町医者のように地域に愛される工務店を目指して。富田製材の地域に根ざす家づくり
目次
地域に愛される工務店を目指して
岐阜県の美濃加茂を中心に、約80年間家づくりを続けてきた富田製材。どのような想いで地域に根付いた家づくりをされてきたのでしょうか。
酒向社長:「親子三代でこうしてこのお仕事をさせていただいているというのは、地域の方に支えていただいているということ。本当に有り難いです。日本では、高度成長期くらいから、家づくりが流れ作業化され、目の前の仕事をいかにスピーディーにするかという形になってきました。しかし、本来の工務店の姿というのは、お客さんとの距離をいかに近く保って、昔でいう御用聞きではないですが、町の家を見守る『町医者』のような存在だと思っています。」
地域だけでなく、人とのつながりをとても大切にしている富田製材。身近に感じることのできる各種イベントを開催しています。
ホームオーナー様限定のお餅つき大会の様子
職業体験イベントの様子
酒向社長:「ホームオーナー様限定で、毎月12月にはお餅つき大会を行っています。毎年参加者が増えてきていて、去年は60人くらいでした。その他にも、フリーマーケット、クリスマスリース作り、大工さんや左官屋さんの仕事を体験してもらう職業体験イベントなんかも開催しています。」
フリーマーケットの様子
酒向社長:「来ていただいたお客様同士、実は中学校の同級生だったりなど、新たな出会いや、久しぶりの出会いなども見れるので、こちらも嬉しくなりますよね。子供たちが楽しそうにしている姿を見ると、僕たちも嬉しいです。」
「感謝塾」がつくりだす現場のチームワーク
富田製材が地域の人達に愛され続ける理由がもう一つありました。大工さん・職人さんなど家をつくる人たちのつながりを大切にしていること。製材会社としてスタートした富田製材だからこその、職人に対する強い想いがあります。
酒向社長:「僕たちは、大工さんはもちろん、基礎工事屋さんからクリーニング屋さんなど協力業者さんのチームワークをとても大切にしています。月に一回『感謝塾』という形で勉強会を開催しています。」
月に一度開催される「感謝塾」の様子
酒向社長:「家が経つまでの間は、大きな騒音や、資材を運ぶための大型車両の通行など、その土地に住む近隣住民の方々へご迷惑をおかけします。そのため、その後その土地に住まわれるお客様にとっても、近隣の方々にとっても、気持ちのよい家づくりを進めるため、マナー講座や、配慮、気配りなどの勉強会を開催しています。その他にも各現場の状況を共有するなど、なくてはならない集まりとなっています。」
親子三代、地域の人に愛されながら続いてきた富田製材。だからこそ、オーナー様、職人さん、地域の方、人とのつながりを何よりも大切にされていました。家づくりは一生に一度の大きなお買い物です。どんなデザインかはもちろん大切ですが、どんな人が、どんな想いで家づくりの携わっているのかも、とても大切なポイントなのではと、気付かされました。