、公正な裁判を意味する天秤(てんびん)の絵が描かれています。

階段に上り、天井を見上げると、ドーム天井のステンドグラスが見えます。天井のステンドグラスは日輪を素材に用いて公明正大な裁判を表現しているのだとか。

結婚式の前撮り・後撮りなどの撮影地として利用されるほか、ロケ地としても大階段はよく使われているんです。

<過去に撮影されたドラマ>

・2024年度前期NHK連続テレビ小説「虎に翼」
・映画「午前0時、キスしに来てよ」
・映画「謝罪の王様(マンタン王国迎賓館)」
・ドラマ「花より男子2(道明寺邸)」
・ドラマ「華麗なる一族」
・ドラマ「官僚たちの夏」
・土曜ドラマスペシャル「負けて、勝つ~戦後を造った男・吉田茂~」
・スペシャルドラマ 「坂の上の雲」
・映画「カツベン!」

建設当時を復元した豪華な会議室

市政資料館

名古屋市市政資料館

会議室

まずは3階の会議室へ行ってみましょう。

こちらは、建設当時を復元した会議室です。シャンデリアやカーテン、絨毯など調度品もすべて当時のまま復元しています。

中でも床の絨毯は「天津緞通(てんしんだんつう)」と呼ばれる手織りでつくられたたもの。厳格な雰囲気を与えています。

市政資料館

モールディング

市政資料館

モールディング

天井は、周囲より一段高くなった折り上げ式天井。周囲には、これでもか!というくらいぜいたくにモールディング(装飾)されています。

明治憲法下における法廷を再現

市政資料館

市政資料館

市政資料館は、もともと控訴院であったことから、明治憲法下の法廷・陪審法廷・現行憲法下の法廷の再現をするとともに、司法制度の歴史も学べます。

こちらの展示室は明治憲法下の法廷です。今とは服装もスタイルも全然違いますね!検察が、裁判官と同じ位置に座っていることに驚きました。

再現といえど、椅子に座ると気持ちがピシッとします。

現行法制下における法廷の再現

市政資料館

続いての展示室へ行ってみましょう。こちらは、現行憲法制定(昭和21年)後の、昭和23年当時の法廷の姿を再現しています。裁判時の服装も現代とさほど変わりはありません。

「虎に翼」の中でも今後このようなシーンがでてくるはずです。
こうした、貴重な資料や展示はめったにみることができないので、とてもおもしろいです!

市政資料館

最後は、陪審法廷の再現です。

陪審法の施行に伴って設置された陪審法廷を再現しています。

陪審法とは、刑事訴訟や民事訴訟の審理に際して、民間から無作為で選ばれた陪審員(ばいしんいん)によって構成される(裁判官を含まない)合議体が評議によって事実認定を行う裁判です。日本でも昭和3年から昭和18年まで陪審法廷が行われていました。

こ司法制度歴史的移り変わりを、子どもでも理解できるように展示されているので、とても勉強になりますよ。

廊下の様子

廊下の様子

市政資料館では名古屋市の歩みから、司法と裁判所の歴史を学ぶことのできる素晴らしい場所でした。何より、うつくしいネオ・バロック建築は必見の価値あり!

ぜひ貴重な資料や展示、歴史を感じに訪れていただきたい場所です。

展示を見たあとは、
昭和レトロな喫茶室でひといき

市政資料館には、喫茶室も併設されているんです。場所は、中央階段の左側。大きな看板があるわけではないので、意識しないと通り過ぎてしまいそうです。

カフェ・オレ 300円 / 抹茶オレ 350円

カフェ・オレ 300円 / 抹茶オレ 350円

ドリンクは300円〜ととってもお値打ち。昔ながらの、昭和からときがタイムスリップしたかのような店内は、心地よくリラックスして過ごすことができます。

小倉トーストやサンドイッチも人気なので、ぜひ市政資料館へ訪れた際は喫茶室にも足を運んでみてくださいね。

注目の朝ドラ「虎に翼」を要チェック!

連続テレビ小説「虎に翼」。主演は伊藤沙莉さん。日本史上初めて法曹の世界に飛び込んだ、一人の女性の実話に基づくオリジナルストーリーです。困難な時代に立ち向かい、道なき道を切り開いてきた法曹たちの情熱あふれる姿を描きます。

先ほども少し触れましたが、市政資料館は主人公のモデルである三淵嘉子さんが実際に働いていた場所です。朝ドラをみて、主人公が過ごしたこの場所に訪れて当時の想いに馳せてみてはいかかでしょう。

ぜひ市政資料館へ訪れてみてくださいね。

Photography by Kanae Hori

スポット詳細

【名古屋市市政資料館】
住所  :〒461-0011名古屋市東区白壁一丁目3番地
開館時間:9:00〜17:00
入館料 :無料
休館日 :月曜日(休日の場合は直後の平日)第3木曜日(休日の場合は第4木曜日)
     12月29日から1月3日
http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/52-7-4-0-0-0-0-0-0-0.html

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