名古屋めしの定番「台湾ラーメン」。
台湾ラーメンとは、醤油ベースのスープに豚ひき肉・ニラ・もやしなどの具材とニンニク・唐辛子がたっぷり入ったラーメンのことをいいます。
そんな台湾ラーメンが生まれたのは、名古屋発の台湾料理店「味仙(みせん)」だといわれています。なぜ”台湾”ラーメンなのに名古屋めしなの?と疑問に思う方もいるかもしれませんが、その理由は、ここ名古屋で発祥したグルメだったからなのです。
目次
5人の兄弟によるそれぞれの「味仙」
知られざる、味仙の歴史
名古屋市千種区に本店を構える「味仙」は、直営店・系列店を含めて愛知県内に10店舗以上も展開している大人気の台湾料理店。その人気は愛知だけに留まらず、東京・大阪へも進出しています。
そんな全国的にも有名な味仙、実は各店舗ごとで味が違うことをご存知ですか?同じ「味仙」でも、味やお店の雰囲気、価格などさまざまな点で違いがあり、個々の魅力を持っています。
では、なぜ店舗によって違いがあるのか……。
それは、5人の兄弟がそれぞれの場所で「味仙」を開業をしたからなのです。創業者である長男の郭 明優さんが、今池本店を第一号として1962年に開業。続いて、八事店・矢場味仙・藤が丘店・日進 竹の山店と、5人兄弟たちによってそれぞれ独自の味仙が誕生していきました。
そのため、同じ名前のメニューでも各店舗ごとで味に違いがあるのだとか。
味仙の定番メニュー「台湾ラーメン」
食べ比べしてみた!
今回は味仙発祥の定番メニュー「台湾ラーメン」を、郭兄弟の5人がそれぞれ開業した5店舗で食べ比べをしてみました。
辛さや濃さ、具の量などをベースに、各々の異なる魅力をお伝えします。各店舗でしか食べられない限定メニューやおすすめの人気メニューなども合わせてご紹介!
【千種区】味仙 今池本店
まず最初にご紹介するのは、名古屋市千種区にある「味仙 今池本店」。
味仙を知るには、ここは外せない!郭兄弟の長男・明優さんが開業した元祖・味仙です。土地柄か仕事終わりにサクッと飲みにくるサラリーマンの姿も多く、平日・休日問わずたくさんのお客さんが元祖味仙の味を求めて今池本店へ足を運びます。
そんな今池本店の台湾ラーメンは、ただ辛いだけではない深みのある味がポイント!一口食べると後からジワジワとくる辛さで、徐々に体の芯から熱くなるのがわかります。
大きめにカットされた鷹の爪とゴロゴロと入ったひき肉で、パンチの効いた一品。
今池本店で食べられる限定メニュー「ラーロージャンメン(辣肉醤面)」は、味仙特製の辣肉醤を使ったピリ辛ひき肉ともやし・水菜がたっぷり入ったあんかけまぜ麺。
汁なし台湾ラーメンといった感じでしょうか。餡がとろ〜りとしていて、よく麺に絡みます。台湾ラーメンと同様に、こちらもじわじわとくる辛さ!ヒーヒー言いながらも、おいしくてついつい箸が進みます。
味仙にいったらぜひ食べてほしいメニューがこちらの「あさり炒め」。台湾ラーメンに負けない不動の人気メニューで、ビールのお供にも◎!あさりの身はプリップリ。あさりダシと唐辛子が見事にマッチしたうま辛なおいしさです。
【味仙 今池本店】
住所 :〒464-0850 名古屋市千種区今池1-12-10
駐車場 :あり
web :https://www.misen.ne.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/misen.imaikehonten/
【中区】矢場味仙
名古屋市営地下鉄「矢場町駅」から徒歩約5分のところにある「矢場味仙」。ディナーはもちろん、ランチタイムも長蛇の列ができる人気店です。
味仙の中でも圧倒的な席数を誇り、なんとその数は1〜3階までで320人を収容できるほどなのだとか。名古屋の中心地・栄や人気の観光スポット・大須からもアクセス抜群なため、さまざまなお客さんで常に賑わいをみせています。
矢場味仙の特徴は、辛い&濃い味付け。味が濃いことで有名な名古屋めしですが、矢場味仙はそれを代表するといっても過言ではないでしょう。濃いめの味は、ビールや酎ハイとの相性も抜群!
特に台湾ラーメンは、口に入れた瞬間に辛さとうまみが一気に押し寄せます。見ても分かる通り、たっぷりはいった唐辛子が麺にこれでもかと絡まるので、とにかく辛い。でも、おいしくてついついスープまで飲んでしまう、そんなクセになるお味なんです。
辛いのが苦手な方には「ホルモンラーメン」がおすすめ!実はこれ、知る人ぞ知る矢場味仙限定の隠れ人気メニュー。
スープにホルモンのうまみがぎっしり詰まっていて、体に染みわたるおいしさ。テールスープのようなコクがあります。ホルモンの油っぽさは、ピリッと効いた胡椒がカバー。飲んだ後のシメにも◎。
【矢場味仙】
住所 :〒460-0011 愛知県名古屋市中区大須3丁目6−3
駐車場 :なし(地下若宮パーキング【駐車サービス有】詳しくは、店舗へお問い合わせください。)
web :https://misenyaba.owst.jp/
ブランドサイト:https://yabamisen.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/yaba_misen/
【天白区】味仙 八事店
名古屋市営地下鉄「八事駅」から徒歩約10分の場所にある「味仙 八事店」。近くには、大学があることから学生にも人気の店舗です。
ほかの味仙よりも、町中華のような親しみやすいアットホームな雰囲気が特徴の店内。学生向けなのか、少し価格帯がお安いのも八事店の魅力です。
八事店の台湾ラーメンは、ほかの味仙よりも辛さ控えめ。とても食べやすくて、さっぱりとしたスープは繊細な味わいです。ひき肉がゴロゴロと。それぞれの素材の良さが一つひとつ際立つおいしさ!
こちらは、店長おすすめの「青菜ラーメン」。中華の定番、青菜炒めと醤油ラーメンがコラボした一品です。あっさり系の醤油スープに青菜炒めの旨み、そしてニンニクが味に深みを出してくれます。
青菜炒めもラーメンもどっちも食べたい!なんて人には、もってこいのメニューです。
八事店の店先には、冷凍商品用の自販機が!ラインナップは、台湾ラーメンをはじめニンニクチャーハンや手羽先などどれも人気のメニューばかり。これさえ買っておけば、いつでもお家で味仙の味を楽しむことができますね。
【味仙 八事店】
住所 :〒468-0077 愛知県名古屋市天白区八事山434番地
駐車場 :あり
web :https://misen-ganso.jp/news/20190711.php
Instagram:https://www.instagram.com/misen_yagoto_ganso/
【名東区】味仙 藤が丘店
名古屋市営地下鉄「藤が丘駅」から徒歩約10分のところにある「味仙 藤が丘店」。
休日はもちろん、平日も常に駐車場は満車状態で、店前には”味仙渋滞”ができるほどの人気店です。藤が丘店のファンという人も多く、常に店内はたくさんのお客さんで賑わっています。まるで現地のような、ワイワイガヤガヤとした雰囲気が楽しい。
そんな藤が丘店の台湾ラーメンは、とにかく辛い!けど旨い!と叫びたくなる、ガツンとしたパンチがあります。一口目から口の中が燃えるような辛さがありますが、それ以上に旨みも強く、汗をかきながらも箸が止まらない……。そんな中毒性のある味です。
こちらは台湾ラーメンの具が白米の上にのった「台湾飯」。同じ具でも、麺で食べるのとご飯で食べるのはまた違う良さがあるんです。ダイレクトに旨みと辛さ、そしてお米の甘さがコラボしてハマるお味に。半分くらい食べ終わったら、卵黄を割ってマイルドに味変して食べるのもおすすめ!
藤が丘店にいったら必ず頼んで欲しいおすすめの一品がもうひとつあります。それが、こちらの藤が丘店限定の人気メニュー「特製肉シュウマイ」。一般的なものより倍以上に大きいシュウマイは、お肉がたっぷりでふわっふわ。
このメニューを求めて、藤が丘店へ行くという人も多いのでは?一度食べれば、特製肉シュウマイの虜になること間違いなしです!
【味仙 藤が丘店】
住所 :〒465-0036 愛知県名古屋市名東区藤里町38-2
駐車場 :あり
web :https://misen.cc/
Instagram:https://www.instagram.com/misen.fujigaoka/
【日進市】味仙 日進竹の山店
最後にご紹介するのは、日進市にある「味仙 日進竹の山店」。2023年2月にリニューアルしたばかりの綺麗な店内には、常に多くのお客さんが溢れています。入店待ちの行列ができることも日常茶飯事。
子ども連れの家族層にも人気で、地元の人のほかにも日進竹の山店の味を求めて地方からさまざまな人々が訪れる人気店です。
日進竹の山店の台湾ラーメンは、やや細めのミンチに大・小2種の唐辛子を一緒に煮込んだ、繊細でうまみたっぷりのスープがやみつきになる味わい。辛いだけではないコク深さが繊細で、ついついスープを飲み過ぎてしまうほど。
ここ日進竹の山店限定のメニューは「塩台湾らーめん」。その名の通り、塩味の台湾ラーメンで、これがまた絶品。普通の台湾ラーメンよりもあっさりといただけるので、シメに食べるのも◎。塩味のせいか、辛さは少しだけ控えめ。いつもとは一味違う台湾ラーメンに出会える、魅力的な一品です。
軽くもう一品頼むのにおすすめしたいのが「水ギョーザ」。大ぶりのギョーザがちゅるっと口の中に流れ込み、お肉のうまみがぎゅわ〜と広がります!ニンニクが効いたうまダレが、また良いアクセントになっておいしい。
【味仙 日進竹の山店】
住所 :〒470-0136 愛知県日進市竹の山4丁目105
駐車場 :あり
web :https://www.misen-ganso.jp/shop/
台湾ラーメンをはじめ、さまざまな台湾料理を味わえる「味仙」。
みなさんもぜひ、各店舗ごとの違いを味わいに、食べくらべしてみるのはいかがでしょうか?そして、自分だけのお気に入り”マイ 味仙”を探してみてくださいね。