最先端のデジタルアートをオフィスに。アンダーデザインの「OFFICE × ART –digital-」|名古屋・伏見

2019.2.21
アンダーデザインの「OFFICE × ART –digital-」

暗闇に光る、稲妻のような光。こちらは、コンピュータ・プログラミングを用いた映像インスタレーションで知られる平川紀道氏がオフィスのために新たに制作した作品です。展示されている場所は、名古屋・伏見にあるアンダーデザイン株式会社の名古屋オフィス。最先端のデジタルアートが、街中のオフィス空間に展示されているんです。

 

今回は、アンダーデザイン社が手がけるワーク&アートスペース事業「OFFICE × ART –digital-」について、じっくりとレポートしていきたいと思います。

 

アンダーデザイン株式会社の名古屋オフィス
アンダーデザイン株式会社の名古屋オフィス

 

アンダーデザインは、創業70年を迎える大阪の老舗電話通信工事会社「旭コムテク」から2018年10月1日に社名変更し誕生した会社です。4代目代表取締役社長の川口氏が、2017年秋から株式会社カヤックとともに、リブランディングプロジェクトを計画・実行。今回ご紹介する「OFFICE × ART –digital-」も、このリブランディングプロジェクトの一環として行われたものです。

 

 

 

都市の気象情報に合わせて変化し続ける
アート作品「C」

 

アート作品「C」

 

アート作品「C」

 

アート作品「C」

 

こちらが、「OFFICE × ART –digital-」の第一弾として名古屋オフィスに設置されたアート作品「C」。光の速さを意味する記号として用いられる「constant(定数)」の頭文字から名付けられました。

 

手掛けたのは、コンピュータ・プログラミングを用いた映像インスタレーションで知られる平川紀道氏。このオフィスのために、オリジナルで製作されたものです。温度・湿度・気圧・風速など、設置されている都市の気象情報をインターネット経由で取得し、映像に反映しています。そのため、一度として同じ像にはなりません。

 

 

アートでオフィスに想像力を

 

アンダーデザイン社 代表取締役社長 川口 竜広さん
アンダーデザイン社 代表取締役社長 川口 竜広さん


アンダーデザインの名古屋オフィスにて、「OFFICE × ART –digital-」について川口代表にお話を伺いました。


ー なぜオフィスにアートを取り入れようと思ったのですか?

 

川口社長:「会社をリブランディングする中で、アートと共存する環境で働きたい、会社の中にアートを取り込みたいという想いがありました。日本全体として、想像力が足りていないと感じているんですよね……。そこで、アートの力をオフィスに加えることで、活性化されるのではと考えました。

 

私自身も、思考が凝り固まっているなと感じたときには、ギャラリーや美術館に足を運ぶようにしています。普段とは違う環境に身を置くことで、それまでとは違った発想や感情が生まれます。そうした刺激が、日々の中にあっても面白いのではないのかなと思ったのがきっかけですね。」

 

 

ー 「OFFICE × ART –digital-」のこだわったポイントを教えてください。

 

川口社長:「アートの中でもデジタルを使ったアートを取り入れたいと考えました。私たちは、電気工事やLEDパネルの工事、ITシステム構成を得意とする会社なので、親和性があります。そこで、映像音響インスタレーションを中心に国内外で活躍するアーティスト・平川 紀道さ んにご依頼させていただきました。

 

最初は既存の作品をご提供いただく形で考えていたのですが、美術館やギャラリーに展示されている作品は、同じ映像が繰り返しループしています。オフィスは常に社員がいるので、それでは飽きてしまう……。そこで、「変わり続ける」というテーマで、オフィスのために、オリジナルの作品をつくっていただくことになりました。」


ー 社員さんの反応はいかがですか?

 

川口社長:「想像していたよりも反応がよかったです。自然現象を可視化しているので、一度も同じ形にはならないんですよね。日々の天気によって、激しい日があったり、緩やかな日があったり。気象情報に連動して変化する”生きている作品”だからこそ、人に働きかけてくるものがあります。」

 

 

アートをもっと気軽なものに

 

アンダーデザインの外観

 

アンダーデザインの「OFFICE × ART –digital-」夜22時まで、作品を鑑賞することができます。


そして、この作品の特徴はオフィスの外からも鑑賞ができるというところ。

 

川口さん:「外から鑑賞できるようにすることは、当初からのアイデアです。社員が帰ると、暗闇の中でこの作品が光っている状態が外から見られます。それも、なかなか素晴らしいですよ。夜10時まで楽しんでもらえます。

 

アートというと敷居が高く、美術館に行かないと触れられないと考えられがちですが、それではもったいないと思っています。このオフィスにこの作品があることで、美術館にあまり行かない様な方にも、気軽にアートを楽しんでいただくことができます。」

 

 

アンダーデザインのWEBサイトでは、「C」の作者である平川紀道氏と、豊田市美術館の学芸員であり「あいちトリエンナーレ2019」のキュレーターとして開催準備に奔走する能勢陽子氏、川口社長の対談が紹介されています。ぜひこちらも合わせて、チェックしてみてくださいね。

 

under design Special Talk #01

 

 

 

会社の理念や事業を反映させた
アンダーデザインのオフィス

 

アンダーデザイン株式会社の名古屋オフィス

 

アンダーデザインでは、ワークスペースの設計・施工も手がけています。後半からは、アンダーデザインの名古屋オフィスをご紹介していきます。

 


エントランスには、昭和初期に使用されていた黒電話が設置されています。電話通信工事会社という会社のルーツを大切にしたいという想いが込められています。今も通信可能なこのダイヤル式の電話機は、オフィスの受付電話として使用されています。

 

7本のライトはアンダーデザインのロゴマーク。創業70年の歴史を意味しています。

 

配管

 

アンダーデザイン株式会社の名古屋オフィス

 

配管

 

そして、ロゴマークの7本のラインをモチーフに、本来は隠れるはずの配管を敢えて見せたデザイン。中にはオフィスで実際に使用されているケーブルが配線され、デザインだけでなく実用性も兼ね備えています。

 

スケルトン倉庫

 

スケルトン倉庫

 

オフィス中央にある倉庫は、なんとスケルトン。配管同様敢えて見せるデザインにすることで、電話工事やITシステム構成という事業内容をスタイリッシュに表現しているのだとか。

 

TIMES2019

 

TIMES2019

 

TIMES2019


「OFFICE × ART –digital-」の第2弾として設置されたアート「TIMES2019」。こちらを手がけたのは、現代アーティスト笹岡敬氏。パッと見では、何を表現しているかわかりませんが、動いている作品を眺めているとあることに気がつきます。

 

「C」同様、こちらも特別対談が紹介されているので、ぜひチェックしてみてくださいね。

 

under design Special Talk #03

 

アンダーデザイン社 代表取締役社長 川口 竜広さん「今後もOFFICE × ART のプロジェクトを広めて行きたいです。まずは年内に、東京オフィスにも、アートを導入するのが目標です。」と今後の展望を語ってくださった川口社長。


これまでもオフィスに絵画やモニュメントなどのアートを展示することは一般的でした。ですが、「オフィスのためのアート」というものは、なかなかありません。アートの力でオフィスを活性化させたいというテーマを見事に表した作品です。

 

今回ご紹介したアート作品「C」は実際に建物外からも鑑賞できます。ぜひお近くの方は足を運んでみてくださいね。

 

【アンダーデザイン】
https://underdesign.co.jp/