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昭和の雰囲気が残りどこか懐かしさを感じるお店と、イマの時代にマッチしたバルやレストランが入り交じる円頓寺商店街。この商店街のすぐ近くに、誰でもカジュアルに楽しめるワインバー「commone(コモン)」が2021年7月にオープンしました。
愛知県に3つしかないワイナリーのうちの1つ、常滑ワイナリー「ネイバーフッド」のワインが楽しめるほか、今後は名古屋で収穫したブドウをcommoneのワイナリーで醸造する「名古屋ワイン」も味わえる予定です。
今回はcommoneのお店の魅力やワインの楽しみ方に加え、名古屋で穫れたブドウを名古屋で醸造する「名古屋ワイン」プロジェクトについてもご紹介します。
commone(コモン)はカジュアルに
ワインが楽しめるダイニングバー
愛知県常滑市を中心にでワイナリーや農家レストランを営む(株)ブルーチップが展開するワインバーcommoneは、「常滑ワイナリーの醸造家がワインとの真のマリアージュを追求するテストキッチン」がテーマ。
常滑ワイナリー・ネイバーフッドが造るワインにぴったりな料理を、カジュアルな雰囲気で楽しめるお店です。ワインは敷居が高いイメージの強い飲み物ですが、commoneはドレスコードもチャージもありません。そのため、休日の買い物のついでや仕事帰りにふらっと立ち寄れます。
店内はリビングを思わせる温かい雰囲気。醸造家の家に招待されたような感覚になりますね。
おいしいワインと料理を囲み、自然と会話も弾みそうです。
おしゃれすぎないレトロモダンな空間は居心地がよく、のんびりとくつろげます。
カウンター席もあるため、一人でも気軽にワインが楽しめます。
そして、店の奥にはcommoneを象徴するワイン樽が壁一面に並びます。ワイン樽が醸す香りと独特な空気感に包まれながら、おいしいワインを味わってみてはいかがでしょうか。
常滑の風土が生み出すフレッシュさが特徴
commoneで味わえるワインは、常滑ワイナリー・ネイバーフッドで造られたワインです。土や気温、湿度など常滑の風土で育まれたブドウで造るワインはすっきりとしてフレッシュな味わいが特徴。中でも赤ワイン品種の常滑ピノ・ノワールは、赤ワイン特有の渋みが苦手な人でも飲みやすく、肉料理だけでなくさっぱりとしたサラダにもよく合います。
常滑ワイナリーで育てているブドウの品種は赤1種、白3種の計4種。すべての品種のワインがcommoneで味わえます。
また、常滑ピノノアールロゼ2020はワイン専門誌『ワイン王国』のブラインドテイスティングで5つ星を獲得した実績があり、人気の銘柄です。
さらに、常滑焼の甕(かめ)に1年ほど寝かせた赤ワイン「アンフォラ」もおすすめ。甕で寝かせることでワインの角がとれてまろやかに仕上がっています。樽ではなく、常滑焼の甕が生み出すワイン味わいは、ほかではなかなか出会えません。
アメリカ・オレゴンのワイン文化が
モデルになった常滑ワイナリー
常滑ワイナリー・ネイバーフッドは愛知県内で3つしかないワイナリーの1つ。常滑ワインを作り上げた醸造家・馬場憲之氏が、アメリカのオレゴン州のワイナリーで見た美しい風景やワインを囲む文化を日本にも伝えようと決意し、資金0の状況から立ち上げました。
オレゴン州ではワインはとても身近な飲み物です。ホームパーティーはもちろん、ビーチサンダルやデニムのようなラフな格好で入店できるレストランなど、いつでもどこでも気軽にワインが楽しめる文化が根付いています。
日本では、ワインは敷居が高く難しいイメージを持つ人が多いことから、常滑ワイナリーはオレゴンのワインを楽しむ文化を広め、もっと身近に感じてもらうことを目指しています。
そしてcommoneでも「ワインをカジュアルに楽しむ」をテーマとし、ドレスコード・チャージなしのシステムを導入。ワインに詳しくなくても気軽に利用できる雰囲気が魅力です。
commone(コモン)のおすすめメニュー
commoneはクラシックフレンチをベースに常滑ワインとマッチする料理を追求しています。一つひとつマリアージュにこだわりていねいに作られるメニューは、前菜からメインディッシュ、デザートまで豊富なラインナップ。
今回は中でも人気のメニューをピックアップしました。
野菜惣菜6種盛り合わせ
彩り豊かな6種にとろとろの卵が載った野菜惣菜プレートは、見ているだけでも気分が上がる一品。さっぱりした野菜にマリネの酸味も加わり、フレッシュなワインと合わせると味わいが見事に調和します。
写真は上から左にキャロットラペ、紫キャベツのマリネ、ミニトマトのバジルソース、レンズ豆のサラダ、ビーツのマリネ、根セロリのレムラード。レムラードとはマスタードマヨネーズで和えたサラダです。
鴨胸肉のロースト
ていねいにローストされた鴨胸肉は、柔らかく歯ごたえがあり、ほどよい脂肪の甘さをたっぷりと味わえます。カリッと焼き上げられた皮目の香ばしさがアクセントに。ほどけるような果肉感のイチジクもジューシーで鴨胸肉と相性が抜群です。
果実味のある赤ワインが後味をすっきりとさせ、鴨胸肉の味と香りをより引き立たせます。
ランチメニューにはボリューム満点のハンバーガーも
commoneはランチタイムの営業もしており、自家醸造ワインソースを使ったキングサイズのハンバーガーが食べられます。
このハンバーガーのためだけに特別に開発されたワインソースは絶品!アルコールは飛ばしてあるため、妊婦さんやアルコールが苦手な人でも安心です。
ハンバーガーは以下の3種類から選べます。(写真の右から順に記載)
・カベルネバーガー
カベルネワインBBQソース、ビーフパティ、厚切りベーコンのこだわりバーガー・シャルドネバーガー
シャルドネバジルマヨネーズ、サーモン、クリームチーズで上品かつクリーミーなハンバーガー・パストラミバーガー
カベルネワインBBQソース、特製ロースハムの高級素材バーガー
2022年春、円頓寺にワイナリーが誕生!
commoneは円頓寺商店街を抜けた堀川近くのビルの2階にあります。1階は現在ガレージになっていますが、2022年4月にはワインの醸造所としてオープンする予定です。
1階で醸造したワインを2階のレストランで味わえるだけでなく、今後は屋上をルーフトップバーにすることも計画中。プランターでブドウの樹も植えるそう。
ブドウの樹を眺めながらその土地で醸造されたワインを嗜む――。1つの建物にワイナリーとレストランを構えるcommoneだからこそできる楽しみ方です。
そして、2025年には名古屋市内のブドウ園で収穫したブドウを醸造した「名古屋ワイン」も誕生予定。commoneは「名古屋ワインプロジェクト」の一環として開店したワインバーでもあります。
まさに地産地消!
名古屋ワインプロジェクトとは
「名古屋ワインプロジェクト」は、円頓寺の地域活性化を目的とした取り組みとして始動しているプロジェクト。名古屋市緑区にブドウ畑を開園し、名古屋産のブドウを使い名古屋市のワイナリーで醸造する「名古屋ワイン」を造る計画です。
名古屋の土地で育ったワインを名古屋で醸造し、名古屋で消費する。まさに地産地消の取り組みです。ワインはその地域の土質や空気・気温が影響するため地域性が色濃く出ることから、6次産業化にも適していると言われています。
名古屋ワインプロジェクトはこれからブドウを栽培し、収穫は2025年の7月を予定。commoneで名古屋ワインを味わえるのは2025年の冬ごろになるそう。
名古屋の人のために造られる名古屋生まれのワインはどんな味わいになるのでしょうか。今から楽しみですね。
肩肘張らず、commone(コモン)で
カジュアルにワインを楽しもう!
円頓寺商店街のすぐ近くに位置するcommoneは、おいしいワインと、ワインによく合う料理がカジュアルに楽しめます。そのため、ワインに詳しくない人でも気軽に入りやすいワインバーです。
円頓寺商店街にはイタリアンバルやスペインバルがあったり、「円頓寺秋のパリ祭」「長野ワインフェス名古屋」などのイベントを開催したりしているため、ワインに親しみやすい地域とも言えるでしょう。
名古屋駅から徒歩で行けるため、お出かけの際には少し足を伸ばしてワインを楽しんでみてはいかがでしょうか。