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東海エリアでいち早くリノベーション専業会社をスタートしたアネストワン。同社のリノベーションを体感できるアンテナショップが、名古屋市名東区にある「巣まいと暮らしの店 トリノス」です。今回は、アネストワンのリノベーションについて、お店に込められた想いなど、お店の背景までたっぷりとご紹介します。
リノベーション専業会社
「アネストワン」の誕生
アネストワン 代表取締役 青山信春さん
アネストワンの誕生は今から21年前、1999年(平成9年)のことです。どのようにしてアネストワンが誕生したのか、代表取締役の青山さんにこれまでの経歴についてお話を伺いました。
青山さん:「最初は普通のリフォーム会社からスタートしました。当時はリノベーションという言葉すらない時代でした。リノベーションという文化が少しずつ日本で普及し始めたのは、1990年代後半です。東京や大阪が中心で、東海エリアにはまだまだ浸透していませんでした。
ある日、東京のリノベーション会社「ブルースタジオ」が出版した書籍を読んだんです。本を読んで「これだ!」と確信しましたね。絶対に東海エリアにもリノベーションの波がくると。そうして、自分たちがやりたい事とも一致していましたので、リノベーション専業の会社へと、一気に舵を切りました。」
アネストワンの施工事例
東海エリアで先駆者としてリノベーションに取り組みはじめたアネストワン。苦労も多かったのだといいます。
青山さん:「リノベーションをやっている会社が周りにいないので、全国各地の会社さんに視察に行きました。情報を集めながら何度も試行錯誤して少しずつ形をつくっていきました。そして、東海という地域性にも悩まされましたね。東京や大阪などに比べ、土地も広く、価格も比較的高くないので、まだまだ戸建思考であり、新築思考の方が多いんです。最初のうちは、「中古=古くて汚い」というイメージの払拭にも非常に苦労しました……。」
青山さん:「そこでまずは、マンションオーナーの方々に声をかけ、マンションやアパートなどの賃貸物件の収益アップのリノベーションに取り組みました。そして次に手掛けたのが、不動産会社とのコラボとして、リノベーションマンション再販物件の企画・設計・施工です。施工事例がないと良さも伝わらないですからね。次第に事例も増えてきた頃、デザイナー・写真家・作家などクリエイターの人たちの間で、「リノベーション=かっこいい!」という流れが生まれはじめました。」
少しずつリノベーションという文化が、東海エリアでも普及しはじめた頃、アネストワンにある転機が訪れます。
青山さん:「リフォーム産業新聞社主催の「リフォームフェア」に出展したことが大きなきっかけとなりました。東京や大阪でリノベーションが盛り上がっていたので、東海エリアでも盛り上げたいという業界の動きがあり、リノベーションのブースをつくることになりました。リノベーションの楽しさが少しでも伝わればと、古材や雑貨などで、ブースの世界観を精一杯作り込みました。一般の方からもご依頼をいただくようになったのは、そこからですね。」
居心地がよく、あたたかみのあるリノベーション
アネストワンのリノベーションの特徴を教えていただきました。
青山さん:「リノベーションという言葉を聞くと、デザイン性が高い・かっこいい・モダンといったクールなイメージが多いのではないでしょうか。ですが、私たちは東海という地域性も考え、もう少し女性目線で、温かみがあり、居心地の良い空間を提案したいなと考えました。アネストワンの「ネスト(nest)」は、「居心地が良い」という意味です。」