上質な着物が毎日使えるアイテムに生まれ変わる、裂織作家の作品展

愛知
掲載日:2019.12.03

着物生地でブローチをつくる

梅村さんがセレクトした着物生地や変わり糸を使用し、丸織り機でオリジナルブローチをつくるワークショップに参加しました。

1.たて糸を張る

たて糸にはシルケットを使用。丈夫な上に光沢があることから、着物生地と相性が良いのだとか。このたて糸は中心部で色が出てくるため、よこ糸の色との関係を考えながら選んでいきます。ここではどんな色にも合わせやすいグレーをチョイス。丸織り機に放射線状に張っていきます。

2.よこ糸を選ぶ

よこ糸には、梅村さんがあらかじめ裂いてくれた着物生地を使います。色も柄も素材感もさまざまで、迷ってしまいます。完成図を頭で描きながら最初に使う生地をいくつか選んでしまうのもひとつ。織りながら決めていくのもよし。最初のよこ糸が決まったら、中心部からくるくると回しながら織り上げていきます。ここでは中心部に濃い色のパープルをチョイスしました。

3.よこ糸をつなげて織り上げる

よこ糸は好きなところで変えられます。何度も変えながらたくさんの種類で構成してもいいし、色柄や素材感を統一しながらまとめてもいいし、自分の好みで、出来上がっていく雰囲気を見ながら決めていくのも楽しいです。今回は、たくさんの着物生地の中から目に止まったものを何となくつなげていきました。間にピラピラと表に出てくる変わり糸を使ったり、それぞれのオリジナリティーが出せるところです。

4.革と金具を貼る

織り上がったら、たて糸を切って丸織り機から外します。糸を結び止めた後で長さを切り揃え、裏側に革と金具を貼って出来上がり。これにアンティークボタンや天然石などをアクセントとして付けても素敵になりそうです。

裂き織りの作品も今回のブローチもそうですが、今まで着物だった生地が、糸になることで全く違う表情を見せてくれます。着物との出会いは一期一会ですが、裂き織りも同じことが言えると思います。一つとして同じもの、同じ風合いではない分、着物よりもその要素は強いかもしれませんね。

梅村さんのセンスで再び息を吹き返した着物たち。ご自身のお気に入りと出会いに是非遊びにいらしてください。

スポット詳細

<裂き織り展>
12月10日(火)まで
「ラ・カーサ多治見/tsunagu 」
https://www.lacasa.co.jp/event/naonao-裂き織り展/

 

<作家プロフィール>
梅村 直
学生時代に北欧の組織織りを学ぶ。現代では再現できないほど手間と時間をかけて作られた日本の古い着物が、織りを通じて蘇る瞬間に心が踊り、、、細く裂いた着物の生地を糸の代わりにして織る伝統技法「裂き織り」の世界へ。2012年にnaonaoを開業。「古き良きものを、新しい感覚で蘇らせる」をコンセプトに、素材本来美しさを「裂き織り」の技法で蘇らせる。

 

<今後の個展>
THE SHOP 十二ヵ月
2020年1月25日〜2月2日
https://www.jyunikagetsu.com

創業明治35年。前身の木材商を経て、4000棟にも上る家づくりを脈々と受け継いできたラ・カーサ。大手住宅メーカーが大量生産する画一的な家づくりではなく、建築家の世界観が色濃く反映される家づくりでもなく、家を建てる人による、家を建てる人のための、理想のオーダーメイドの家づくりを、愛知県を中心に行っています。

ラ・カーサの「JOYある豊かな暮らし」を体感できる場所として、安城市の「la CASA HILLS」、江南市の「la CASA TERRACE」も展開。2018年には「未来の生き方や風景とは何か」をオープンラボやセミナー・コンペ等を通じて、学生や多方面の専門家と模索・創造する場所「未来デザインラボ」もオープン。

【la CASA(ラ・カーサ)】
https://www.lacasa.co.jp/

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