トヨタ博物館で、世界のクルマの進化と文化を知ろう!
目次
年数回開催される「企画展示」
文化館2Fの企画展示室では、年に数回企画展が開催されています。
取材時は「トヨタ モータースポーツ列伝: 弛(たゆ)まぬ挑戦者たち(〜2021年4月11日)」が開催されていました。2021年1月4日からは企画展のガイドツアーもはじまります。(平日は1日1回、休日は2回)
先ほどのクルマ館でも少し登場しましたが、自動車メーカーにとってモータースポーツとは単なる競争ではありません。難関なコースや過酷な状況下でも走り続けるクルマを目指すことで技術を向上。その技術を市販車に反映しているんです。
1957年、トヨタは日本車としては初めて海外のラリーである「豪州一周ラリー」に参戦。約17,000kmを19日間で完走する、当時世界一過酷なラリーと言われていました。クラウンは見事に完走!車体はほとんど壊れなかったのだそう。
▼企画展の詳細はこちら
https://toyota-automobile-museum.jp/event/detail/2484.html
では、文化館のメインである「クルマ文化資料室」へ行きましょ〜!
“移動は文化”をテーマに約4,000点を展示
「クルマ文化資料室」
クルマ文化資料室では、トヨタ博物館が収集してきた国内外の自動車にまつわる文化資料約20万点以上の中から、”移動は文化”をテーマに約4,000点を展示。
館内は、湿度50%以下、温度22℃以下、低照度と資料を展示するのに最適な状態が保たれています。
時系列に並べられた約800台のミニチュアカー
まず目を引くのが、1769年から2000年頃まで時系列に並べられている約800台のミニチュアカー。ケース内は、手前から日本・アメリカ・ヨーロッパと並べられているので、クルマがどのように進化していったのかを、視覚的に知ることができます。
クルマ館で展示されている車両には丸い目印がついているので「あっ!さっき見たクルマだ」と実車とリンクでき、再びクルマ館に足を運ばれる方も多いのだとか。
約300点を所蔵「自動車ポスター」
壁面には、自動車ポスターがずらり。
トヨタ博物館では約300点のポスターを所蔵しており、テーマ毎に約20点展示しています。取材日は、企画展と合わせてモータースポーツに関連するポスターがピックアップされていました。街の景色や服装など、当時のライフスタイルもうかがえますね。
車を飾るアクセサリー「カーマスコット」
1910年頃から1930年代前半にかけて流行したカーマスコット。目印・お守り・ファッション・自己表現の一環として、取り入れられていたようです。
中でも注目していただきたいのが、フランスのガラス工芸家ルネ・ラリックが製作したガラス製カーマスコット。全29種類の常設展示は世界でもめずらしいといわれています。
思わず童心にかえってしまう「自動車玩具・ゲーム」
カーマスコットの奥には、「自動車玩具・ゲーム」のコーナーが!
1950年代に欧米に輸出された日本製のティントイ(ブリキ製玩具)、ミニ四駆、ビデオゲームなど約780点がずらり。「子どもの頃、よく遊んだおもちゃだ!」と、思わず童心に戻ってしまいます。
1,200点の切手がそろう「自動車切手」
なんと切手のコーナーまで!
名車や人気車種がうつくしく描かれた自動車切符は現在までに、世界で1万5千種以上発行。引き出しにもずらっと切手が展示されています。長時間眺めている切手好きも多いのだとか。
あのキャラクターも登場!「自動車と出版物」
こちらは自動車雑誌とカタログを展示。
世界初の自動車雑誌『La Locomotion Automobile』をはじめとし、1894年から2000年頃までにヨーロッパ・アメリカ・日本などで創刊した自動車雑誌約60冊の表紙でその変遷を紹介しています。カタログは年代ごとに約150冊を展示。
現在のカタログはシンプルでクールなものが多いですが、1980年代はキャッチコピーもこんなにユニークだったのですね。
ミシュランマンを発見!積み重なったタイヤが人の姿に似ていたことが誕生のきっかけだったのだそう。今とはかなりシルエットが違いますね。
クルマが登場する映画や音楽を紹介
クルマ文化資料室の最後のコーナーでは、クルマが登場する文学・マンガ・映画・音楽を約170点展示・紹介しています。「主人公が乗っていたクルマは、これだったのか!」など、とても興味深いコーナーでしたよ。
クルマ文化資料室では、ポスターや切手、カーマスコットにおもちゃなど、クルマの知識がなくても楽しめる展示が豊富でした。数ヶ月で一部展示が入れ替わるのもポイントです!
続いては、文化館3Fにある図書館へ!