名古屋・松坂屋美術館で開催中の「ウィリアム・モリスと英国の壁紙展」に行ってきました。
目次
第1章「ウィリアム・モリス以前」
《花とロココ調スクロール》1850年頃 ©Sanderson
第1章「ウィリアム・モリス以前」では、ウィリアム・モリスの壁紙が登場する以前の壁紙が紹介されています。19世紀前半、イギリスではフランス製の壁紙が人気でした。そのため写実主義的な花束模様が多くデザインされています。手描きの壁画のような作品が多くありました。
この章で気になったのは、日本風のモチーフを取り入れた壁紙です。1862年に開催されたロンドン万国博覧会において、日本美術工芸品への関心が高まったことにより広まったのだそう。特に日本の金唐革紙(きんからかわかみ)が注目され、英国の会社が横浜に工場を設立して、日本の職人を雇って壁紙を輸出していたそうです。英国壁紙の展覧会で日本の技術に出会えるとは、うれしい驚きでした。