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地下鉄・東山線「藤が丘」駅から徒歩8分ほど。お店の近くまで来ると、三角屋根のスタイリッシュな建物が現れ、珈琲の豊かな香りに包まれます。今回ご紹介するのは名古屋市名東区、藤ヶ丘駅からほど近い場所にあるコーヒーロースター「珈琲豆ストア コモン」です。
自家焙煎の珈琲豆は、豆の個性を引き出すよう毎日少しずつ丁寧に焙煎。毎日の珈琲ライフを充実してくれる、街の珈琲ストアです。
名古屋市営地下鉄「藤が丘」駅から徒歩8分ほど。三角屋根が特徴です。
こちらの緑の看板が目印。
駐車場も6台分あるので、車でも訪れやすいです。
木をふんだんに使用したナチュラルな店内。扉を開けた瞬間から、珈琲の豊かな香りが広がります。
自家焙煎の珈琲豆がずらり。ガラス越しに焙煎室の様子も見ることができます。
喫茶店「木曜日」の30年の歴史を受け継いで
店主の坂口温郎さん
まずはコモンの誕生について、店主の坂口温郎(さかぐちあつお)さんにお話を伺いました。
坂口さん:「父と母がこの場所で「木曜日」という喫茶店を約30年前にオープンしたことからはじまります。自家焙煎珈琲の最初のムーブメントの頃ですね。珈琲を飲みながら読書をしたり、空間を楽しんだり。そんな珈琲に特化したお店でした。
「木曜日」のオープンから5年ほど経った頃、父は喫茶店から離れ、駅前の方で珈琲豆の計り売り専門のお店をはじめたんです。母は喫茶店、父は豆の販売という形で、30年ほど続けていました。」
坂口さん:「自分も高校を卒業したらすぐ家業を継ぐと決めていたので、18歳から「木曜日」で働きはじめました。ずっと細々とやっていたのですが、6年ほど前に喫茶店をたたむことにしたんです。10年、20年後を考えたときに、時代にあったお店の変化が必要だと感じました。また、ハード面として建物の老朽化の問題もありました。
どうしようかと今後について家族で話し合い、喫茶店はお休みして豆に特化したお店にしようということに。オープンから30年という節目の年に、同地で『珈琲豆ストア コモン』としてリニューアルしました。」
地域に根ざすお店として
リニューアルに伴い、店舗も新たに建てられたコモン。どのようなコンセプトでつくられたのでしょうか。
坂口さん:「尖ったものではなく、地域に根付くようなお店をイメージしました。あまり洗練されすぎたものではなく、少しドレスダウンしたものを意識しました。
やっていること自体は、30年間ずっと変わっていないんですよ。毎日コツコツ、鮮度が良い状態の珈琲豆を用意する。焙煎機も小さいので大量には焼けないんですけど、そこがうちの良さでもあるかなと思っています。
あと、家族でやっているというのも、ちょっと温かみがあって良いのかなって思っています。自分たちに会いにきてくださる方も多いですね。喫茶店時代のお客様が、今でも懐かしんで来てくださったりして。そんな風に、地域のみなさんがふらっと訪れられるお店でありたいですね。」
毎日コツコツ焙煎。
鮮度が自慢の自家焙煎の豆。
コモンの珈琲豆は15〜20種類ほど。すべてお店の一角にある焙煎室にて、ていねいに焙煎されています。焙煎機はなんと創業当時から使っているのだそう。
坂口さん:「コモンの強みは、豆の鮮度です。あまり大きな焙煎機ではないので、毎日こまめに焼いています。お客さんがうちを選んでくださっているポイントのひとつでもあると思います。
珈琲豆は生物のように、今日買ったら今日飲まないといけないというものではないんですけど、おいしく飲んでいただくためには、鮮度がすごく大切です。よく珈琲豆は膨らむ=おいしいと思われている方も多いのですが、そうではないです。よく膨らむということは、鮮度が良いということ。1〜2週間くらいで飲みきれる量を買っていただくのがおすすめですね!」
坂口さん:「銘柄によって炒り方は変えています。例えば、香りが強い少し個性的なフレーバーのものは、香りを感じていただきやすいように浅目に。どの珈琲も尖ったものではなく、毎日飲みたくなる味を意識していますね。」