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「ちいきで愛され、旅する五木」をビジョンに掲げ、2015年に設立した飛騨五木株式会社。「ちいきで愛され、旅する五木」は地域で愛されている木を高山から全国に広げていくリーディングカンパニーを目指すという意味が込められています。日本一の面積を誇る岐阜県高山市(飛騨高山)は93%が森林です。しかし、この豊富な資源が有効に使われていないのが現状です。
そこで、高山市原産の木材を「飛騨五木」とブランド化し、飛騨五木を使用したオリジナル商品の開発や、建築物の設計を行なっています。さらに森林資源の秘めた有用性に着目し、「バイオマスエネルギー」をはじめとする、森林から出るさまざまな自然資本の多岐にわたる活用・運用で林業の六次産業化を目指し事業を展開しています。
地元の木材利用を通して、より豊かな森林環境を!
自社で所有する森林は何十年も手入れを重ね、健康な状態を保っています。
飛騨高山では長年の林業の低迷により、森の手入れ不足が深刻な問題となっています。”間伐”や”枝打ち”などといった手入れが行き届かない山は、土砂崩れや倒木などにつながる可能性が高くなります。森林面積93%を占める高山市は面積も広く、市内での木材利用率も山を十分に整備するのには低い水準にあります。そして、この現状は飛騨高山だけでなく、全国の山でも抱えている課題でもあります。
そうした現状を解決するためには、国産の木材をもっと使い、日本の林業を活発にしていく必要があります。こうした背景から、飛騨五木では、「木材が当たり前に生活にある社会」の実現を目標に、飛騨の木材だけでなく、日本全国の国産材の利用促進へつなげる様々な提案をしています。
多岐に渡る飛騨五木の活動ですが、今回は「家づくり」「木質バイオマス」「アンテナショップ」「ポータルサイト」の4つの視点について、飛騨五木の広報・渡邊さんにお話を伺ってきました。
飛騨の木材を使った家づくり
「飛騨五木の家」
まずは建築事業。飛騨五木では、飛騨高山の木材をふんだんに使った家づくり「飛騨五木の家」を提案しています。
ー 「飛騨五木の家」の特徴はなんですか?
渡邊さん:「一番の特徴は、名前にもありますが飛騨高山の木材である「飛騨五木」を使っているという点です。五木とは、飛騨高山で古くから大切にされてきた、スギ・ヒノキ・ケヤキ・クリ・ヒメコマツの5種類の樹木を指します。これらの木材を主要構造材に使用することで、飛騨の森を守る地産地消・地産外消の推進を行なっています。」
住宅設計(犬山の家):床も天井もスギで、壁は漆喰で光を優しく反射しています
店舗設計(moriwaku cafe):木材を無垢のまま使用し、木の香りを楽しめる空間にしています。
マンション設計(飛騨五木マンション):マンションの常識を覆す、無垢の木を使用した賃貸マンション。高山市で続々と誕生しています。
渡邊さん:「もう一つのこだわりは、「飛騨の匠」と言われる職人の技術です。
飛騨高山は、豊かな森林に恵まれ、古来から優れた木こりや大工が多くいました。次第にその技術が認められ、法隆寺夢殿や古代寺院建築に関わった技能集団は「飛騨の匠」とよばれるようになったんですが、「飛騨の匠」の技術が高かったのには理由があるんです。
実は、「飛騨の匠」は大工でありながら、自ら原木を選び製材し、墨付けもすべて自分たちで行なっていたんです。この高い技術力と人任せにしない熱い情熱を引き継ぎ、飛騨五木でも同じように原木を選ぶところから、すべて自社で行なっています。これから家を建てられる方にも、伐採に立ち会っていただくことができるので、大変喜ばれています。そして、次世代への技術の継承にもつながっています。」
渡邊さん:「岐阜県高山市塩屋町に、誰でも宿泊することができる「飛騨五木」の平屋があります。ぜひ実際に、木の香り漂う空間を体感してみてください。冬には薪ストーブも楽しんでいただけますよ。
週末のリフレッシュ場所として、地域の方にも人気なんですよ。10:00〜14:00の日中は「レンタルスペース」として、料理教室やヨガ教室などにご利用いただけます。ママ会でお越しいただくこともあります。まずは気軽に飛騨五木の家づくりを知っていただけたらと思います。」
所在地 :岐阜県高山市塩屋町1611番地
問い合わせ :0577-33-0480(月〜金 9:00〜17:00)【宿泊利用】
予約可能人数:2~8名で2部屋
一泊料金 :大人 ¥8,000
小学生以下 ¥5,000(3歳未満のお子様は添い寝の場合に限り無料)
※年末年始、お盆、春秋の高山祭、GW期間などは料金が20%増の料金となります。【レンタルスペース利用】
利用時間 :10:00~14:00(4時間)
料金 :大人 ¥500 小学生以下 ¥300(2人目以降は¥100)
※大人2名様のご利用から受付可能となります。
▼詳細はこちら
http://goboc.jp/place/