【スウェーデンの暮らし】100年前と現代のスウェーデンのクリスマス比較

海外
スウェーデン
2022.02.06
【スウェーデンの暮らし】100年前と現代のスウェーデンのクリスマス比較

もうクリスマスの時期はすっかりと過ぎてしまいましたが、新年明けてもまだまだクリスマスのままの所も実は少なくないスウェーデン。

野外博物館へと足を運んでみると、まだ展示がクリスマスのままだったのでちょっと季節外れではありますが、スウェーデンの伝統的なクリスマスを、100年ほど前と現代とを比較してご紹介して行きたいと思います。

100年前と言っても、現代とそこまで変わっていないのが印象的です。こちらの写真の部屋には、星形のライトが窓辺に飾られ、そしてテーブルの上にはLussekatt(ルッセカット、サフランパン)とPepparkaka(ペッパルカーカ、ジンジャークッキー)が並んでいます。サフランパンは、黄色いバンズに干しブドウがトレードマーク。そしてその横の茶色い物がジンジャークッキーです。

サフランパン

こちらが現代のサフランパン。見た目も全く同じで変わっていません。サフランパンといえば、クリスマスシーズンの象徴のひとつ。

こちらは別角度から。当時の家庭の温かい雰囲気が伝わってきますね。

こちらが窓辺に飾ってある星形ライトの現代版です。こちらも100年前とほぼ同じです。まだまだ電飾を飾る事の無かった100年前の古い家の窓々に温かく灯る星形のライト、とても綺麗だった事でしょうね。

こちらは当時の家の中の様子。モミの木のクリスマスツリーに、藁で出来たヤギのjulbock(ユールボック)。こちらも現在とあまり変わっていません。違うのは、ツリーのライトがついていないのと、オーナメントが紙の手作りというところだけでしょうか?。テーブルには、クリスマス用のテーブルクロスがかけられてます。

こちらは現代のクリスマス。クリスマスツリーの下には沢山のクリスマスプレゼントが。当時もここまでの数は無くとも、家族から家族へのプレゼントがあった事でしょう。クリスマスは、今も昔も家族が集まる大切な日です。

ちなみに現代では広い国土のスウェーデン国内で遠く離れて暮らす家族も少なくありません。もちろん海外に住んでいる家族も。ですので、クリスマスの日に皆で集まる為には鉄道や航空券は2カ月以上前に予約する必要があります!

こちらは別角度からの写真。左側の壁にはGOD JUL(メリークリスマス)と書いてあるハンドメイドのタペストリーが。100年前の家の様子ですが、今現代でも特におじいちゃん、おばあちゃん世代のお宅ですとこのような感じに家の中をデコレーションしているところもありますし、アンティークな物も好む人も少なく無いのでそこまで現代との差は無いかな?と感じます。日本ですと、100年前の家と現代の一般的な家では随分違いますよね。

こちらはまた別の家です。珍しく天井から吊るすタイプのツリーというか、モミの木がなんだかランプシェードのように飾られていますね。

現代のスウェーデンの家は、日本のように玄関で靴を脱ぐ家がほとんどですが、この床の様子を見ると靴を履いて生活していたのかなと想像できます。

左手前に見える古いキッチン、良いですね。コンロに火をくべる用の薪が用意されています。今でこそスウェーデンの冬は、屋内であればどこでもセントラルヒーティングが設備されているのでとても温かく過ごしやすいのですが、100年200年前は暖炉だけで暖をとっていたでしょうから、マイナス20℃位の時期はどう過ごしていたのかなと思いを馳せずにはいられません。

こちらはキッチンまわり。上に小さい入れ物が並んでいますがこちらはスパイス入れ。現代でもこのような入れ物をずらっと並べて、スパイス類を入れているお宅もあります。大き目の入れ物ですと、朝食によく食べるシリアルやミューズリーなんかも入れている方も多いですね。

クリスマス料理は、昔はハムを塩漬けにしたり、ポークソーセージを自分で詰めて用意していたそうですが、今ではスーパーでオーブンに入れるだけのクリスマスハム、瓶詰されたニシンの酢漬け、袋に入ったソーセージ、燻製された出来合いのサーモン……と、便利に手に入るようになったので、すべて手作りで用意している人はほぼいないそう。

昔はその土地その土地のオリジナルの料理もあったようですが、今ではこのようなスーパーで手に入るという均一化で南から北まで料理にそこまで違いはないようです。

最後に、現代のスウェーデンのクリスマスでは、家族のお父さんが一度外へ出てこっそりとサンタの服を着て玄関からサンタとして入って来るというのがオーソドックスです。

お父さんが扮したサンタが24日のクリスマスディナーの後に家に入ってきて、クリスマスツリーの下に置いてあるプレゼントを手に取り、それぞれプレゼントに書いてある名前の人を呼び、各自に配ります。そして、すべて配り終えると去っていき、サンタ服を脱いだお父さんが「えっサンタ来たの?!」などと言いながら家に戻ってくるのもお約束。中には子ども達にバレないよう、近所のお父さんに頼んでお互いがそれぞれの家へ行く……という家庭もあります。微笑ましいですね。

100年前と現代のスウェーデンのクリスマスの比較。文中にも書きましたが、100年前と今でそこまで大きな違いが無いというのも特徴です。実際に、こちらの100年前の街の写真を見ると、日本の100年前ですと新しいビルも経ち景観もかなり変わっていますがスウェーデンだとほぼ同じような当時の面影を残したままです。100年後のスウェーデンも、きっと今とそこまで大幅に変わっていないんだろうな、忙しい日本とはまた違い、ここではゆっくりと流れていく時間を想像する事ができます。

愛知県稲沢市出身。2007年1月よりスウェーデン在住。日本でプロボーカリストとして音楽活動に励んだのち、現在はフリーランスデザイナー、ライターとして活動中。スウェーデンから、リアルな北欧の暮らしを季節の写真とともにお届けします。

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