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若い頃の私にとって、パンは「忙しい朝の時短アイテム」でした。でも年を重ねていくうちに、いつしかパンは「休みの朝の贅沢アイテム」に。平日のうちに素敵なパン屋をリサーチしておいて、ワクワクしながら休日を迎えるー。
日常を格上げしてくれるパン選びにぴったりな、名古屋市千種区にある「boulangerie L’Equipe de Koganei(ブーランジェリー レキップ ド コガネイ)」をご紹介します。
名古屋市千種区にある東山動植物園。正門入り口から西へ歩いて3分のところにお店はあります。
オーナーの小金井さんは、バウムクーヘンで有名な滋賀の「CLUB HARIE(クラブ ハリエ)」の元・製パン総括シェフ。数々のレストランやブーランジェリーで培った経験をもとに、2016年、このお店をオープンしました。
対面式のカウンターと奥の工房。14坪の空間に、こだわりがぎゅっと詰まっています。
「東山公園」という選択
東京都出身の小金井さんが、名古屋市内にお店を構えたのには理由があります。
小金井さん:「出店場所を選ぶときに最も大切にしたのは、”地元の方にとって愛着のある場所”であること。東山動植物園は、まさに僕のイメージにぴったりでした。」
オリジナルのショッパーには、可愛らしい動物たちをデザイン。1枚30円で購入でき、くたびれてきたら無料で新しいものに交換してもらえます。
カウンター越しの対話も楽しみのひとつ
カウンターに並ぶのは「ケーキよりも気軽で、ちょっとだけ特別な気分になれるパン」。
30~40種類のパンや焼き菓子から、定番パンや季節ものがガラスケースに並びます。
カウンターでのお買い物は緊張しがちですが、レキップの醍醐味は対面でのコミュニケーションにあります。
「これはどんなパン?」
「中にチョコクリームが入っていて、やわらかい食感のパンですよ」
「おいしそう!じゃあそれを2つお願い」
「はい、2つですね」
接客を引き受けているのは、オーナーの奥さん。小金井さんの想いを知っているからこそ、お客さんとの会話やパンの扱い方に愛を感じます。
小金井さん:「彼女との会話を楽しむために来てくれるお客様もいらっしゃいます。子育ての話題や日常の会話で盛り上がることもあるみたいですよ。
ちなみに、店名の「レキップ」はフランス語で「チーム」という意味。職人・生産者・業者・接客スタッフ……関わるすべての人が仲間だという想いが込められています。
家族との時間の先にパンがある
直接パンに触れないカウンタースタイルのおかげで、新型コロナの流行ピーク時には客足が増えたと話す小金井さん。
それでも、18時までだった営業時間を17時まで短縮する決意をしました。
小金井さん:「新型コロナを機に家族と向き合う時間が増えました。子どもたちと会話したり出かけたりするなかで、心の在り方やパンづくりの姿勢にも変化が生まれた気がします。」
家族や仲間を想う人が大切につくり出すパン。それだけでもう”おいしい予感”が高まりますね!
人気パンは事前に予約しよう
取材時にも途切れることなくお客さんが訪れ、カウンターからはどんどんパンたちが巣立っていきました。
小金井さん:「来店の狙い目は、ほとんどのパンが揃う11時~昼ごろ。人気のパンは早めに売れてしまうので、どうしても欲しいパンがある方はご予約が確実です。」
また、日ごとのオススメパンなど、オーナー自ら更新するインスタグラムをチェックするのがおすすめ。毎週木曜・金曜には星ヶ丘三越で出張販売も行っていますよ。