世界中で愛されている宮崎駿作品。その中でも特に人気のある作品の1つ、「魔女の宅急便」。スウェーデンでもNetflixに「KIKIS EXPRESSBUD」というスウェーデン語のタイトルで入っているのを見ることができます。今回は、魔女の宅急便の舞台になった街がスウェーデンにあるので、行き方や街並みなどをご紹介します。
舞台になった街は、実はスウェーデンに2都市あるんです。最初にキキが故郷を出て、嵐を越えて辿り着いた「海に浮かぶ街」。その市街地が、過去記事でもお馴染みの首都ストックホルム。キキが警察に捕まったトンネルや、自転車に乗っているトンボと初めて出会う路地は、ストックホルム駅すぐの市街地そのままです。
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この写真は先日筆者がセスナ機でストックホルム上空を遊覧した時のものです。キキが嵐の中海を超えて到着した港も、こんな感じの船着き場の沢山ある場所でしたね。こちらの写真はABBA博物館や野外博物館スカンセン、遊園地グローナルンドなどがあるユールゴーデン島上空、そして左上の方に見えるのがストックホルム中央駅周辺の街並み。キキが到着してジジと歩いていたのは、こんな感じの都会の街並みでした。
どうでしょう?空を飛んでいるキキの視線を想像できませんか?
そして作品の冒頭でよく出て来たのが、こんな感じの味のある看板。キキもこのような路地を、ジジと興味津々で歩いていました。作品に登場する街並みの至る所で、ああこれはストックホルムだな!と感じさせられます。
こちらは旧市街。細い路地をキキが箒で飛んで行って大騒ぎになった、とても細い路地裏の道がここにあります。
そして冒頭後半、途方にくれたキキが高台から街の景色を見渡すシーン。皆さん覚えていますか?
こちらが作品で見る事のできる景色ほぼほぼそのままの、ご紹介するのが初のスウェーデン南部の島Visby(ビスビュー)の街の眺めです。街並みの向こうには、青い海が広がっています。そしてここでパン屋のオーナーに出会い、キキの成長の物語がスタートします。どうでしょう?作品を見た事のある皆さん、この向こう側に見える海の青さ、そしてVisbyの建物のオレンジ色の屋根、所々に見える教会……見覚えがありませんか?
こちらはパノラマで撮影したもの。魔女の宅急便の制作にあたり、宮崎監督が実際にここに足を運んだのがとてもよくわかります。
ここ、Visbyの旧市街はユネスコの世界遺産に登録されています。
こちらはサンタマリア大聖堂。13世紀にドイツ商人の教会として建設されたものです。元々は木造でした。このような、教会の「トンガリ」が作品の中の街並みの中に度々登場します。Visbyを訪れた際は、ぜひ中に入ってみて下さい。
それでは、ストックホルムからの魔女の宅急便の舞台、中世の趣を残す素敵な街Visbyへの行き方をご紹介して行きたいと思います。
ストックホルムからVisbyへの行き方
以前はバルト海を遠回りして船内で1泊し、美味しい食事、免税店、ショーなどさまざまなアクティビティを楽しむことがシリヤラインという大手クルーズ会社で行けたのですが、残念ながらパンデミック以降は運航していない模様。
そこで現在Visbyまで3時間で行けるフェリーを運航しているのがこちら、Destination Gotland社。フェリーで3時間程の旅でVisbyに到着します。
Destination Gotland
https://www.destinationgotland.se/en
ストックホルムから18番の電車(T-bana)にのると、1時間ほどでフェリー乗り場のあるNynäshamn(ニーネスハムン)に到着します。船内では食事もとれますし、値段は変わりますがキャビンも選べます。急ぎでない方は、ゆっくりと北欧船の旅を楽しむのもおすすめです!
そして飛行機であればわずか45分ほどで到着。同じくDestination Gotland社のWEBサイトでストックホルムーVisby間を飛んでいる航空会社一覧を確認出来るので、値段や時間で決めるのが良いですね。格安エアラインを選ぶ場合は、手荷物に全て料金がかかったりするので事前にチェックして下さい。
https://www.destinationgotland.se/en/flights/
一番安いエアラインのチケットで飛ぶと、おおよそクルーズを使用するのと同じくらいです。
こちらはVisbyの可愛らしいお店の前。Visbyは魔女の宅急便のモデルになったエリアだけでなく、中世時代と変わらずほぼ完全な姿で残っている3.5kmの旧市街を囲む石壁も観光名所の1つです。昔々、この街はバイキングの根拠地でした。世界遺産になっているだけあり、今でもそれを色濃く残しています。
もちろん市街地には可愛らしいカフェも沢山あります。幼い時に見た魔女の宅急便に思いを馳せながら、一休み。とっても贅沢な時間です。
以上、魔女の宅急便の舞台になった街、ストックホルムとVisbyでした。ゆっくりはできませんが、飛行機でしたらストックホルムから日帰りの旅が可能です。でもせっかくですので、宮崎監督が足を運び、そしてキキが成長した中世の街並みの中で一泊羽根をおろしてみて下さい。