緑豊かな大自然、おしゃれなインテリア、ゆったりと流れる時間。北欧の暮らしって憧れますよね。特集「スウェーデンの暮らし」では、現地からリアルな北欧の暮らしをお届けします。紹介してくれるのは、スウェーデン在住のライター新谷 友海さんです。
先日街を歩いていたら、何やらたくさんの人の話し声とおいしい香りがしてきました。何だろう?と思い、街の広場の方へと足を進めてみると、おいしい香りの正体は、「インターナショナルフードマーケット」でした!
私は毎年このマーケットを楽しみにしていて、例年ならばカレンダーに開催日を書きこんで足を運んでいるのですが、今年は忙しくて失念していていました。去年のマーケットからもう1年経ったのか!とビックリするとともに、偶然開催日に近くを通りとてもうれしい気持ちに。
このマーケット、スウェーデン28都市を春から秋にかけてまわっているそう。私の住んでいる街へはいつも5月頃にやってきます。
1枚目とこちらの写真、毎年見るのを楽しみにしている「目にもおいしい」イギリスのファッジの屋台。カラフルでとても大きなサイズのファッジが所狭しと並ぶ、マーケットの中でも人気のお店です。
手前に見えるのはウィスキーハニーファッジ。奥には他にもリコリスラズベリーファッジ・オレンジソルトハニーヌガー・マジパンソルトヌガー・バニラナッツサンデー・チョコレートカプチーノファッジなど、日本ではなかなかお目にかからないようなテイストのファッジが所狭しと並びます。
こちらのお店のファッジの特筆すべきところは、すべてが卵不使用、グルテンフリーのハンドメイドとなっているところです。これならアレルギーのある人や乳糖不耐症の方たちでも気にすること無く好きなものを購入して食べることができますね。
お値段は100グラム29クローナ(現在のレートで350円弱)。1つがとても大きいので、欲張ってたくさんとるとお会計でビックリしてしまうので要注意です!
そしてこちらはイタリアの屋台。こちらもおいしそうなスイーツが並びます。イタリア語で「小さなハート」を表すクッキーやチョコレート菓子に、手前右に写っているカラフルなCOCONUT FARFYと呼ばれるものまで。どこのお店もスイーツは量り売りとなっています。
こちらもイタリアのお店。おいしそうなチョコレート菓子が並んでいます。こちらのお店のスイーツも、全てアレルギーに配慮してあるようです。見た目もとてもおいしそうで、どれにするか迷ってしまいますね。
こちらは沢山の……トローネでしょうか?トローネとは、イタリア版ヌガーだそう。高温に煮詰めたハチミツと泡立てた卵白、ナッツ類を混ぜ合わせて固めたお菓子だそうで、私は食べたことがないのですがとても濃厚な味がしそうですよね。ナッツにフルーツにギッシリと詰まっているので、カットする部分部分で違った顔が見れるスイーツです。
さて、他にもイタリアのジェラートにスペインのチュロスに……とたくさんのおいしい甘いものが並ぶのですが、このマーケット甘いものだけではありません。おいしい各国の名物料理も並びますので、ランチやディナーを青空の下で食べることができます。
この大きな鍋、すごく大きいのが写真から伝わるでしょうか?こちらはフランスのフード屋台、新鮮な魚介とチキンを使った料理などを食べることができ、毎年多くの人が並んでいます。
こちらはまた別のフランスのフード屋台なのですが、ムール貝を使った濃厚なクリームソースのお料理(写真手前)。私はこちらを頂きました!貝の味が生きていてとても美味しかったです。
フードのお値段はだいたい80〜110クローネ前後。だいたい1,000円前後といったところでしょうか。
こちらの屋台ではアフリカ料理が味わえます。
ビーガン用の「TIEBE」と書かれたメニューと「YASSA」と書かれたものの2種類。ビーガンの方用にちゃんと配慮した料理があるというのがとてもスウェーデン、そしてヨーロッパらしいです。
ちなみにアフリカ料理。なかなか味わう機会が無いのでどんな味か気になりますよね。ビーガン用TIEBEはパプリカ・玉ねぎ・オリーブ・人参を使った煮込み料理で、YASSAの方はチキンをメインに玉ねぎ・パプリカ・ペパーミント・ポテト・人参が入った煮込み料理のようです。ペパーミントの入ったチキン料理。気になります!来年は試してみないといけないですね。
スウェーデンにはアフリカ系の移民の方がたくさんいますので、きっと故郷の味の人も多くいることでしょう。
マーケットはこんな感じで、街のメインスクエアで開かれています。屋台と屋台の間のストリートに、買ってすぐ食べられるようテーブルとベンチが並んでいます。
こちらの写真の丁度左奥に写っているのが、私が毎年エクレアやタルトを購入しているフランスのお店です!スウェーデンのスイーツは、だいたいどこでも似たり寄ったりのものしか置いておらずエクレアなどを食べられる機会が無いので、ここぞとばかりに購入してしまいます。
そして写真の右奥は毎年行列が出来ているスペインのチュロス屋さん。ここだけの話なのですが、そんなに並ぶほどおいしいチュロスならぜひ食べたい!と思いとある年に並んで購入したのですが……日本で食べられるチュロスの方が何倍もおいしかったです!こちらのチュロスは、揚げて粉砂糖がかかっているだけのお味であまり味がしなかった……のが正直なところです。
こちらは沢山のサラミが並ぶお店。こちらもフランスより。お値段は1本49クローナのものから、3本で100クローナまでさまざまです。
このインターナショナルフードマーケットの醍醐味は、屋台の店員さんもそれぞれの国から来ているので、お店の人とのやりとりは全て英語なところ。スウェーデン人は老若男女英語がペラペラな人がほとんどですので、会話が英語のみであっても全く問題ありません。
私も昔スウェーデン語があまり話せなかったときは、ここへ来ると英語で会話が出来るのでうれしかったものです。マーケットは毎年3日間に渡り開催されるのですが、「スタッフ募集中!」と書いてある屋台もたまにあります。
こちらはフランスのチーズの山。こう見ると、フランスの屋台が多いですね。さすがおいしいものがたくさんある国。チーズはスウェーデン人もとても良く食べるので、皆さん何個もチーズを買っています。こちらは250グラムで80クローネ前後(1,000円程)のようです。
さて、スウェーデンではキャッシュレス化がとても進んでおり、現金を持ち歩く人の方が少ないといって良いでしょう。こちらの屋台などでもキャッシュレスで商品の代金を支払うことができます。カードだけではなく、スマホで支払いを済ますことができるのでとても便利です。スマホを使って、「100円かして」「いいよ」などという個人間のお金のやりとりもスマホでサッとこなせます。
次回は引き続きおいしい世界のフード屋台をご紹介しながら、スウェーデンのキャッシュレスのシステムについて触れたいと思います。