愛知県岡崎市の「岡崎城」は、戦国時代の三英傑のひとり「徳川家康」が生誕したお城です。
2023年の大河ドラマ『どうする家康』にも登場する城としても、注目度アップ!ドラマにあわせて2023年1月にリニューアルオープンしました。今回は、そんな岡崎城を楽しむ見どころポイントを、たっぷりとご紹介します。
目次
岡崎城へのアクセスは?
<名古屋からのアクセス>
電車の場合:名鉄名古屋駅から名古屋鉄道(特急)で約50分
車の場合 :名古屋高速・ 伊勢湾岸自動車道・第二東海自動車道経由で約50分
電車だと「往復の割引乗車券・岡崎城の入場券・大河ドラマ館の入場引き換え券・特別車両券の割引で1,820円」がセットになったものがお得です。
岡崎城の歴史
現在の岡崎城がある一帯は、かつては龍頭山(りゅうとうざん)という丘陵地でした。15世紀中頃、当時このあたりを統治していた西郷頼嗣(さいごうよりつぐ)という国人領主が岡崎城の前身である城を築いたのがはじまりとされています。
その後家康の祖父・松平清康(きよやす)に攻略され、以降は松平惣領家が岡崎を支配するようになりました。
1542年12月26日、竹千代(家康)は、ここ岡崎城内で誕生します。しかし、幼少期は織田家や今川家の人質としてこの地を離れての暮らしでした。桶狭間の戦いで今川義元が戦死したことで人質生活から解放され、19歳のときに岡崎城にもどり、その後約10年居住しました。
みどころポイント①
龍神伝説と開運の井戸
岡崎城は別名「龍城(りゅうじょう)」とも呼ばれています。その城の名前の龍とも深い関係があるのが「龍の井(たつのい)」です。
岡崎城ができる以前よりずっと前からこの地を守る龍の言い伝えがあり、家康が誕生したときに、城の上に黄金の龍が現れたのだそう。その後も家康が天下統一を果たすまでに、三度金龍があらわれたという不思議なエピソードも。
井戸のそばには家康公をはじめ、四天王のひとり「本多忠勝」や天神地祇の神がおまつりされている「龍城神社(たつきじんじゃ)」もあるので、ぜひあわせて参拝されてみてくださいね。
みどころポイント②
石垣の違いもチェック!
お城といえば石垣!本丸(岡崎城)の北側にむかって進むと、「清海堀(せいかいぼり)」という半円状のお堀が見えてきます。城内で最も古い堀とされています。石垣もきれいな曲線を描いていますね。
一方、向かいの本丸の石垣は直線的です。年代によってつくり方も違うようです。そのほか自然石を積んだものや、割った石を積む割石積みの石垣など、岡崎城周辺にはさまざまな石垣が残されているので、その違いを見るのもみどころのひとつです。
みどころポイント③
リニューアルして一新した城内
さて、そんな岡崎城ですが、大河ドラマにあわせて一新!
2023年1月21日にリニューアルオープンしました。ではさっそくお城の中に入ってみましょう!
1F「天守台穴蔵と心礎・用材」
入口を入ると、まず目に飛び込んできたのは、かつての天守を支えてた「心礎(しんそ)」という巨大な石と迫力満点の石垣!
天守台の石垣は花崗岩(かこうがん)の自然石をつかっているそうですが、こんな大きな石をつかって築いた当時の人はすごいですね。
2F 「家康が生まれた城 岡崎城」
2Fフロアは、岡崎城城郭の模型のジオラマが展示されています。明治の取り壊し前の資料をもとに作成されていて、タッチパネルを押すと、連動した箇所が光る仕掛けに。
そのほか、本物の刀の展示コーナーもあります。
3F 「庶民の活気 岡崎城下町」
3Fは岡崎城下の庶民のくらしと文化のコーナーです。
このフロアでは、当時の城下町を再現したジオラマや、伝統的な技術や産業などの展示物が紹介されています。
三河を代表する八丁味噌をはじめ三河仏壇、三河花火、石工品に三河木綿……など、その歴史と実際の道具が展示してあり、こんなものも?という、新たな発見もありました。
4F 「岡崎城シアター」
次は4Fフロアです。
壁3面・床面のフロアまるごと、江戸時代の城下町の映像が映し出されるシアターになっていて、フロア全体が音と映像に包まれています。
江戸時代の城下町の様子が、床に光るマルで囲まれた文字を踏むことで、スクリーンに映像が映し出され、タイムスリップしたような感覚に……。
こどもたちも夢中で踏んで、大人も子供も楽しめる空間でした!
5F 「展望室 天守からの眺め」
最後は最上階の5Fの展望室です。
東西南北、ぐるりと岡崎の町を眺めることができるフロアです。南からの眺めでは、名鉄線の電車がちょうど走るタイミングとのショットが人気だそうですよ。
こちらは「岡崎城下町あんないじょ」のMAPが設置された案内コーナー。岡崎市内の見どころや岡崎城下町のまち歩きなどの情報を、デジタルサイネージ(モニター)から情報収集できます。
そのほかフロアの一角には「浮世絵摺り体験」のコーナーも。せっかくなので体験してみました。
それぞれの色のインクの前に置かれた木の型枠に白い紙をのせて、”バレン”と呼ばれる摺る(する)道具でこすっていきます。
違う色を順番に乗せていき、最後5色目が摺り終わると完成です。摺り方が下手だったのでご覧のような仕上がりになりましたが、コツさえ上手につかめば綺麗に仕上がるはず!?
みどころポイント④
家康のご遺訓と徳川四天王の家紋をあしらった
限定ご城印
さて、岡崎城で販売されている各種ご城印もチェックしてきました。
まずは切り絵のご城印(800円)。リニューアルオープンの記念でつくられたもので、デザインは岡崎城をはじめ、江戸時代の歴代の城主の家紋となっています。また岡崎市の花が桜と、もうひとつが「藤」ということで、藤色になっているそう。※なくなり次第終了。
こちらは令和5年(2023年)特別限定販売のご城印(300円/お一人5枚まで)。
「春」「桜」「夏」「秋」の年に4回販売されるもので、家康公のご遺訓が4回に分けられた文章と、徳川四天王の家紋が入ったデザインとなっていて、4枚集めればご遺訓も完成するそう。
ちなみに現在販売されているものは「春」で、家康の幼名「竹千代」にちなみ新年らしい緑の竹と、「酒井忠次(さかいただつぐ)」の家紋・酢漿草(かたばみ)があしらわれています。桜以降もどんなデザインとご遺訓の続きか、気になりますね!※なくなり次第終了
こちらのご城印(300円)は通年のもの。
どれも素敵で、年4回シリーズも集めたくなりました!
みどころポイント⑤
岡崎城を彩る四季折々の景観
岡崎城は岡崎公園内に位置しますが、四季折々の景観が楽しめるのもポイント。訪れる季節によって、その表情もさまざまです。
春には岡崎市の花「桜」や「藤」が楽しめ、夏には三河の伝統産業のひとつ「三河花火」が夜空と水面を美しく彩ります。
秋には紅葉に囲まれた岡崎城も素敵です。四季の景観とあわせて楽しめるのも岡崎城の魅力のひとつです。
家康生誕の地「岡崎城」。龍神伝説をはじめ、三河の伝統産業など、改めてその偉人ぶりや三河の城下町や人の魅力に触れることができました。地元の人も、観光で訪れる人も、家康や岡崎の町の新たな魅力をぜひ感じてみてくださいね!