名古屋市港区にある「SEDRA(セドラ)」。名古屋でも珍しい本格的なエジプト・アラビア地域の料理が食べられるお店です。
エジプト料理は肉や豆を使ったものが多く、スパイスを使うもののまったく辛くなく日本人にも食べやすい味。じっくりスパイスに漬け込んだラムチョップや、パイ層になったサクサク食感のエジプトのピザなどがおすすめです。
※情報は取材時のものです。
ご利用の際には、各施設・各店舗の最新情報をご確認ください。
目次
甚兵衛通に面し、店舗横には駐車場があります。オレンジと黒の外観が目を引くので、車からでも見つけやすいです。
広々とした店内。一面ガラス窓なので明るく、家族連れでも入りやすい雰囲気です。
テーブル席の奥にあるのは、ゴージャスなソファ席。まるでエジプトに来たかのような異国の雰囲気たっぷりです。
店内のものはエジプトで作って輸入したものもあるそうです。木枠やカーテン、ランプなど、細部まで「エジプトらしさ」を楽しんでもらえるようなこだわりが詰まっています。
以前は名古屋駅近くや港区の別の場所に店舗を構えていたセドラ。2021年に今の場所に移転してきました。港区は名古屋市内でも外国人が多い地域なので、この場所を選んだそうです。
肉や豆を使った料理が多い
エジプト・アラビア料理
さて、日本人には馴染みの薄いエジプト料理とは、一体どのような食べ物なのでしょうか?
エジプトでは肉や豆を使った料理が多く、ケバブもあります。国民の大多数がイスラム教徒のため豚肉は食べず、牛肉や鶏肉、羊肉をよく食べるようです。
そしてセドラはハラル認証のあるお店。「ハラル」とは、イスラム教の教えに則って処理され、食品衛星や品質管理に問題がないと認められた場合に認証されるものです。そのためイスラム教徒である外国人のお客さんも多く来店されます。取材中も、次々と外国の方が来ていました。
エジプト料理には、たまねぎやにんにく、にらなどの香味野菜、クミンやコリアンダーなどのスパイスが多用されるのも特徴です。スパイスを使うと言っても、エジプト料理はまったく辛くありません。マイルドでありながら、スパイスの香りが漂ってくる料理です。
また、エジプトのお隣にはアラビア半島があります。そのため、エジプトではアラビア料理も食べられるそうです。たとえばエジプトでは主に日本米を食べますが、アラビアではバスマティライスという細長いパラパラのお米を食べるという違いがあります。
セドラではこのバスマティライスを使った混ぜご飯を提供していますので、後ほどご紹介しますね。
エジプト人シェフ厳選!
セドラのおすすめメニュー
地元の外国人客やファミリー層から愛されているセドラの料理。日本人には馴染みのないものばかりなので、エジプト人の店長さんに解説していただきました。本格的な料理のこだわりやおすすめのメニューを紹介します!
じっくりスパイスに漬け込んだやわらかいラムが堪能できる「カブサラムチョップ」
「カブサ」とは、オリジナルのスパイスとにんじんで味付けしたアラビアの混ぜご飯のこと。チキンもありますが、今回はラムチョップをいただきました。
肉のスープとスパイスで炊いたパラパラのバスマティライス。カシューナッツのコリコリ食感と、上に乗っているフライオニオンがいいアクセントになっていて、ご飯が進みます。
そして、ど~ん!とご飯の上に乗ったラムは、スパイスに1日じっくり漬け込んだものを焼いています。
しっかりスパイスに漬け込んでいるので、臭みがなく、やわらかい!きっと今までのラムの概念が変わるでしょう。セドラに来たら、このラムチョップはぜひ味わってみてほしいです。
層になった生地のサクサク食感が新しい!「エジプトのピザ」
こちらはエジプトで古くから愛されているピザ。薄く伸ばした生地に具材を入れて焼いています。
このピザの作り方がとってもおもしろいので、ご紹介しますね。
生地を伸ばして……
手で回していきます。
ぶんぶんと振り回しながら、どんどん大きくなっていきます。
こんなに大きく、そして薄くなりました!
生地を折りたたんで……
そこにチーズやオリーブ、パプリカ、チキンなどの具材を入れていきます。
生地を折りたたんで、オーブンへ。
こうして出来上がったのが、エジプトピザです!
工程をご覧いただいたように、とても薄い生地を折りたたんでいるので、パイ生地のようなサクサクパリパリの食感です。ピザで、この食感は他ではあまり体験できません。
そして、ピザに使われているのはケバブチキンです。スパイスやたまねぎ、トマトソースなどに2日間漬け込んだ後に焼いたものを使用しています。味わい深いチキンとチーズやパリパリのピザ生地が合わさり、絶妙なコンビネーションを生み出しています。
にんにくとオリーブオイルの香りがたまらない「ホムモスファラフェル」
ホムモスファラフェルはエジプト・アラビア地域でとても一般的な料理。ホムモスはひよこ豆のペースト、ファラフェルは上に乗っているひよこ豆のフライのことです。
ホムモスは7時間ほど浸水させたひよこ豆を茹でて、ごまペーストやにんにく、オリーブオイルなどの具材と一緒にミキサーにかけてペースト状にします。にんにくがきいていてパンチがあり、病みつきになるおいしさ。ホムモスはファラフェルと一緒にピタパンに入れて食べるなど、いろいろな場面で使われています。
ファラフェルもひよこ豆を使用し、たまねぎやにら、スパイスなどを混ぜ、形を作って揚げています。見た目はドーナツのようですが、ドーナツよりもどっしり感があり、豆のほくほくとした食感とほのかに香るスパイスが食欲をそそります。にんにくとオリーブオイルがきいたホムモスと相性抜群です。
セドラでは、他にもパスタやタジン、マカロニなど、メニューの種類がとっても豊富。店内の空間と合わさり、名古屋にいながらエジプトの空気に浸れる貴重なお店です。珍しいものやエスニック料理がお好きな方は、ぜひいろいろと試してみてくださいね。