緑豊かな大自然、おしゃれなインテリア、ゆったりと流れる時間。北欧の暮らしって憧れますよね。特集「スウェーデンの暮らし」では、現地からリアルな北欧の暮らしをお届けします。紹介してくれるのは、スウェーデン在住のライター新谷 友海さんです。
前回ご紹介したノルウェーの港町Bergen(ベルゲン)。
ベルゲンからは電車・バス・船をそれぞれ利用し、自分で行って帰ってくる「フィヨルドツアー」に参加することができるんです。今回は、ノルウェーへ足を運んだら是非体験してみて欲しい、ダイナミックなフィヨルドが壮観のフィヨルドツアーについてご紹介したいと思います。
コチラの写真は、そのフィヨルドの間を縫って進んでいくクルーズの一枚。筆者が参加したのは、ノルウェー西部に位置するノルウェー最大級、そしてなんと世界で第2位の大きさを誇るSognefjorden(ソグネフィヨルド)をクルーズするもの。
世界最大規模のフィヨルド、聞くだけでなんだかワクワクしてしまいますよね!
さて、ではどんなツアーかというと、ツアーバスに乗って他の参加者と全行程一緒に……というものでなく、ネットで申し込んだら当日ベルゲンの駅へ行き、行程に必要なチケットをピックアップしてあとは自分達で乗り継いでクルーズ船まで行くというもの。とっても自由なんです。
家族や友達同士、1人旅でも気兼ねなく楽しむ事ができますし、受け取ったチケットにどの駅で何時の電車に乗るか、バスはどこへいつ来るか……など書いてあるので、途中で迷う心配はありません。電車に乗り込むと、あ、この人たちもフィヨルドツアーへ行くのかな?という観光客も多く見かけますし、かといって全員で一緒に同じ車両で……というわけではなく皆バラバラにそれぞれ行動しますので、とても自由がきいて良いツアーだなと思いました。
ツアーの行程はこのような感じ。
Bergen→Voss→Myrdal→Flåm→Bergen
ベルゲンからVoss(ヴォス)までは鉄道で、ヴォスに着いたらバスに乗り換えMyrdal(ミュルダール)へ。途中スタルハイム渓谷を経由しミュルダールへ到着すると、いよいよソグネフィヨルドを縫ってすすむFlåm(フロム)行きのフェリーへ乗ります。フェリーがフロムへ到着すると、今度はまた鉄道でベルゲンへ。盛りだくさんですね!
ちなみにベルゲンからオスロへ行くルートや、帰りは船で帰ってくるルート、また各乗り換え地で宿泊したりなど、それぞれの好みに合わせてカスタマイズができます。筆者はベルゲンに宿泊していたので、日帰りのベルゲン発ベルゲン着ツアーにしました。
ちなみに上の写真はヴォス駅に到着したところなのですが、ウィンターリゾートとして有名な場所なので、真夏のとても暑い日だったのですが遠くに見える山に雪が残っているのが見えたのがとても印象的でした。
さて、ちょっと時系列が前後してしまいますが、こちらの写真はベルゲンを鉄道で出発して少ししたら見えて来た景色。スウェーデン、特に都市部にはほとんど山という山が無く、平野がずっと広がっているので、スタートしてすぐのこの景色でもう心が踊ります。ノルウェー、そして世界最大級のフィヨルドはどんな感じなんだろう、とワクワクしました。
そして到着したのがVoss(ヴォス)駅。鉄道の旅はここまで。ここからクルーズに出かける港までバスで行きます。
駅にはお土産屋さんがあり、沢山のトロールが並びます。外にはとても大きなトロールが。ノルウェーでは「物が無くなった時はトロールの仕業」と言われているそうですよ。
さて、バスに乗り換えてどんどん進んでいくと、だんだん景色が険しくなっていき、ここスタルハイム渓谷へと出ます。丁度ヘリコプターがやってきました。
こちらのスタルハイム渓谷にはホテルがあるので、ここで1泊してまたツアーの続きは翌日からにしても、私たちにとっての非日常が味わえて良いですね!こんな景色、なかなか見れるものではありません。
スタルハイムホテル
https://www.stalheim.com
他にもバスからはこんな景色を見ることができました。
バスで渓谷の壮観な景色の中を進んでいくと、いよいよフィヨルドクルーズへと出る船の待つ港に到着です。この船に乗り、世界最大級ソグネフィヨルドを縫って、目的地のフロムまで行きます。
こちらが壮大なソグネフィヨルドクルーズで見る事のできる景色です!
水の色はとても澄んでいて、日本の海ともギリシャやクロアチアやスペインの海ともまた違った色を湛えています。とても濃くて、深い色でした。
こちらもクルーズ中。こんなところに住んでいる人達が。朝起きて外に出てこの景色だったら、なんと素晴らしいことでしょう。写真の右側に写っている白い建物は教会です。
先ほどの教会を通り越して、船はどんどん雄大な景色の中を進んでいきます。
フィヨルドクルーズ、良い天気に恵まれるといいなと思っていたのですが、快晴で良かったです!ちなみに夏場、船の上はデッキに出ると日よけが無いので、日よけグッズを持参すると良いです。
クルーズ中は他の遊覧船とも出会います。
さて、途中で民家がたくさん見えてきました。
ここは経由地。少しの間、こちらでとまってスタッフの入れ替えなどが行われていました。
ここが少しの間停泊していた港。また出発して進んでいくと、いよいよクルーズも終わり、今度は鉄道へと乗り換えるフロムへと到着します。
こちらがフロムの港です。壮大なフィヨルド、名残惜しいですがフロムも素敵なところなのでワクワクします。
ここフロムは、なんと人口500人の小さな小さな町で、ソグネフィヨルドの分岐のひとつであるアウルランドフィヨルドの最奥部に位置しているんです。
こちらがフロム駅の観光センター。木でできた造りです。フロムから出ているフロム線は世界有数の急勾配の鉄道で、行きにバスに乗り換えたミュルダール駅まで行く事ができます。フィヨルドクルーズ、行きも帰りも、見どころはフィヨルドだけでは無いんです。
ちなみにフロムでは、乗る鉄道が出発するまで1時間半程時間があるのでフロム駅周辺の観光をすることが可能です。こちらはその水の色に驚いた川。とてもクリアな水色でした。
フロム駅周辺には、こんな独特の造りの建築物が。標高が高いので、雲と山肌に映るその影がお互いに近く、大変印象的です。
こちらの建物は、どうやらカフェやレストラン、ホテルのようです。
そしてここには有名な、人面樹が!
フロムの川はきれいで標高も高く、大変のどかでうつくしい場所です。レンタサイクルがあるようですので、そちらで足を少し伸ばして探索してみても良いかもしれません。
メインのフィヨルドクルーズはご紹介し終わりましたが、帰路に着く前のフロムの博物館や、ツアー申し込み詳細、他まだご紹介していないベルゲンの見どころなど、また次回ご紹介していきたいと思います!