名古屋の発酵文化をひんやり味わう。大和屋守口漬総本家 × 鈴波の「ご当地かき氷」

掲載日:2026.09.15
名古屋の発酵文化をひんやり味わう。大和屋守口漬総本家 × 鈴波の「ご当地かき氷」

1871(明治4)年創業の「大和屋守口漬総本家」。

愛知の伝統野菜で、細長い形が特徴の「守口大根」を酒粕とみりん粕で漬けた尾張地方の奈良漬「守口漬」をはじめ、瓜や胡瓜の奈良漬などを手がけています。そんな老舗の名古屋・栄にある本店に、発酵素材を使った「ご当地かき氷」が登場しました。

開発したのは、大和屋守口漬総本家と、魚介のみりん粕漬でおなじみの「鈴波」。長年培ってきた発酵の知恵を生かし、愛知ならではの食文化を気軽に楽しめる3種類のかき氷が誕生しました。

今回は、実際にかき氷を味わいながら、誕生の背景やそれぞれのこだわりについて伺いました。

発酵の魅力を若い世代へ。かき氷が生まれた理由

今回の舞台となったのは、新型コロナ禍以降休業していた本店の定食提供スペース。約6年ぶりに16席の飲食スペースとして再開し、新しい楽しみ方を提案しています。

商品開発の背景には、現在の主な客層である60〜70代に加え、20〜50代や漬物になじみのない方にも、その魅力を知ってもらいたいという思いがありました。

大和屋守口漬総本家 営業部課長の八木敬さんによると、長年培ってきた発酵の知見を生かし、漬物に親しむきっかけとなる「入り口商品」として、かき氷を開発したのだそう。

企画が動き出したのは2026年5月頃。夏の間に販売を開始するため、わずか数カ月という短期間で試作を重ね、8月5日の「発酵の日」に3種類のかき氷が発売されました。

発酵素材を楽しむ、個性豊かな3種類

丹波黒豆きなこ

丹波黒豆きなこ 1,300円(税込)

丹波産黒豆やきな粉、黒蜜を合わせた、和の味わいを楽しめるかき氷です。

ふんわりとした氷にきな粉と黒蜜を合わせ、みりん粕を練り込んだ白玉と、つややかな丹波産黒豆をトッピング。器の底には、甘く煮た小豆のぜんざいが隠れています。

黒豆は、職人が気温や湿度を見ながら、手作業で炊き上げたもの。ふっくらとしていながら皮にしわがなく、ひと粒ずつ丁寧につくられていることが伝わります。

食べ進めるごとに白玉や小豆が現れ、和の甘味を少しずつ重ねて楽しめる、満足感たっぷりの一杯です。

みりん粕(かす)マスカルポーネ(抹茶) 

みりん粕(かす)マスカルポーネ(抹茶) 1,100円(税込)

抹茶とみりん粕を合わせた、まろやかな風味を楽しめるかき氷です。

抹茶と砂糖でつくられたシンプルな抹茶蜜に、マスカルポーネとみりん粕を合わせたオリジナルクリームをトッピング。抹茶のほろ苦さに、クリームのまろやかなコクと発酵由来の奥深い風味がよく合います。

器の底には小豆が入っているため、後半は抹茶小豆のような味わいに。濃厚でありながら重すぎず、最後まで飽きずにいただけます。

ひすい梅(梅かす酢)

ひすい梅(梅かす酢) 1,100円(税込)

梅粕酢とひすい梅を合わせた、爽やかな酸味を楽しめるかき氷です。
酒粕を熟成させてつくる粕酢に梅果汁を加え、かき氷のシロップに。翡翠梅と白小豆を添えた、見た目にも涼やかな一杯です。

口に運ぶと、梅の華やかな香りとやさしい酸味が広がります。粕酢ならではのまろやかさも感じられ、すっきりとした後味に仕上がっています。

漬物と温かいほうじ茶を交互に

3種類のかき氷には、守口漬・奈良漬を含む日替わりの漬物と、温かいほうじ茶が付いてきます。

八木さんは「甘いかき氷と漬物の塩味を交互に味わってほしい」と話します。漬物を添えることで、甘さと塩味の変化を楽しめる、老舗漬物店ならではの組み合わせです。

かき氷を味わった後に守口漬をひと口食べると、心地よい塩気と芳醇な香りによって口の中がリセットされ、またかき氷が食べたくなります。冷たいかき氷の合間に温かいほうじ茶をいただき、最後に飲んでほっとひと息つけるのもうれしいポイントです。

販売開始後は、普段あまり見かけなかった若い世代の来店も増え、かき氷を食べた後に商品を購入する方や、買い物のついでにかき氷を楽しむ方もいるそうです。かき氷をきっかけに、名古屋の伝統の味と出会える体験になっています。

お土産にもおすすめ!店頭で買える3つの商品

本店では、かき氷に使われている発酵素材や守口漬を購入できます。はじめて味わう方におすすめしたい商品をご紹介します。

銀袋 守口漬

105g(小)864円・135g(大)1,080円(税込)

大和屋守口漬総本家の定番商品です。守口大根を酒粕やみりん粕でじっくりと漬け込み、芳醇な香りと甘み、パリパリとした歯切れのよい食感に仕上げています。

かき氷に添えられている守口漬も、この伝統の味。まずは薄く輪切りにして、温かいご飯やお茶漬けと一緒に味わうのがおすすめです。細かく刻み、クリームチーズと合わせれば、お酒のおつまみにもよく合います。

きざみ守口漬

100g(25g×4)864円(税込)

守口漬を食べやすく刻み、25gずつの小袋にした商品です。食べ切りやすく、自分で切る手間もないため、守口漬を初めて購入する方にもぴったり。

そのままご飯にのせるほか、だし巻き卵やチャーハンの具材、おにぎりの混ぜ込みにもおすすめです。細かく刻まれているからこそ、普段の料理にも気軽に取り入れられます。

八幸八「梅粕酢」

200ml 1,296円(税込)

梅のかき氷のシロップにも使われている「梅粕酢」。酒粕からつくられた粕酢に梅果汁を加えた、爽やかな酸味とまろやかな風味が特徴です。

水や炭酸水で4倍程度に希釈して飲むほか、ドレッシングやマリネなどの調味料としても活用できます。発酵素材をもっと身近に楽しんでほしいという思いから生まれた、大和屋・鈴波の新ブランド「八幸八」の商品です。

名古屋の伝統に、新しい入り口を

長く親しまれてきた守口漬やみりん粕、粕酢といった発酵素材を、現代の感覚で楽しめる「ご当地かき氷」。

かき氷を目当てに訪れた人が漬物のおいしさを知り、さらに発酵文化へ興味を持つ。そんな新しい出会いが生まれることも、この商品の大きな魅力です。

かき氷の提供は2026年10月末頃までを予定しています。名古屋の老舗が提案する、甘さと塩気、冷たさと温かさが織りなす発酵体験を、ぜひ本店で楽しんでみてください。

スポット詳細

【大和屋守口漬総本家 本店】
住所     :愛知県名古屋市中区栄3-15-1
電話番号   :052-251-8821
営業時間   :売店 10:00~18:00
かき氷提供時間:11:00~17:30
定休日    :無休(元旦を除く)
アクセス   :地下鉄東山線・名城線「栄駅」から徒歩約3分
駐車場    :近隣のコインパーキングをご利用ください
公式サイト  :https://www.moriguchizuke.co.jp/

※営業時間や提供期間、商品価格などは変更になる場合があります。最新情報は公式サイトなどでご確認ください。

 

おすすめスポット