こんにちは。版画家の伊藤里佳です。
今回は、三重県いなべ市にある三岐鉄道北勢線「阿下喜」駅から徒歩3分のところにオープンした、「フジモリ植物」「COFFEE HOUSE punkt.(プンクト)」を中心にご紹介したいと思います。
目次
「フジモリ植物」と、”松風カンパニー”の新店舗
「COFFEE HOUSE punkt.」
「フジモリ植物」さんと一緒に出店している「COFFEE HOUSE punkt.」は、”松風カンパニー”の新店舗です。
松風カンパニーは2018年に寺園風さんと松本耕太さんが設立した会社で、八風農園、上木食堂、岩田商店(ギャラリー、ショップ)、Freibaecker Saya/フライベッカーサヤ(ドイツパンのお店)、nord/ノール(フランス料理のお店)の事業を展開している会社です。フジモリさんはご縁があり、この度一緒に出店することとなりました。
阿下喜の駅を降りて北側、コンビニの奥にイラストの描かれた壁面がみえます。
アーティストの「タナカナーリー」さんが描いた壁画が目印です。
2023年8月25日に、「COFFEE HOUSE punkt.」「フジモリ植物」がオープンしました。
一つ屋根の下に、コーヒーの飲めるカフェスペースと、植物屋さんが混在するお店です。
可愛らしい店主が植物の相談にのってくれる「フジモリ植物」
「フジモリ植物」さんは、観葉植物や、枝物やお花を取りそろえており、可愛らしい店主の藤森さんが植物の相談にのってくださいます。
植物を初め花瓶や、藤森さんがデザインしたステッカーや缶バッヂも販売されています。
おうち用のお花はフジモリさんのデザインしたラッピングペーパーに包んでもらえます。
お渡し用はお花に合わせてラッピングしてくださいます。
会社勤めをしていたフジモリさんですが、植物に関わるお仕事をしたい、と植物の世界へ。いつかお店をしたいという夢を叶え、毎日が楽しい。とのこと。
モーニングセットも!「COFFEE HOUSE punkt.」
「COFFEE HOUSE punkt.」は、朝8時半時から6時まで営業。(水木定休)モーニングのセットも販売しています。
パティシエとして働いていた店長のハンさんのスイーツはどれも絶品!写真のケーキはチーズテリーヌ。
「COFFEE HOUSE punkt.」は、入り口から入ってすぐにカウンターがあり、こちらで注文をしてテイクアウトもできます。席は1階と2階にあり、合わせて18席ほど。
オープン記念に2023年9月24日(日)までカフェ店内では壁面に絵を描いた「TANAKA GNARY/タナカナーリー」さんの展覧会「GOOD RELATIONSHIP」が開催され、店内に作品が飾られています。
タナカナーリーさんの絵のロンTも購入できます。(腕のプリントもナイスです!)
名古屋のお店「LIEB BOOKS」の本も販売
店内に置かれている本は、名古屋のお店「LIEB BOOKS」の本。
気になる本があれば購入できます。
涼しくなった頃であれば、コーヒーをテイクアウトして外のベンチで楽しむのもおすすめだそう。
月替わりで展示が楽しめる
「岩田商店」
2023年9月現在、筆者・伊藤里佳は向かいのギャラリースペース「岩田商店」で展示中なのですが、ガラス越しに日曜日は特にお客さんが途切れることなく訪れているのが見られました。
岩田商店では、月替わりで展示があります。作家によって開催日や在廊日はさまざまなので、WEBサイトをチェックしてみてください。
1Fで展示のこいけぐらんじさん(9.8-9.23)
2Fで展示のOJIYUさん(9.2-9.18)
週末は作家の在廊率が上がるので、作家に会えるチャンスです。
また、ギャラリーに在廊中も、「向かいのコーヒー屋さんから来たの」「植物を買ったついでに寄りました」「パン屋さんに行ってきたのよ」「上木食堂に行って来ました。おいしかったー!」といったお客さんが途切れることなく訪れ、「美術とかわからないんです。」と言いながらも、熱心に作品を鑑賞していってくださる方が多く、嬉しく思います。
「COFFEE HOUSE punkt.」と「フジモリ植物」の向かい側にある岩田商店は、松風カンパニーの中でも唯一の飲食のお店ではなくギャラリーを運営しており、作品や、作品にまつわるグッズを買えるお店でカルチャーを発信しています。
上木食堂で待ち時間が生じた時も、スタッフの方が「先にある岩田商店というお店で作品が展示してありますので、もしよろしければそちらでお待ちください。」というような声をかけてくださって、展示している方としてはありがたい限り。
ギャラリーにきてくださる方が、食べて、飲んで、鑑賞して...。と阿下喜の街をぐるぐると散策しているのが見られます。
お客さんも老若男女赤ちゃん連れの方から、お友達同士で楽しんでいらっしゃるマダム、面白そう。とふらりと立ち寄られた方などさまざまです。
三岐鉄道北勢線に揺られて
また、阿下喜駅は知る人ぞ知る三岐鉄道北勢線の終点。三岐鉄道北勢線は、三重県桑名市の西桑名駅から三重県いなべ市の阿下喜駅を結ぶ鉄道です。
この鉄道はナローゲージ(特殊狭軌)と呼ばれる幅が狭いもので新幹線の線路の半分ほど。日本には3社4路線しかない珍しいものです。
西桑名駅からカタコト揺られること1時間で阿下喜の駅に到着します。
実際に乗ってみると車内の幅も狭くてレトロな雰囲気。
電車から見られる景色は穏やかで、プチトリップにもぴったり!
日曜日には阿下喜駅に停車しているこちらの電車が動く様子が見られるそうです。
電車好きの方はぜひ日曜日をねらって来てください!
絶えず街に人が溢れてる景色が見たい
「COFFEE HOUSE punkt.」の松本さんにいくつか質問してみました。
– COFFEE HOUSE punkt.、フジモリ植物のオープンする経緯をお聞きしたいです。
松本さん:「コーヒー屋さんをギャラリーの目の前でやりたい、という思いが岩田商店オープン以来ずっとあり、約4年越しの願いが叶い、空き家だった古民家をお借りできることになりました。
その際、系列店の「上木食堂」でアルバイトしてもらっていた現フジモリ植物の店主藤森美波さんがかねてより、いなべで花屋さんを始めたい!という夢を聞いていたので、一緒にどう?と誘ったのが始まりです。」
– コーヒー屋さんと植物屋さん、あるようでなかった組み合わせの様にも思います。入り口のグリーンにも癒されます。オープンしてみてお客さんの反応などいかがでしょうか
松本さん:「お互いのお客さまが入り乱れている感じもありとても楽しいです。オーダーを待ってる間に花屋を覗いてみたり、逆に花を買いに来たついでにテイクアウトでコーヒーやお菓子を買って行っていただいたりと、両方楽しんでいただけている印象です!」
– おすすめのメニューをお伺いしたいです。
松本さん:「ドリップコーヒーやエスプレッソマシンもあるのでコーヒーメニューはもちろんのこと、店長の韓が焼くお菓子もおすすめで、人気は“チーズテリーヌ”です!」
– お店の外に描かれた壁画もかっこよく、目立ちます!どのように作家さんにオーダーしたのでしょうか? 作家さんとの出会いや、逸話があればお聞かせください。
松本さん:「岩田商店を通じて知り合った作家さんで“タナカナーリー”さんといいます。
阿下喜の商店街の最初の建物で街の入り口になるので、「いらっしゃい!元気?楽しんでってね!」といったウェルカム感を出したい!と依頼しました。
打ち合わせの結果、出会った二人が手をあげて挨拶しあっているようなイラスト「WASSUP!(ワサアップ!)」という作品が生まれました。」
– 阿下喜の駅からカラフルな絵が見えて、カフェから始まり、ギャラリー、食堂、パン、フレンチと、お客さんがぐるぐるとお店を回って阿下喜の街を楽しんでいるように感じます。幅広い年齢層の人が集まっていて、街が良い雰囲気ですね。今後の展望や、目標、こうなったらもっといいな。みたいなことがあればお話しできる範囲でお聞かせいただきたいです。
松本さん:「今の街のカタチが7年前、移住した時に描いていたイメージにだいぶ近くなっています。
あとは更にもっとたくさんの方に訪れてもらい、絶えず街に人が溢れてる景色が見たいです。それにつられて事業をされる方ももっと増えて、街の閉じられたシャッターが一つ、また一つと開いていくととても楽しいなと思ってます!」
ついつい長居してしまいたくなる街の雰囲気。
「WASSUP!」「調子どう?」「元気?」と、元気の出る壁画の前に人が人を呼び、パワーが集まってくる様です。
松風カンパニーの理念に共感した人たちが集まって作り上げている空気感が心地よく、そこにまた人が集まってきていて街の雰囲気を作り上げていると感じました。
高速道路の建設も見られ、近くの温泉もリニューアル工事を行っており、これからも、もっともっと魅力が増えて便利になっていきそうです!
益々人が集まってきそうな雰囲気の阿下喜駅周辺。いなべの街。今後の松風カンパニー、阿下喜の街の様子にも目が離せないですね!