山口県下関市発祥のグルメ「瓦そば」をご存知ですか?
熱々の瓦の上に茶蕎麦と具材を乗せて、あたたかいつゆにつけて食べる料理です。愛知県内でも食べられるところが少ない「瓦そば」を提供しているカフェが、岡崎市の山間にあります。
瓦そばの魅力や、お店を立ち上げたきっかけ、魅力などをお届けします。
目次
東名高速「岡崎IC」から車で約7分の場所にある、自然豊かな岡崎市の山間にあるお店「瓦そばと珈琲と。シガ食堂」。白い建物と可愛らしい看板が目印です。
オープン前から行列ができる人気店で、県内外から多くのファンがここに訪れています。
みんなに愛されるお店をつくりたい。
2016年に「シガ食堂」をオープンした、オーナーの志賀ゆかりさん。山口県下関市出身で、結婚を機に岡崎市へ移住されました。
– お店をオープンしたきっかけを教えてください。
志賀さん:「山口県下関に生まれ育ち、子どもの頃、母が小さな旅館を営んでいました。下関は、本州の端っこ。九州へ旅行に行く人や、本州へ来る人の玄関口にもなっていて、小さな旅館が点在していました。
しかし新幹線ができたりと時代の流れもあり、旅館を廃業。料理が好きだった母は、今から26年ほど前に広島焼きのお店をつくりました。私も料理やお菓子づくりが好きで、お店を手伝うことも多かったですね。その後、結婚をきっかけに岡崎に来ました。」
– お母さんの姿をみて「お店をやりたい」と思うようになったんですね。
志賀さん:「そうなんです。母が忙しい中お客様と楽しい話をしていたりキラキラした接客姿が頭から離れなくて。憧れていたんです。」
志賀さん:「私も母の歳になっても、自分のやりたいことを仕事にしていたい。私ができるお店ってなんだろうと考え、「自分だけのお店をつくろう」と決意しました。
2014年に、広島お好み焼きとコーヒーを提供するカフェをつくりたいと思っていたのですが、まだまだ自分自身お店を経営するまでの経験も少なく、断念。2年後にお店をオープンするぞ!と意気込み、いろんな飲食店で経験を積みました。」
瓦そばとの出会い。
– 当初は広島お好み焼きのお店を検討されていたとのことですが、瓦そばとの出会いについて教えてください。
志賀さん:「実家で業種を変えて飲食店を営んでいるのを間近でみていたので、簡単にお客様が来るものではないと身に染みていました。そして、ここは岡崎の山間にある利便性があまり良くない場所。「わざわざここに訪れるために何が必要なのか」を追求した時に、いつか行ってみたい、行ってみたくなる名物がないと難しいだろうな。と考えました。」
志賀さん:「そこで、山口県下関の名物である「瓦そば」を思いついたのです。私の地元では昔から親しまれている料理ですが、岡崎はもちろん県内で食べられるお店はないかもと思ったのです。「わざわざ来て食べてもらう名物料理は瓦そばしかない!」と決意し、瓦そばと広島お好み焼きを名物にしたお店として、2016年に念願のお店をオープンしました。」
– そもそも瓦そばとはどのようなものなのですか?
志賀さん:「山口県下関市豊浦町川棚の郷土料理です。熱い瓦の上に茶そばを乗せて、卵や肉を載せた料理で、温かいつゆにつけて食べます。山口県内のスーパーでもよく売られており、地元民に愛されるグルメですね。私もすごく好きな料理の一つです。」