名古屋市南区にある「JAM-DAY(ジャムデイ)」。2008年のオープンから移転を経て、今年で16年目を迎えるアンティークショップです。
1900年代初頭から1980年代頃までのアンティークを中心に取り扱う店内は、インテリアからキッチンウェア、テーブルウェアなど、かなり豊富な品ぞろえ。店主の松永さんが海外で直接買い付けを行い、販売や修理、クリーニング・メンテナンスまでを一貫して行っています。
今回は、松永さんのアンティークに対する想いやオープンのきっかけなどをお伺いしながら「JAM-DAY」の魅力についてご紹介します。
※2024年1月取材時の情報です。
目次
アメリカからヨーロッパまで
各国で買い付けたアンティークがずらり
名古屋駅から名鉄線に乗り換え10分。大江駅から徒歩12分ほどの場所に位置する「JAM-DAY」。倉庫を改装した店舗に入るとすぐに、さまざまなアイテムがお出迎え。
これだけのアイテムを集めるのに、一体どれくらいの時間と労力がかかっているのだろうと想像してしまうほど、多種多彩なアイテムが揃っています。
– まずはお店のコンセプトについて教えてください。
松永さん:「自分で買い付けたアンティークやヴィンテージを販売しています。昔のものを今の生活にそのまま取り入れてもらえるようなアイテムを選んでいるところがポイントですかね。
去年くらいまではアウトドアが人気だったのもあり、その方面で認知してもらっていることが多かったのですが、僕がもともとインテリアが好きだったので、今はそっちを中心に取り扱っています。」
アメリカの地で、世界観に魅了されて
– 今年で16年目を迎える「JAM-DAY」ですが、オープンのきっかけを教えてください。
松永さん:「もともと古着やヴィンテージは好きだったんですが、20歳くらいのときにアメリカへ遊びに行ったことがきっかけですね。アメリカでアンティークの世界に触れたときに、その国の世界観がすごく感じられて好きになりました。もっと訪れたいと思いました。海外に買い付けに行けるっていうのが魅力的で、こういう仕事をしたいなと思いました。」
– お店を持つまではどんな仕事をされていたのですか?
松永さん:「お店を開くまでは内装屋をしていました。その経験を通して自分の好きなインテリアの形とかを作れたかなと思います。30歳までに自分でお店を持ちたかったので、働きながらお金を貯めたり、現地に行って勉強をしたりしましたね。」
長い目で見ながら、トレンドを作っていく
– 買い付けはどのようにされているのでしょうか?
松永さん:「買い付けは僕ひとりで行っています。
今売れてるものを買い付けるだけではなくて、2~3年後に自分が売る形にできるものを常に考えていますね。トレンドの先を考えていく感じ。今売れてるものが2~3年後も同じように売れるかもわからないですしね。
また、すぐにアイテムが集まるわけではないので、長い目で見ています。大変ですけど、今売れてるものだけを見るよりも楽しいですよ。」
松永さんおすすめのアイテム
松永さん:「最近では80~90年代のオールドイケアが注目されつつあります。僕のおすすめは、ポップなカラーでお部屋のアクセントになるランプとか。カラフルなものは、お部屋がぱっと明るくなりますよ。」
松永さん:「また、日常でもキャンプでも使えるようなアイテムを取り扱っています。もともと僕自身が自宅にあるものを使ってキャンプを始めたので、そういう風に使ってもらえるものをセレクトしています。
例えば、折り畳んで持ち運びできるチェアはキャンプにも持っていけるし、日常でもお客さんが来て椅子が足りないときに出したりなんかして。いろんな場面で使えるものがいいなと思っています。」
鉄板の【FIRE KING(ファイヤーキング)】も
松永さん:「FIRE KINGも豊富に取り揃えています。今は扱っているお店がかなり少ないんですよ。買い付けが大変だしトレンドに乗っていない時期とかもあるんですが、僕はFIRE KINGが好きなので今でも集めちゃっていますね。」
アンティークに囲まれて仕事をする
松永さんの想い
– 好きなものに囲まれて仕事をするって、とても素敵ですね。
松永さん:「楽しいばかりではないですけどね。でも、お客さんが喜んでくださるのが1番モチベーションになります。あと、買い付けの時に自分が1番好きだと思ったものが毎回ちゃんとすぐに売れていくので、それは嬉しいですね。」
– 買い付けや商品を販売するうえで大切にしていることは何ですか?
松永さん:「お客さんが見たときに、カッコいい・かわいいと思ってもらえる空間を作っていくことですかね。どうやったらその空間がカッコよく見えるのか、それに必要なアイテムを探す感じです。
アイテム単体で見るというよりは、お店全体の雰囲気や商品の置いてある空間を、全体的に捉えながらコーディネートしています。
組み合わせによって、見え方って違うので。お家ってそういうものじゃないですか。全体的に見てカッコいい・かわいいとか、そういう感覚が大切だと思います。」
未来のアンティークを探して
– 最後に、今後の展望について教えてください。
松永さん:「アンティークを扱う者としてどうかと思うんですが(笑)、ずっと古いものが好きだと思っていたんですけど、たまたま好きなデザインが古いものだったってことに気付いたんです。
最近は1900~1990年代に限らず、2000年代の物も見たり買ったりしています。まだお店にはあんまり出していないんですけど、ちょこちょこ集めている途中です。今後は年代に拘らず、デザインの良いものを提案していきたいですね。
今作られたもの全てが未来で評価されるかわからないじゃないですか。だから、未来でも評価されるようなものを見つけていけたらいいなと思っています。未来のアンティークってそういうものだと思うので。
評価される前に死んじゃうかもしれないですけどね(笑)。生きてる間に出せたらなと思っています。」
公式ホームページやInstagramでは、新着アイテムやイベントの情報が随時アップされているため、ぜひチェックしてみてください。
オンラインストアもあるため、遠方の方も気に入ったアイテムを購入可能です。店舗で購入した商品は、発送にも対応しています(市内は送料無料)。
あっと驚くアイテムの数々。じっくり眺めていると何時間でも過ごせてしまいそうな店内は、一人でもお友達やカップルで訪れても楽しめること間違いなし。
まるで宝探しのような感覚で、お気に入りのアイテムを探してみてはいかがでしょうか。