繁華街・錦に構える名古屋の名サウナ「サウナ&カプセル フジ」(男性専用)が、2022年7月7日にリニューアルオープン。サウナ室がひとつ追加されるなど、さらに豊かなサウナタイムを過ごせる場となりました。あのプールも健在です!
※情報は取材時のものです。
ご利用の際には、各施設・各店舗の最新情報をご確認ください。
目次
地下に広がる非日常空間
名古屋のメインストリート、広小路通と錦通の中間にある「サウナ&カプセル フジ」。1997年の開業以来、癒しを求める男たちが絶えず訪れる老舗です。
1階にあるフロントは明るい雰囲気。ロッカー室は広々としていています。スーツケースなどを収納できる大きめのロッカーも備えているので、出張中や旅行中などに利用するのもよさそう。
まずはこのロッカーに格納されている、館内着に着替えて移動します。
最初に挙げたい「サウナ&カプセル フジ」の特徴といえば、地下に広がるスケールの大きい癒し空間。地下4階にある浴場まではエレベーターで一気に行くこともできますが、まずは階段で1フロアずつ下っていきましょう。
地下2階には劇場のようなレストルームがドーン。先ほどまでいた明るい雰囲気のフロントとギャップがありすぎて、いきなり圧倒されてしまいます。
とりあえず、入浴後にゆっくり休憩するとして、さらに下の階に下りましょう。
そして出現する地下4階の浴室。レストルーム同様に劇場のような空間が広がり、非日常を感じさせてくれます。
浴室は2022年7月のリニューアルによってモダンな雰囲気になりました。
新しく生まれ変わったサウナ室をチェック
3つあるサウナ室を順番に見ていきましょう。まずはその名も「漢のサウナ」。温度は100℃に設定されており、最も高温です。
もともとはカラッとした遠赤外線サウナでしたが、リニューアルによりロウリュウが可能なフィンランド風のサウナになりました。
毎時30分にはオートロウリュウがスタート。モニターには焚き火の映像が映し出され、雰囲気も満点です。毎時00分にはスタッフによるアロマロウリュウがあり、空気を撹拌した後、一人ひとりにやさしく仰いでくれます。
金曜、土曜、日曜の18時、20時、22時にはさらに本格的なアウフグースを開催しているので、ぜひ狙って訪れましょう。
次に紹介するのが新登場したサウナ室「木漏れ日ロウリュウ」。こちらの完成により「サウナ&カプセル フジ」のサウナ室の数は、2つから3つに増えました。
セッティングは80℃と「漢のサウナ」よりはマイルドですが、4段あるため上の段と下の段では体感的な温度がかなり異なります。好みのポジションを見つけましょう。
3つのサウナのなかで唯一テレビがないのも特徴。静かに流れるヒーリングミュージックが、癒しのひとときを演出してくれます。
毎時15分と45分には、オートロウリュウがスタート。サウナ室が一瞬暗転し、ワクワク感が高まります。
先ほど紹介した「漢のサウナ」では毎時00分と30分にロウリュウを開催しているので、どちらかのサウナ室で15分おきにロウリュウを行っているということになります。かなり高頻度!
3つめ目は「亜熱帯スチーム」。既存のスチームサウナをリニューアルしたもので、新しい木の香りが心地よく漂っています。約50℃の設定で、じんわり汗をかくことが可能。
個人的なおすすめは「亜熱帯スチーム」→「漢のサウナ」or「木漏れ日ロウリュウ」という流れ。スチームで予め蒸されることによって、より効率よく汗をかくことができます。
ほかのサウナ室でロウリュウサービスがはじまるまで、こちらで待機して軽く汗を流すのもいいかもしれません。
ちなみに(12分計ではない通常の)大きなデジタル時計があるので、タイミングよく移動できるのがありがたい。
水風呂は約15℃の「深海の水」と、約20℃の「浅瀬の水」の2種類。温度帯が異なる2つの水風呂があるのも、うれしいポイントです。
ラグジュアリーなプールを囲んで“ととのいタイム”
そして「サウナ&カプセル フジ」の象徴といえば「プール」です。天井に描かれた模様が、プールの水面にゆらゆらと映し出され幻想的。
このプールを囲むように「ととのいチェア」が並べられています。揺らめく水面、こだまする滝の音―これは「寝落ちしろ」とささやかれているのと同然。
プールサイドでぼんやり休憩していると、プールの利用法は人によって本当にさまざまであることがわかります。
水温25℃ほどのプールで冷々交代浴※を楽しむ人、ちょっと照れくさそうに平泳ぎする人、ガチで泳ぐ人……。
※水温が低い水風呂に入った後、水温が高い水風呂へ移動する入浴法。無理なくゆっくりと水風呂に浸かることができる。
楽しみ方は自由ですが、一番奥の滝の両サイドはジャグジーになっているので、とりあえずそこまで歩行浴してみるのがおすすめ。けっこうな運動になりますよ。
のちのち施設の方にお話をうかがうと、リニューアルに際してこのプールをどう活用していくかかなり悩まれたそうです。たしかにこのスペースを使えば、ほかにいろいろなことができそうですもんね。
結果的にこのプールは、「サウナ&カプセル フジ」の象徴として残されることに。個人的にはよき判断だと思いました。
あぐらをかいてビール&サウナ飯
サウナ上がりの楽しみといえば、やはり食事。地下1階にあるレストラン「ふじの花」では、一品料理や麺類、丼ものなど豊富なメニューを味わえます。「みそ串カツ(550円)」や「手羽先(550円)」など、名古屋名物も。
筆者のお気に入りはテレビに向かって座る、1~2人用の席。館内着のままあぐらをかいて、ビールを飲むのがまたサイコーなのです。もちろん、グループでの利用に最適な座敷席もありますよ!
おすすめは「うな丼 吸物・漬物付(1,600円)」。そのほかにも「ひつまぶし(2,500円)」など、鰻メニューが充実しています。理由を訊ねると、こちらの大将は名古屋の名鰻料理店出身とのこと。
鰻の表面が黒くなるくらいしっかり焼き、外はカリカリで中はふっくら食感に仕上げるのがこだわりです。
「ローリュー麻婆豆腐(780円)」など、サウナにちなんだメニューも。熱々の石鍋に激辛のタレをセルフロウリュウ(?)すると、「ジュー」という音が聞こえてきます。
さまざまなスパイスが配合されていて、サウナ後に味わうと汗が大量に噴出。ゴロっとしたミンチ肉がたくさん入っていて、食べごたえも抜群です。
そのほかの施設もチェック!
系列店の「リラクゼーションスパ アペゼ」同様にリラクゼーションに力を入れているのも特筆するべき。全身マッサージ、フットマッサージ、リンパオイルエステなど種類も豊富です。タイ古式マッサージは、地下1階という暗めの空間と異国情緒を感じる調度品がマッチしていて、雰囲気満点でした。
カプセルルームは3,400円(金・土・祝前日3,900円、サウナ料金込)で利用できます。例え終電を逃しても、タクシーで帰るより安く済む!?
6階と7階にはカプセル宿泊者専用のラウンジが(7階は喫煙ラウンジ)。持ち込んだパソコンを使用できる、半個室のコワーキングスペースもあります。
そしてそして、圧倒的にゴージャスなレストルーム!
副店長の越智一将さんにお話をうかがうと、「サウナ&カプセル フジ」として開店する以前、このスペースはディスコだったそう。現在は「レストルーム」なのでちょっと矛盾しますが、このスペースに妙な高揚感を覚えるのには理由があったようです。
「建物が大きく空間に余裕があり、ゆったり過ごしていただけるのが『サウナ&カプセル フジ』の魅力かなと思います」と話してくれた越智副店長。たしかに滞在時間によって料金が変動するサウナ施設も多いなか、朝6時から深夜2時まで基本一律料金で滞在できるのは施設側にゆとりがあってこそ。
最後に今回のリニューアルコンセプトは、「大人の漢の令和モダン」だと越智副店長は教えてくれました。平成初期のバブリーな雰囲気をどことなく残しつつ、新しいモダンスタイルを築かんとしている「サウナ&カプセル フジ」に、ぴったりなキャッチコピーだと感じます。