【スウェーデンの暮らし】スウェーデンの本屋と、360度本に囲まれた美しい図書館

スウェーデン
掲載日:2020.04.29
【スウェーデンの暮らし】スウェーデンの本屋と、360度本に囲まれた美しい図書館

緑豊かな大自然、おしゃれなインテリア、ゆったりと流れる時間。北欧の暮らしって憧れますよね。特集「スウェーデンの暮らし」では、現地からリアルな北欧の暮らしをお届けします。紹介してくれるのは、スウェーデン在住のライター新谷 友海さんです。

IKEAにH&Mと、スウェーデン発のお店は色々と聞いたことがあっても、実際に生活に密着している「本屋」というのは日本にお住いの皆さんはあまり知る機会が無いのではないでしょうか?そんなスウェーデンの本屋を、今回はご紹介したいと思います。

ちなみに、本屋はスウェーデン語でBokhandel(ブークハンデル)といいます。

Bokhandel

この日は、ちょうどBOKREA(ブークレア=本のセール)がはじまった日。店内には沢山のBOKREAのポップアップが。多くの人がセールになった本を買いに来ていました。スウェーデンの大々的なBOKREAは、毎年この時期春にはじまります。かなりお得な値段になるので、本が好きな方は春が狙いめですよ。

Bokhandel

さまざまなジャンルの本がセールになりますが、こちらは子ども用の絵本のコーナー。このように、カテゴリーにわかれセールの本が山積みになっています。赤いシールが値下げ後の値段となっています。

Bokhandel

こちらも赤いセールの札が沢山ついた、料理本のコーナーです。

Bokhandel

こちらはキッズの本が置いてあるエリアなのですが、何やらリンゴの木の生えている机がありますね。小さな椅子も並んでいます。

Bokhandel

スウェーデンの多くの店や教会にあるように、本屋にも子どもが遊べる場所がこのように用意されています。親が本を探したい時に子ども達はここで楽しめますし、店内一番奥に位置しているのでここで遊んでいても安心です。

Bokhandel

本屋には、本の他にもこのようにスウェーデンのカレンダーや

Bokhandel

文房具に

Bokhandel

ポストカード。スウェーデンでは皆ちょっとしたお祝いや、感謝の気持ちをこめてとよく親しい人にポストカードを送るので、どこの本屋やコンビニにもポストカードは置いてあります。ですので種類もこんなに沢山。

Bokhandel

そしてこちらは、ギフト用で本を購入した人が各自でラッピングが出来るコーナー。このラッピングコーナーは、スウェーデンでは本屋だけでなく多くの店に設置してあります。使用はもちろん無料です。特にクリスマスのプレゼントを皆が買うシーズンになると、ここにはラッピングをする人たちで並んでいます。

Bokhandel

さて、スウェーデンの本屋で目を見張るものといえば、個人的に置いてある本のデザインです。こちらは自己啓発本と健康の本。大変シンプルで、必要最低限のデザインでとてもセンス良く仕上げてあると思いませんか?

Bokhandel

こちらは歯や健康についての本。歯の本でさえ、こんなにシンプルでお洒落になるんです。箔押し加工がしてあり、それでいて全体的な色使いは煩くなくて良いですね。

個人的なイメージですが、もちろん全部が全部では無いのですが、多くの日本の書籍や雑誌は帯が付きそこには沢山の文字、本のカバーにはあらすじに売りやキャッチコピーが所狭しと並んでおり、スウェーデンの本のデザインに比べると情報量が多すぎるなと思います。皆さんは、どう感じますか?

こちらの本でデザインは、スウェーデン人の生活スタイルのように、不必要なものを切り離したシンプルかつスタイリッシュなデザインが多いなと感心します。

Bokhandel

こちらは右側は中世の本。左側は、ローマの歴史について。

Bokhandel

こちらは妊娠・出産関係の本。こちらも気軽に手にとれるようなセンスあるデザインです。カバー写真とタイトル、そして手描きスタイルの植物のみで構成されていますね。

Bokhandel

こちらはイギリスの作家のものですが、ミステリーノベル。

どうでしょう?スウェーデンの本デザイン、なかなか素敵だと思いませんか?

では最後に、スウェーデンで本といえば有名な図書館がストックホルムにあるのでご紹介したいと思います。

Stockholms Stadsbibliotek

こちらが有名なStockholms Stadsbibliotek(ストックホルム市立図書館)です!パノラマでお見せ出来ないのが残念なのですが、円形で360度本に囲まれるモダンで大変美しい造りとなっています。

Stockholms Stadsbibliotek

スウェーデンを代表する建築家、Erik Gunnar Asplundが設計し1928年に完成しました。こちらのデザインは北欧新古典主義を代表する作品となっています。

Stockholms Stadsbibliotek

大変多くの種類の本が借りられるようになっており、誰でも無料で入ることが出来ます。私が訪れた時も多くの人が写真を撮ったりしていたので、観光で来る人も多いのでしょう。ちなみにスウェーデンの図書館は電子化されており、借りる時はバーコードをスキャンしレンタル、そして返す時は返却レーンへというシステムです。

Stockholms Stadsbibliotek

ストックホルム私立図書館にも、先にご紹介した本屋のようにキッズコーナーが設けてあるんですよ。天気の良い日であればストックホルム中央駅から歩いても良いですし(30分程で到着します)、バスか地下鉄でOdenplan駅下車をすると徒歩込みで10分で到着出来ます。

Stockholms Stadsbibliotek(ストックホルム市立図書館)
Sveavägen 73
113 80 Stockholm
https://biblioteket.stockholm.se/bibliotek/stadsbiblioteket

以上、スウェーデンの本屋と建築デザインで有名なストックホルム市立図書館でした。

愛知県稲沢市出身。2007年1月よりスウェーデン在住。日本でプロボーカリストとして音楽活動に励んだのち、現在はフリーランスデザイナー、ライターとして活動中。スウェーデンから、リアルな北欧の暮らしを季節の写真とともにお届けします。

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