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豊田市美術館にて、デザインあ展と同時開催!「わが青春の上杜会 − 昭和を生きた洋画家たち」

アート

愛知県・豊田市
2021.01.15

豊田市美術館にて、デザインあ展と同時開催!「わが青春の上杜会 − 昭和を生きた洋画家たち」

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小磯 良平《着物の女》1936 年 油彩、カンヴァス 90.9×72.7cm 神戸市立小磯記念美術館

豊田市美術館では、2021年1月5日(火)〜2021年3月14日(日)の期間中、「デザインあ展」と合わせて「わが青春の上杜会 − 昭和を生きた洋画家たち」を開催中です。

本展では1927年の東京美術学校(現東京藝術大学)西洋画科卒業生で結成した級友会「上杜会(じょうとかい)」に着目し、約120点が展示されています。

今回は本展の見どころをレポートしていきます。

上杜会について

小堀 四郎《冬の花束》1946 年 油彩、カンヴァス 60.8×50.2cm 豊田市美術館

「大正」から「昭和」への改元は1926年12月25日のこと。翌1927年3月、「昭和」になってはじめての春に、東京美術学校(現東京藝術大学)西洋画科を40余名の若者たちが卒業しました。当時の東京美術学校は、西洋美術においては東アジアで最高峰の教育機関であり、西洋画科に在籍したのはこの恵まれた環境で画家を目指すことを許され、洋画壇や美術教育を牽引する将来を期待された者たちでした。

「上杜会」は、1927年の西洋画科卒業生全員(中途退学者も含む)で結成した級友会です。その名称は彼らの母校がある「上野の杜」にちなんでいます。各自自由な思想を尊重し干渉しない関係性をモットーに、卒業した年の9月には、早くも上杜会第1回展を開催します。

在学中に帝展に初入選を果たした者も多く、おしなべて優秀と当初から評されていました。戦前には岡田謙三、山口長男など10名以上がヨーロッパ留学を経験した他、官展や在野展への参加や結成など、それぞれの道を歩みながら多くは昭和期終盤まで画家として活躍。

のちに文化勲章受章者を3名輩出したことも(牛島憲之、小磯良平、荻須高徳)、極めてまれなことです。

展覧会のみどころ

山口 長男《池》1936 年 油彩、カンヴァス 65.3×92.0cm 東京国立近代美術館

本展では大きく分けて4つの時代に分かれて、展示されています。

また、文化勲章受章の小磯良平・荻須高徳・牛島憲之、海外で活躍した猪熊弦一郎、上杜会展にのみ出品を続けた小堀四郎のほか、地方で活躍した画家たちの作品が、絵画の“同窓会”として本展に集結。昭和という時代と重なる洋画家らの作品約120点のほか、書簡、ポスターなどの資料で歩みを振り返ります。

ここからはピックアップしてご紹介していきます。

画家としてのはじまり、パリ留学

「上杜会」 は卒業後、それぞれの自由な思想を尊重し干渉しない関係性をモットーに掲げ、お互いが切磋琢磨し合いながら、作品をつくり続けていました。戦前には10名以上がヨーロッパ留学を果たしています。本展でもパリで描いた彼らの作品が多く展示されています。

それぞれの選択

留学したものばかりではありません。卒業後、それぞれの活動は多岐に渡っていきます。東京に残って制作するもの、地元へ帰るもの、学校の先生になったもの、実家で療養生活を続けながら制作をつづけたものなどそれぞれの道をあゆみはじめます。

上杜会では、所属するメンバーは外でどんな立ち位置であったとしても、ここでは同じ立場として、容赦無く作品のよし悪しを評価し合っていたのだそう。そこで自身を奮い立たせたことで、上の絵のようなインパクトの強い作品も生まれました。

戦時中の制作活動

1927年(昭和12)に日中戦争が勃発すると、上杜会メンバーにも次々と軍部から従軍画家としての要請がきます。小磯良平や猪熊弦一郎、高野三三男などが戦地を訪れて、戦争画の制作をしています。これらの作品たちは構図や人物の描写に優れたものも多く近年再評価をされてます。

ぜひ直接みてみてくださいね。

新たな時流の中で 葛藤と開花

戦争が終結すると彼らは、休む間もなく新しい時代の中に身をおくことになります。この変革によって、世界中で抽象表現の隆盛が起こります。上杜会のメンバーも40歳半を迎えていましたが、自身の表現の模索を迫られる局面に立たされます。

洋画壇の主軸を担ったり、日本を離れアメリカなど異国に新境地を求めたり、地方の美術振興に尽力したり、あるいは画壇から離れ独歩の道を歩む者もいました。

上杜会の再開

猪熊弦一郎《或晴れた一日》1992 年 アクリル、カンヴァス 136.0×122.0cm 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館 © 公益財団法人ミモカ美術振興財団

上杜会展は戦後一時期中断しつつもほぼ毎年開催され、1976年に50周年展を迎えて以降も1994年まで継続。ますます互いの活動を認め合い、また交友や消息を確認する場として、緩やかながら確かにつながっていました。

彼らの多くは昭和のはじまりとともに画家となり、昭和のさなかに生涯を終えました。当時最もアカデミックな美術教育を受けながら、彼らの画業は千差万別です。それらを俯瞰することで、「昭和」という時代における洋画壇の一様と、画家としての彼らの生きざまが立ち現れます。

戦前・戦中・戦後といった激動の時代に翻弄されながらも、決して絵筆を手放すことのなく表現し続けた画家たちの作品にぜひ触れてみてくださいね。これからの時代を生き抜くヒントに出会えるかもしれません。

開催概要

【会期】2021年1月5日(火曜日)から2021年3月14日(日曜日)まで
(備考)2月8日(月曜日)に一部展示替え
【開催時間】10:00〜 17:30まで
(入場は17:00まで)
【開催場所】豊田市美術館
【休館日】毎週月曜日(1月11日は開館)
【観覧料】1,000円(800円)、高校・大学生700円(500円)、中学生以下無料
(備考)( )内は前売り、20人以上の団体料金。障がい者手帳などを持つ人(介添者1人)、市内在住・在学の高校生と市内在住の75歳以上は無料(要証明)前売券B館T-FACE2階インフォメーションで1月4日(月曜日)まで販売同時開催デザインあ展

<出品作家>

青山 襄、石井清夫、犬丸順衛、猪熊弦一郎、牛島憲之、大月源二、岡田謙三、荻須高徳、 荻野暎彦、加山四郎、小磯良平、高野三三男、小堀四郎、近藤啓二、島野重之、杉浦俊雄、 染木 煦、高島 功、高橋弘二、永田一脩、中西利雄、橋口康雄、菱田武夫、深井修次、 藤岡 一、水上信雄、森 達雄、矢田清四郎、山口長男

〈顧問〉藤島武二、岡田三郎助、和田英作、小林萬吾、長原孝太郎

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