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Life Designsではこれまで、インテリア・住まい・食・イベントなど、暮らしを豊かにしてくれるさまざまなコンテンツをご紹介してきました。しかし、人は1日のうちの約1/3は寝ています。だからこそ、日々を豊かに健やかに過ごすためには「睡眠」の存在は欠かせません。
そこで今回は、北名古屋市にある枕専門メーカー「まくらのキタムラ」にて、快適な睡眠のための枕選びのポイントや、枕づくりに関するお話を伺ってきました。後半では、「まくらのキタムラ」の人気アイテムである、72万個の試作の末に誕生したそら豆形の枕「ジムナスト」をご紹介します。
大正12年創業。
眠ることばかりを考え続けて、もうすぐ100年
はじめに、「まくらのキタムラ」の歴史をご紹介します。
大正12年(1923年)に名古屋市中区長者町で創業。初代 北村貞吉氏は「北村商店」という屋号で綿布商をはじめました。次第に取引先からの要望で、生地を卸すだけでなく、シーツや枕カバーなどの寝装品類の製造を行うようになり、これが枕づくりのきっかけとなりました。
枕の製造・販売がはじまったのは昭和40年代から。もともと枕は、布切れを縫い合わせ、中にそば殻を入れて各家庭でつくるものだったのだそう。そこで、先代は、「布袋の枕ではなく、もっと良い製品をつくっていくことで、日本に良質な睡眠を提供できないか」と考えました。
2000年頃には自社ブランドを立ち上げ、その後枕専業に。2006年には現在の主力商品へと続く「ジムナスト」を発売。生地を縫って中身を詰める、生地の縫い方によって形状を変える、という縫製業ならではの強みを活かした特長ある商品でした。
4代目の北村圭介氏は、先代たちの意思を継ぎ、「ジムナストプラス」「ジムナストミニ」「ジムナストコロン」など、さらなる商品開発とプロモーションに精力的に取り組んでいます。キタムラの睡眠への探究心は止まりません。