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「ALAIN(アラン)」は、1991年の創業以来、静岡県浜松市を中心に、住宅・店舗設計・リフォーム・リノベーションを手がける「設計工務店」です。 建築士の中根康晴さんとインテリアコーディネータの中根みえ子さんが2人3脚で、建築からインテリアまでトータルでプロデュースされています。
今回はそんなアランの魅力にたっぷりと迫っていきたいと思います!
▼アランの特集記事はこちら
ALAIN(アラン)とは?
静岡県浜松市にある「アラン」。設計事務所と工務店を融合する「設計工務店」として、新築をはじめ、店舗設計・リフォーム・リノベーションの設計&施工をされています。
他にも、静岡県産材の普及にも尽力されており、新しい構法の開発にも設計協力するなど、幅広く活躍されています。
「他の会社で断られてしまったこと」「無理そうだけど聞いてみたいこと」なども気軽に相談にのっていただけるのもアランの魅力です。
夫婦2人3脚の家づくり
静岡県浜松市にあるアランの事務所兼ショールーム。洗練されたショールームは、シンプルながらもスタイリッシュなインテリアが並びます。
ショールーム内には、BARカウンターも用意されており、パーティーや演奏会をされることもあるのだとか。
暮らすことがずっと楽しくなる家を
代表の中根康晴さんと奥さまでインテリアコーディネーターのえみ子さんご夫妻。ファッショナブルなお二人は、終始息もぴったり!
– まずはじめにアランの経歴を教えてください。
えみ子さん:「アランを立ち上げたのは、1991年のことです。彼は工務店に10年ほど勤めており、私は看護師として病院で勤務をしていました。独立してから、徐々に忙しくなってきたので、看護師を辞めて仕事を手伝うようになったんです。少しずつ建築の世界に足を踏み入れていく中で、独学でインテリアコーディネーターの資格も取得しました。
アランの大きな特徴としては、設計・施工をどちらも行っていることです。自社のオリジナル図面があり、デザインも自社で行っています。」
– 打ち合わせはお2人で行かれることが多いんですか?
中根代表:「お客様との打ち合わせは、なるべく夫婦ふたりで同席するようにしています。私が図面を描きますが、2人で一緒にヒアリングして、彼女にもアドバイスをもらっています。彼女は、お客様の何気ない会話の中から本音を引き出すのが上手いんですよね。お互いの強みを生かしながら、現在までやってこれました。彼女の支えは本当にありがたいですよ。」
素材にこだわった家づくり
-アランが得意としていることや強みはありますか?また、 重量鉄骨造の家づくりもされていますよね?
中根代表:「僕が勤めていた工務店が、重量鉄骨造を得意としていたので、家づくりにおいて当たり前だと思っていたんです。ところが、周りから一般住居で重量鉄骨造はめずらしいと言われ、これは強みなんだ!と感じましたね。」
− 重量鉄骨造のメリットはどういうところですか?
中根代表:「構造と基礎に費用はかかります。しかし、重量鉄骨造は、一つずつの材料が頑丈なため、木造建築よりは柱の本数を減らせるんです。その分、部屋を広くでき、建築可能な間取りパターンが増えます。」
アランが手がけた店舗併用住宅。1階はBAR2階が住居となっています。
えみ子さん:「アランでは店舗設計も得意としているので、店舗併用住宅を建てたい場合は、必要な面積に応じて3階建てや4階建てにすることができます。二世帯住宅や、1階をガレージにして2階以上を住宅にすることも可能です。
また、スケルトンにして間取りを一から変えることもできます。重量鉄骨造で建てることで、暮らしの自由度が高まるんです。」
えみ子さん:「家づくりに使用する木材にも徹底的にこだわっています。創業以来、林産地や工場に足を運び、独自の仕入れルートを築き上げてきました。中でもアランは、天竜材の産地である浜松市天竜区で採れた良質な木材を使用しています。
直接木材を見たいというお客様は、産地(山)や製材所までお連れしています。1番最初にお連れした方は、お祖父さん、お祖母さんまで家族みんなで行きましたよ。自分の家に使う構造材を見ると、家づくりへの想いもより一層強くなり、みなさんとても感激してくださいます。」
アランでは地域密着を大切にしているため、住宅は事務所から車で1時間半以内、店舗は車で移動可能な範囲を施工エリアにされています。設計・工事・アフターメンテナンスまで常にお客さんに寄り添った対応をしていただけるも嬉しいポイントです。
世界中から仕入れた本物の素材を
えみ子さんのインテリアコーディネートはお客様からの信頼度も抜群です。
−インテリアコーディネートで意識されていることはありますか?
えみ子さん:「アランでは家という箱をつくるだけでなく、インテリアや暮らし方も含めてトータルでプロデュースしています。今はInstagramやSNSで簡単に情報を集めて、これにしたい!って言える時代ですよね。それを使うことは簡単ですが、その先にどう暮らしていくかってがもっと重要だと思うんです。
単体でみたときには素敵だけど、空間にマッチしない場合はちぐはぐにならいようにアドバイスをするようにしています。」
えみ子さん:「例えば、ファブリックや照明の光は住まいに大きく影響します。光と影の演出は、心地よさを左右しますし、カーテンや照明、ベッドリネンやアートに至るまでファブリックの組み方で、家の雰囲気が大きく変わります。せっかくお金をかけてつくるからこそ、予算の中で本当にお客様が好きなものを見つけていく努力は惜しまずにしていきたいと思っています。
コロナ前は年2回、海外の展示会にも足を運んでいたんです。現在はオンラインになってしまったのですが、少しでも魅力的なインテリアをお客様に紹介していきたいですね。」
木材の可能性を拓くCLT構造材
アランでは、新たな建材として注目されている「CLT」を使った設計に力を入れられています。
– CLTとはどんな建材なのでしょうか?
中根代表:「CLTとは、Cross Laminated Timber(クロス・ラミネイティド・ティンバー)の略称で、 木材を縦と横に交互に重ねた分厚いパネルのことです。CLT工法では、工場でプレカット加工したパネルを1階床・壁、2階床・壁と現場で積み上げて建てることができ、工期も短くなります。」
こちらの住宅は、重量鉄骨造にCLT建材を下地材として使用。重量鉄骨造の無機質な印象もCLT建材を使うことで、木の温もりが感じらる空間に。
こちらの建物は内部空間をすべてCLT建材を使用して建てられています。
えみ子さん:「CLTそのものがとても丈夫なので、大きな面として利用できるメリットがあります。大空間を短期間でつくれるのはもちろん、狭小住宅や、事務所やギャラリーにもぴったりなので、CLT建材にも注目していきたいと思っています。」
実際に全国的にもまだまだめずらしく、静岡県内でCLT工法の住宅をされているのはアランだけなのだとか。今後注目必須の建材です!