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ウサギとリスのキャラクターでおなじみ「クッピーラムネ」。 昭和38年から長い間親しまれているロングセラー商品です。名古屋の人なら、幼い頃からこのラムネを食べて育ってきたといっても過言ではないくらい、世代を越えて愛されています。
今回は、クッピーラムネを製造しているカクダイ製菓株式会社へお話をうかがいに行ってきました!
カクダイ製菓があるのは、名古屋市西区。本社の近辺は「明道町」とも呼ばれており、昔から駄菓子や景品を扱う問屋街があります。
さっそく、いろいろお話をお聞きしていきたいと思います。今回は、相談役の阿部さん、総務課の藤井さんにご対応していただきました。
応接室へ入るとクッピーラムネの関連商品が、ずらりと並べられていました。中には、クッピーラムネを題材にした絵本やスケートボードまで。見ているだけでもワクワクするものばかりです。
カクダイ製菓の歴史
カクダイ製菓株式会社は、大正8年に創業者が名古屋市中村区にて半生菓子(和菓子)をつくる個人商店「増進堂」として開業したのがはじまり。昭和23年には「有限会社大橋商店」として現在の場所へ移転し、アメ・ショウロ・羊かんなどの製造販売を手がけられていました。
ラムネ菓子をはじめたのは、昭和25年のこと。2代目の社長がラムネ菓子屋さんでつくり方を学んだことがきっかけだったそう。当時はキャラクターも何もかかれていない包装紙でラムネをつつんで販売していました。
そのときに、社名も「大橋商店」から現在の「カクダイ製菓」に変更。当時は、ラムネ菓子としての浸透度が低かったこともあり、駄菓子に置かれる「くじのはずれ商品」として瓶詰めの状態で出荷されていたのだとか。
阿部さん:「ラムネ菓子が単独で販売されるようになったのは、昭和30年頃です。セロハンで包み、両端をリボン状にひねり包装するスタイルのラムネ菓子が誕生しました。今でも関西だと、このスタイルの方が馴染みがあると思います。」
超ロングセラー商品「クッピーラムネ」誕生!
阿部さん:「キャラクターを採用したのは、昭和38年のこと。2代目の社長が「キャラクターがいたほうが、お客様から親しまれやすい!」と考え、ウサギとリスのキャラクターをデザイナーさんに依頼して描いていただきました。実は今でも2匹には名前がないんですよ。」
当時はお菓子のパッケージにキャラクターがついているのは、めずらしかったのだとか。クッピーラムネはキャラクターとともに、幅広い層に愛される人気商品となりました。
口溶けのいいラムネの秘密
クッピーラムネといえば、ほかのラムネにない独特の「口溶け感」が大きな特徴。その食感を生み出すためには、固すぎず、消費者の手元に渡るまでに型崩れもせずという微妙なかたさで生産しなければならないそうです。
現在は専用機で自動化生産されてはいますが、時期に合わせて水分量を調整する必要があります。大きさもさまざまな種類があるため、長年の職人さんたちの感覚で微調整しながら、丁寧につくり上げられています。