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名古屋駅から徒歩10分ほど。古民家や町家が立ち並ぶ「那古野(なごの)」にある隠れ家のような花屋さん「emof(エモフ)」。築90年の長屋で、オーナーの今井英津子さんが1人で店内を切り盛りされています。店内には、生花・リース・観葉植物・ドライフラワーなど今井さんのセンスが光る植物たちが並びます。
今回はemofで人気のフラワーレッスンを実際に体験してきました。その様子は後半でご紹介しますので、お楽しみに。
お店の外観。レトロな雰囲気がすてきです。
emofオーナーの今井英津子さん
ー お店をはじめられたきっかけを教えてください。
今井さん:「大学時代から花屋で働いていて、将来は花の仕事がしたいと思っていました。7年勤めた後、カフェなど他の仕事も経験しましたが、やっぱり花の仕事がしたいと、フラワー教室をはじめたんです。最初は知人に教えたり、カフェの一角を借りたりしていたのですが、「自分の場所が欲しい」と想い、本山にアトリエを構えました。なので、自分としては、お店というよりアトリエという感覚なんです。
この那古野エリアを知ったのも、フラワー教室がきっかけです。すぐそこにあるカフェで10年ほど教室を開かせていただきました。そして、たまたまこの物件が空いていることを聞き、移転を決めました。」
自分の好きなものしか仕入れしないという、こだわりの詰まった生花たち。
ー お店のコンセプトはなんですか?
今井さん:「emofという店名は「every moment of flowers」の頭文字からきています。この言葉には、花はたった一輪でも、その場をぱっと明るく豊かな気持ちにさせてくれる存在という意味が込められています。ちょっとでも生活にお花があることで、生活が彩り豊かになると思うんです。そんなお手伝いができたらうれしいですね。」
ドライフラワーの種類も豊富。
ー お店はリノベーションされたんですか?
今井さん:「少し手は加えましたがほとんどそのままの状態です。以前住んでいた方が、ご自分で改装されるのがお好きだったようです。建具・ガラス・腰壁など、できるだけ以前の姿を生かすようにしています。」
店内にはシンプルながらも、どこか個性的でオリジナリティを感じるリースが展示されています。
ー リースの種類も豊富ですね。
今井さん:「リースは、もうかれこれ20年以上つくり続けています。それでも毎年少しずつ新しいデザインのものが生まれています。それくらいリースをつくるのが大好きなんです。お店を持つ前から、毎年冬先になると『リース展』も開催しています。今年で15年ほどになりますね。」
今年のリース展は、11月23日(祝)〜12月1日(土)に開催です。
暮らしに取り入れやすい小ぶりの観葉植物や多肉植物がそろっています。
ー 今後の展望をおしえてください。
今井さん:「大きな目標はありませんが、できるだけ長く続けることですね。1人で営業しているお店なので、無理ができません。体調を崩したらやめるしかない。那古野に移転するタイミングで営業日を増やしたのですが、なかなか身体が追いつかずダメでした。今は週4日の営業で落ち着いています。無理をしないで、自分のペースでできるところまで続けていきたいです。」
常滑の陶芸作家「ミヤチヤスヨ」さんの作品『マスカラボウヤ』。レトロなガラスとの相性が抜群です。
Yu Kawaiさんのキャンドル。溶けていく過程で色の見え方が変わっていくのだとか。
花屋時代の同僚である常滑の陶芸作家「ミヤチヤスヨ」さんの作品など、植物以外のアイテムも取り扱っています。