愛知県瀬戸市にある窯元「竹堂園」。“良質な陶器の器で毎日の食事を楽しむ”をモットーに、かわいさと機能性にこだわった「子供食器」をメインに、製造販売を手がけている会社です。
そんな竹堂園が、長年の技術を集約させてつくり上げたのが猫ちゃんのための “お茶碗”。開発に2年以上の時間を費やして制作された「かたむけてねこ茶碗」は、ユーザーさんの”こんなのがあったらいいのに”という要望をとことん詰め込んでいます。
猫好きの編集部も「かたむけてねこ茶碗」が欲しい!ということで、愛知県瀬戸市にある店舗兼工場へ伺ってきました。
▼前回の記事はこちら
目次
竹堂園までのアクセス
竹堂園があるのは愛知県瀬戸市。名古屋からは車で1時間ほどの場所にあります。店舗前には駐車場もあるので、お車でも安心して来店していただけます。
<バス・電車でお越しの場合>
●高蔵寺駅(JR中央本線)からタクシーで約20分
●尾張瀬戸駅(名鉄瀬戸線)から品野方面のバスに乗り馬場で下車(徒歩5分)
またはタクシーで15分<車でお越しの場合>
●せと品野IC(東海環状自動車道)から約5分
●名古屋から瀬戸方面の標識に従い猿投グリーンロード 八草IC左折155号線にて品野へ
●道の駅 瀬戸しなのより車で3分くらい
店舗の場所が少しわかりにくいのでご注意ください。道路沿いに看板が出ているので、そのまま進むと、正面に到着します。
竹堂園は店舗と工場が併設されており、人気の名入れ食器はファクトリーショップで購入すると20%OFFに!また、誰でも気軽に成形から絵付け作業を見学できますよ。
工場の2階には窯元ならではの「アウトレットコーナー」もあり、場合によっては掘り出し物が見つかることも。
こちらも要チェックです!
猫ちゃんのための
“お茶碗”をつくりたい!
はじめに今回制作された「かたむけてねこ茶碗」の開発エピソードをお聞きしました。
永瀬さん:「竹堂園は長年に渡り子ども用の食器をはじめ、幅広いジャンルの器を手がけてきました。ユーザーさんからペット用の器がほしい!というお声をいただいたことがきっかけで、それなら猫ちゃんの器によくある “フードボウル”ではなく、猫ちゃんのための “お茶碗”をつくりたい!と思い、「かたむけてねこ茶碗」を制作することが決まりました。
猫ちゃんのための器をつくるためには、自分たちがもっと猫ちゃんや飼い主さんについて知らなければと思い、保護猫活動をしている方や猫ちゃんを飼っている方にお話を伺いました。また、直接ユーザーさんの声を聞くべく、猫ちゃん関連のマルシェやイベントへの出店も重ねて器の形を試行錯誤していきました。」
永瀬さん:「飼い主さんにお話を聞くなかで、多くの方が土台とボウルがくっついてるタイプの器を使っていることがわかりました。「使いやすいけど洗いにくい」「洗った後に水が溜まる」「食べこぼしてしまう」「どんなインテリアにも馴染んで、シンプルでおしゃれな器が欲しい」など、器に対してのお悩みを本当にたくさん耳にし、悩みはあるけど我慢をして使っているということに気がついたんです。
竹堂園の“良質な陶器の器で毎日の食事を楽しんでいただきたい”というモットーは猫ちゃんに対しても同じです。
猫ちゃんにとって食べやすいのはもちろん、ご家族の方にとっても“使いやすい”ということや、子猫ちゃんからシニアの猫ちゃんまで、“幅広く”そして“ずっと使える”ということにこだわりました。その結果、生まれたのがこのセパレートタイプのデザインです。」
永瀬さん:「土台とお茶碗がセパレートタイプになっているので、猫ちゃんのお好みに合わせて3WAYで使えます。
カラーは6色ありますが、瀬戸らしさを感じる色味を入れたいと思い、瀬戸焼や美濃焼を代表する釉薬「おりべ」「きせと」の2色を仲間に入れました。伝統釉の良さを残しつつ、現代の食卓でも使いやすいように釉調を調節してます。
おうちの雰囲気や猫ちゃんの毛の色などに合わせて選んでいただければ嬉しいです。名入れも無料で対応しているので、特別な器に仕上がりますよ。
完成までに2年ほどの歳月がかかりましたが、みなさんに喜んで使っていただけるものができたと思っています。」
−商品発売前にクラウドファウンディングにも挑戦したとのことですが反響はいかがでしたか?
永瀬さん:「自分たちがつくったものが本当に世間で必要とされているのか確かめたい気持ちもあったので、挑戦しました。
スタートして1週間ほどで目標売り上げを達成し、最終的には目標額2,800%以上と予想を遥かに上回るご支援をいただきました。
みなさんからも「使いやすい」「残さずに全部食べてくれるようになった!」「洗いやすくて衛生的」「インテリアに馴染む」など嬉しいお声も多くいただき、とても励みになりました。みなさんの手元にこれからも多く届けていけるように頑張っていきたいです。」
−今後の目標はありますか?
永瀬さん:「猫ちゃんの次はワンちゃん用をと思い、現在は犬用のお茶碗を開発中です。猫ちゃんと違いワンちゃんは犬種によって体格差やも異なるので、ワンちゃんの体格に適した食器を試行錯誤しながら制作しています。
みなさんにお届けできる日も近いと思いますので、こちらも楽しみにしていただけると嬉しいです。
また、竹堂園は自社が窯元というのが大きな強みです。これからもユーザーさんの声に耳をかたむけて、”こんなのあったらいいな。”を形にしていきたいです。」
「かたむけてねこ茶碗」6つのこだわり
ここからは実際に「かたむけてねこ茶碗」6つのこだわりポイントをご紹介します。
① セパレートタイプなので3WAYで使える!
セパレートタイプのお茶碗と土台は、猫ちゃんの好みに合わせて3WAYで使えます。
① 土台を外してお茶碗だけを使用する。
②土台にお茶碗をまっすぐ乗せて使用する。
③ お茶碗をお好みの角度に傾けて配置する。
お茶碗や土台が壊れてしまった場合でも、壊れた部分だけを買い足すことができるのも、セパレートタイプならではの便利なポイントです。
② お好みの角度でどこでもピッタリ止まる
土台に滑り止めのシリコンが付いているので、お好みの角度で安定して調整できます。猫ちゃんの食べやすい角度に合わせて使えるのは嬉しいポイント。
自由な角度を選べるお茶碗は、他ではなかなかない機能です。
寸胴の土台は倒れにくいデザインのため、転倒を気にすることなく使っていただけます。
3箇所のシリコンがしっかりとした安定性を保つポイント。このシリコンも洗っても取れにくいように何度も改良したのだそう。
ポイント③ 選べる6色
左上からきせと・きなこ・なでしこ・みずいろ・おりべ・うすはいの全6色。どんなインテリアにも馴染みやすいよう釉薬とカラーにもこだわっています。
※すべての釉薬は食品衛生法に基づいた【鉛カドミウム溶出検査】を実施・合格しておりますので安心してお使いいただけます。
④ お魚の形の滑り止め&食べこぼし防止の突起
お皿にはこんな工夫も。上手に食べられない子猫でも食べやすいよう、お茶碗の内側にはお魚の形のかわいい滑り止めと、食べこぼし防止のカーブ状の突起がつけられています。
細部までデザインに抜かりがないのも、窯元だからこそできるこだわりです。
⑤ 使用後は、お茶碗だけを洗えばOK!
土台が分かれているので、お手入れもラクチン。洗いたい所だけをさっと洗えていつでも清潔に保てます。
半磁器なので、ニオイやシミが残らないのも嬉しいポイントです。さらに、土台は筒状にすることで、軽くて洗いやすくて乾きやすくなっています。
※お茶碗は食洗機も使えます。
こだわりは器の裏まで。
ねこ茶碗の高台には、水が溜まりにくいように水切り穴を付けています。水切り穴を下にして伏せておけば、水が溜まらずいつでも清潔です。
さらにひょっこり顔を出す猫ちゃんやお魚があしらわれています。洗い物をした後にホッコリした気持ちになってもらいたいという竹堂園の想いが込められています。
細かい部分も抜かりがありません。
⑥ ギフトにもぴったり。無料で名入れOK!
土台部分へ名入れが入れられるのもポイントです。ひらがな又はローマ字で8文字以内の名入れが無料でできます。(名入れ無しも選択可能)。
名前は、「上絵の具」という陶磁器用の絵の具で一文字一文字、筆を使い職人さんい手書きをしています。
名前を入れたら、世界でひとつだけの特別な器に。
竹堂園でねこ茶碗ができるまで
竹堂園では工場見学も可能です。
今回は「かたむけてねこ茶碗」の制作中の様子を見学させていただきました。
企画から製造までトータルで行っている竹堂園。「圧力鋳込み」という石膏型と圧力タンクを使った、瀬戸で主流の成型方法で製造しています。
石膏型と機械を使うことでやきものの生地を大量に成形できます。完全オートメーションではなく、要所要所では人の手による作業も欠かせません。
型から抜いたタイミングで専用の刃物でバリを取ります。
シンプルな作業ですが、形状、土の種類・状態などによって仕上がりが異なります。そのため、どのくらいのスピードと力加減で綺麗な仕上げになるかは、職人さんの長年の洞察力と経験が必要です。
こちらは、瀬戸で指折りの職人による釉薬をつける工程。釉薬を塗る際に使用する専用のハサミを使って器を釉薬の中に静かに沈め、ゆっくり上に引き揚げていきます。すべての器がこのように一つひとつの手作業で行われています。
実際に見学をさせていただくと、ひとつひとつの作業に人の手間暇がかかっていることがわかります。綺麗な焼き物に仕上げるためには、作業の一つひとつを丁寧に積み重ねてこその賜物です。
こうしてつくられた「かたむけてねこ茶碗」は名前が入れられ、飼い主さんの元へと届きます。
愛猫のために器を選んできました!
今回は編集部のスタッフが飼っている猫のために、器を選んできました。
直営店では、実際に手に持って選べるので質感や手に持ったときの馴染み具合を感じられます。
カラーも豊富なので、迷ってしまいます。愛猫の目が黄色なので、目の色に合わせて「きせと」をチョイスしました。気に入ってくれると嬉しいです。
商品は名入れして約5日ほどでお届けいたします。
注文してから3日後、商品が無事に到着しました。もうすぐお誕生日なので、ギフト用のラッピングでお願いをしました。とってもかわいいです!
自分の物だとわかるのか?!開けてと言わんばかりの目線でこちらをじーっと見てきます(笑)。
写真撮ってないで「はやく!!開けてよ」と言わんばかりのガン見です。
「おたんじょうびおめでとう」って書いてあるねと話しかけると、メッセージカードをじっと見つめるあずきちゃん。
「こ、これが新しい器か。色味も気に入ったにゃ。」
ってところでしょうか。
名前はひらがなで「あずき」と入れていただきました。ほっこりかわいい字体に癒されます。
お顔がすっぽり入るサイズ感もいいですね。
安定感も抜群で、お皿をかたむけてもまったくずれ落ちる様子はありません。本人もすっかりと気に入ったようです。
<使用した感想>
新しい器に変えると慣れるまで少し時間がかかるのですが、「かたむけてねこ茶碗」はすぐに使ってくれました。滑り止めのゴムが想像以上にピタっと止まり、細かく角度が調整できるのが良いですね。カリカリもウェットのご飯も、どちらもとても食べやすそうです。飼い主としては、洗いやすいのが嬉しいですね。特にウェットのごはんは匂いが気になることもあるのですが、半磁器なので汚れがスッと落ちて、匂いも気になりません。
何より名入れが無料でできて、世界でひとつだけの器というのが嬉しいです。手書きのメッセージにもほっこり癒されました。ねこ好きな方へのプレゼントにもおすすめですよ!
竹堂園が手がける食器はどれも職人さんの手によって丁寧につくられたものです。竹堂園のファクトリーショップでは大人気の子供食器をはじめ、かたむけてねこ茶碗の実物も直接見られます。
工場見学と合わせてぜひファクトリーショップへ訪れてみてくださいね。
ファクトリーショップでは定価の20%OFFで購入できますよ。