リニューアルした「小牧山歴史館」。小牧山城の歴史を見て、知って、体験してみよう!

小牧市
掲載日:2023.05.02
リニューアルした「小牧山歴史館」。小牧山城の歴史を見て、知って、体験してみよう!

愛知県小牧市の住宅街に、突如現れるこんもりした小牧山。かつて織田信長が居住し、また小牧・長久手の合戦の場にもなった小牧山城があった標高約86mの城跡です。

2023年4月1日には、その山頂に建つ「小牧山歴史館」がリニューアルし、これまでの歴史や遺物の展示など、当時の様子をたっぷり楽しむことができます。

そのほか、山の南麓に建つ「小牧山城史跡情報館(れきしるこまき)」や、見どころスポットもあわせて紹介します。

小牧山城とは

小牧山城は、1563(永禄6)年、織田信長が美濃攻めの拠点として清須城から移って築き、4年間居住した城です。

その後1584(天正12)年には、羽柴(豊臣)秀吉対織田信雄・徳川家康連合軍による、小牧・長久手(ながくて)の合戦で家康軍の本陣が置かれた場所で、家康が天下を取るきっかけにもなったといわれる場所です。

小牧山城の石垣

現在見えている石垣は発掘調査の成果に基づいて復元したもの。

さて、お城にはさまざまな特徴がみられますが、小牧山城の大きな特徴はズバリ「石垣」!

信長以前の城は土を掘ったり(=堀)、盛り上げたり(=土塁)した、戦闘・防御のための土で築かれた城でしたが、信長は小牧山城の築城にあたり、石垣を採用しました。

採石場と考えられる場所で見られるチャート石。

石垣を造った理由として、小牧山は、” チャート石 ”と呼ばれる堆積岩のひとつでできた岩山だということがあげられます。この小牧山の敷地内にある採石場と見られる場所にも、ゴロゴロと岩肌がむきだしになったものが点在していて、石垣のほとんどはチャート石を使用しているそう。

また、石垣の城としては尾張国内(おわりこくない)において、最も古いとされています。

発掘調査の結果、主郭は2〜3段の石垣で囲まれていたようです(写真は上から一段目)。3段の理由は、下から見上げたときに、高さ6mほどのひとつづきに見えるように工夫されていて、そびえたつようにみえる城に見せるためだったと言われています(※諸説あり)


敷地内のあちこちに転がっている「チャート石」。その大きさに驚きます!どうやって運んだのでしょうか?!

2023年4月1日にリニューアルオープンした
小牧山歴史館

小牧山歴史館(旧小牧市歴史館)は、1968(昭和43)年に京都の西本願寺「飛雲閣」を模して、小牧山の頂上に建てられました。

その名のとおり、小牧市の歴史民俗資料などを展示していましたが、2023年4月1日にリニューアル。内容は小牧・長久手の合戦など、戦国時代の小牧山についての展示内容が中心になっています。最新の研究成果に基づく映像などと共に、見て触れて体感できる施設となりました。

1階:小牧の歴史(無料エリア)

歴史館の1階は「小牧の歴史」フロア。ここは無料エリアなので、どなたでも自由に見学OK!

小牧の旧石器時代から現代までの歴史や、小牧山城などの歴史を紹介するエリアです。

周辺には古墳時代の小木古墳群や三ツ山古墳群なども……。

そしてこちらは小牧山歴史館に大きく関わりのある2名の銅像です。

左が小牧山に歴史館を建てるため、私財を投じた実業家「平松茂(ひらまつしげる)」。右は尾張徳川家の19代当主「徳川義親(とくがわよしちか)」。義親の時代まで尾張徳川家の所蔵だったものを、昭和5年に小牧町(現小牧市)へ寄贈し、以降一般公開が可能となりました。

2階:戦国時代の尾張国(有料&写真撮影禁止エリア)

2階は戦国時代の尾張国についての展示です。

信長の小牧山城築城や、息子の信雄(のぶかつ)・家康連合軍がなぜ小牧山を本陣としたのか……といった想いや背景などが、パネルや映像(ミニシアター)で紹介されています

一角には、秀吉軍と信雄・家康連合軍の小牧・長久手の合戦の模様が描かれた屏風図の展示も。

3階:戦国クイズコーナー(有料&写真撮影禁止エリア)

3階は「戦国クイズコーナー」と題して信長・信雄(のぶかつ)・家康のそれぞれに関する人生をクイズ形式で、すごろくのように進んで遊べるコーナー。

歴史のことが詳しくなくても「へ~そうだったんだ!」と楽しみながら学べるコーナーです。

戦国時代に使用されていた等身大のイラストで描かれた戦道具の展示も。使用方法なども学べるようになっていますよ。

4階:展望室

歴史館の最上階は濃尾平野が一望できる展望室です。

今回リニューアルしたひとつが、この床の航空写真。主に小牧・長久手の合戦で築かれた砦の位置を示すことで、秀吉軍と信雄・家康軍の距離感や戦略を体感できるよう工夫がされています。

そして外に出ると、360°パノラマの風景!展望台の高さは標高約100mほどで、まわりに高い建物が少ないので、すぐ近くには県営名古屋空港、遠くは御嶽山までも見ることができて、この景色はここでしか体感できません。

【小牧山歴史館 】
住所   :愛知県小牧市堀の内1丁目1番地
電話番号 :0568-72-0712
営業時間 :9:00~16:30(入場は16:15まで)
定休日  :第3木曜・年末年始(12月29日~1月3日)
入場料  :一般200円/団体(30名以上)100円 18歳以下無料
※上記入場料のみで「れきしるこまき」にも入場可能
アクセス :電車/名鉄小牧線「小牧駅」より徒歩約25分
駐車場  :小牧山北駐車場(100円/30分、ただし最初の2時間は無料)
web :http://www.komakiyama.com/

スポット詳細

【小牧山歴史館 】
住所   :愛知県小牧市堀の内1丁目1番地
電話番号 :0568-72-0712
営業時間 :9:00~16:30(入場は16:15まで)
定休日  :第3木曜・年末年始(12月29日~1月3日)
入場料  :一般200円/団体(30名以上)100円 18歳以下無料
※上記入場料のみで「れきしるこまき」にも入場可能
アクセス :電車/名鉄小牧線「小牧駅」より徒歩約25分
駐車場  :小牧山北駐車場(100円/30分、ただし最初の2時間は無料)
web :http://www.komakiyama.com/

 

【れきしるこまき 】
住所   :愛知県小牧市堀の内1丁目2番地
電話番号 :0568-48-4646
営業時間 :9:00~17:00(常設展示室への入場は16:30まで)
※御城印の購入は17:00まで
定休日  :第3木曜・年末年始(12月29日~1月3日)
入場料  :一般200円/団体(30名以上)100円 18歳以下無料
※上記入場料のみで「小牧山歴史館」にも入場可能
アクセス :電車/名鉄小牧線「小牧駅」より徒歩約25分
駐車場  :小牧山北駐車場(100円/30分、ただし最初の2時間は無料)
web :http://www.komakiyama.com/rekishiru/

結婚情報誌、美容、飲食を展開する出版社に約9年勤務。結婚を機に退職後は旅行好きが高じてフリーライターへ。家の転勤で福岡・広島を経由し、現在は名古屋市在住。愛知県はもちろん、東海3県の魅力を満喫&発掘中。得意分野は神社や温泉、そのほか美味しいものも大好き。地元の人の「当たり前」にプラス「新たな発見」をお届けします。

https://www.kzm-trip.com/

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