「えんける道具店」つくり手の想いが詰まった、手仕事に出会えるお店
目次
岐阜県多治見産
加藤さんがつくる「陶器の甕(かめ)」
そしてもうひとつ、岐阜県多治見市の加藤さんがつくっているのが、「陶器の甕(かめ)」。甕の素材には、「珪藻土」や「酸化チタン」が含まれているので、調湿・消臭効果に優れています。甕は食品づくり&保存に最適な器なんです。
甕の特徴① 還元作用で、漬物がおいしく漬かる
加藤さんの甕は、「漬物がすっぱくなりにくい」のだといいます。その秘密は、素材の「土」。
甕の素材には、サンゴや貝殻・植物の死骸などからとれる「珪藻土」や「酸化チタン」が含まれています。珪藻土には自浄作用があり、酸化チタンには消臭・抗菌作用があります。こうした甕の素材の土がもたらす”還元作用”により、水が膨らみ、まろやかなおいしい水になります。
まろやかな水で漬けるので、漬物は酸っぱくなりにくく、おいしく漬かるのです。
甕の特徴② 塩や砂糖などの保存に最適
加藤さんのつくる甕 1合 ¥1,190(税別) / 2合 ¥1,390 / 3合 ¥1,490(税別)
珪藻土は、湿調湿・消臭効果に優れており、塩や砂糖などの調味料の保存にもおすすめです。また、1合の甕は口の広さ深さがちょうど良く、指先をスムーズに入れられます。底の方に余ったお塩を取る際も、底まで指先が届きますよ。
食卓にもなじむモダンなデザインと、冷蔵庫に入れても出し入れしやすいサイズもポイントです!
愛知県碧南市産
杉浦さんがつくる「黒七輪」
杉浦さんがつくる「黒七輪」 ¥6,200」
創業大正5年。愛知県の三河地方で「黒七輪」を継承し続ける杉浦さん
瓦の産地として有名な、愛知県碧南市。瓦やかつての陶磁器製の練炭火鉢の技術を生かし、つくられているのが「黒七輪」です。杉浦さんは、今も手作業で黒七輪をつくっている、日本でたった1人の職人さんなのだそう。
黒七輪の特徴① 二重構造で丈夫で長持ち
一番の特徴は、二重構造になっていること。
外側には熱に強い「三河土」、内側には七輪に適した「珪藻土」が使われています。珪藻土は、濡れて吸水すると崩れやすく、割れやすいという特徴があります。そこで、丈夫な三河土を外側に使用することで耐久性に優れた七輪となりました。日常使いする上で、丈夫というのは、大切なポイントですよね。
黒七輪の特徴② 七輪は、何もしなくてもおいしく焼ける調理道具
七輪で焼くと、とってもおいしく仕上がりますよね。その秘密は、炭火調理と、七輪の素材である珪藻土。炭火による高温でパリっと焼き上げ、珪藻土による遠赤外線が食材の内側までじんわりと届き、食材のうまみや水分を逃しません。
お土産としても!
昭和レトロなアイテム
えんける道具店では、昭和中期のレトロな器や雑貨も取り扱っています。器や土瓶などデットストックのものを中心に、現代の暮らしになじむアイテムばかり。
「常滑やきもの散歩道」に位置していることから、海外からのお客様も多く、お土産としても人気なのだとか。
「甕を使った味噌づくりや、七輪の使い方などのワークショップなども開催していきたいですね」と語ってくださった早川さん。どんなアイテムが増えていくのか、今後のえんける道具店にも注目です。
えんける道具店のように、職人さんとの架け橋になってくださるお店があるこそ、私たちは日本のすばらしい手仕事に出会うことができます。毎日の暮らしの中に、つくり手の想いが詰まった道具たちを取り入れてみませんか?