海外から日本入国には何が必要?知っていると海外旅行がよりスムーズに。日本の新しい水際措置(2022年6月1日時点)

スウェーデン
掲載日:2022.05.30
海外から日本入国には何が必要?知っていると海外旅行がよりスムーズに。日本の新しい水際措置(2022年6月1日時点)
写真はヘルシンキ空港のムーミンカフェ

世界の国々ではすでにコロナ規制を完全に廃止した国が多く、ここスウェーデンをはじめ欧州でもほとんどの国がマスク無し、規制無しの生活に戻り、以前と同じ生活をしています。厳しいルールの残る日本、日本から海外旅行へ行く時はどのような手順が必要なのか?6/1より実施される水際対策の見直しにより、より海外旅行の壁が低くなったのでまとめてみたいと思います。

渡航先の国にもよりますが、これまで一番ハードルが高かったのが日本入国時。

日本にお住いの皆さんの場合は日本へ帰国時ですね。今までは空港を到着してから渡航先の国で取得したPCR陰性証明書の提示、ブースターまで接種したワクチン証明の有無、入国時検査の実地、他諸々……と、時間がかかる時で日本到着時より5時間以上、最短でも2時間程の待機時間を要し、そこからまた自主隔離、ホテル隔離でかなりハードルが高かったのですが、この6月1日、午前0時以降から実地される新たな水際対策によりかなりの行程をスキップできる事となりました。

さて、それでは日本から海外旅行へ行く際、または海外の方が一時帰国時に日本へ入国する際何が必要となったのでしょうか?

まず、オミクロン株に対する状況を踏まえ、世界の国が青・黄・赤にわけられました。青が一番レベルの低い国となっており、観光旅行で多くの日本人が訪れる国はほぼこちらに区分されています。現在青が98か国、黄が99か国、そして赤が4か国となっています。

青区分の欧州の国は
アイスランド、アイルランド、アゼルバイジャン、アルメニア、イタリア、英国、エストニア、オーストリア、オランダ、ギリシャ、キルギス、クロアチア、スイス、スウェーデン、スペイン、スロバキア、スロベニア、セルビア、チェコ、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、ハンガリー、フィンランド、フランス、ブルガリア、ベルギー、ポーランド、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モナコ、モンテネグロ、ラトビア、リトアニア、ルーマニア、ルクセンブルク、ロシア となっています。

外務省海外安全ホームページ
上記リンク先で区分リストが参照できます。

それでは青に区分された国からの日本への入国について、例にとって説明していきます。

2022年6月1日、午前0時入国より用意が必要なのは、渡航先で行う出国前72時間以内の検査(陰性)証明書のみ。

証明書は日本の厚生労働省が定める所定のフォーマットの使用が引き続き維持されます。渡航先が青の国の場合は、ワクチン3回目接種の有無によらず、入国時検査を実施せず、入国後の自宅等待機も必要ありません。

外務省指定、出国前検査フォーマット

上記のフォーマットでの証明が入手困難な場合には任意のフォーマットも認められますが、「検査証明書に記載すべき内容」が満たされている必要があるので注意が必要です。詳細は上記リンクで確認できます。こちらが無いと、日本人であっても日本入国は認められないので必ず用意しましょう。

渡航先にもよりますが、陰性証明の発行が可能なクリニックなどにメールで日本フォーマットの対応が可能か確認すると良いでしょう。また、多くの空港でもPCR検査及び陰性証明書の発行が実地されている機関があるはずですので、渡航先の情報を確認して下さい。

また、黄と赤区分の国から入国する場合は引き続き入国時検査や自主隔離等区分に準じて必要なので、下記リンク先で詳細を確認下さい。

厚生労働省
水際対策に係る新たな措置について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00209.html

コロナ禍を経てまた以前と近い状態で旅行が出来るようになるのはなんとも嬉しいですね。写真はヘルシンキからセントレアへ飛んだ時の景色。北陸上空です。

また、日本を発つ時ですが、渡航先の国のルールに準じますので確認が必要です。スウェーデンやフィンランド、また多くの欧州国の場合は陰性証明、ワクチン証明、何も必要が無くコロナ前と同じようにスムーズに来ていただけますので特に何も必要はありません。

ただ、2022年6月現在の状況として、今まで欧州と日本を繋ぐのに使われていたロシア上空を通る最短ルートが利用できないため、例えばフィンランド航空の場合は北極を通るルートで約13時間のフライト、JALの場合は日本→フィンランドまでは北極を通るルート、そしてフィンランド→日本は南へ迂回するルートを通りますので14~15時間のフライト時間と、通常よりも長いフライトとなっています。

なお、フィンランド航空など欧州のエアラインではすでに機内でのマスク着用義務も廃止されています。日本入国時以外は、本当に元通りですね。

フィンランド航空
https://www.finnair.com/jp-ja
JAL
https://www.jal.co.jp/jp/ja/

ちなみに、セントレアへは今年の夏よりフィンランド航空のヘルシンキ直行便が再就航予定だったのですが、世界情勢をうけ残念ながらキャンセルに。

かわりに共同運航のJALで成田あるいは羽田まで行き、そしてそこからヘルシンキまで飛ぶという形で欧州までのチケットを購入する事ができます。JALもフィンランド航空も、コロナの影響をうけここ2年間減便していたのですが、成田または羽田からの直行便は7月より増便し、例えばJALですと

7月〜
▶︎羽田=シドニー:週5便
▶︎羽田=ヘルシンキ:週4便
8月〜
▶︎羽田=ロンドン:週11便
▶︎成田=ボストン:1日1便
▶︎成田=バンクーバー:週5便

と、世界への窓口も再び元通りに。フィンランド航空も、ヘルシンキー成田間のデイリー運航を再開しました。この調子で、フィンランド航空のヘルシンキーセントレア間直行便の運航が再開すると良いですね。

ヘルシンキ空港のムーミンショップ

なお、現在フィンランド航空では「日本ーフィンランド」を結ぶ路線を利用して、北極上空を飛行すると、The Northern route diploma(北極航路通過証明書)とムーミンのステッカーが貰えるようになっています!これは今だけの北極迂回ルートを通る際の特典です。

なお、日本入国の際は、陰性証明書などを事前登録できる厚生労働省・入国者健康確認センターのMy SOSアプリが便利です。こちらの登録済み画面を見せる事で、ファストトラックでの入国が可能となっています。

My SOSアプリのダウンロード
https://www.hco.mhlw.go.jp/

6月1日からの水際対策のQ&A
https://www.mhlw.go.jp/content/000941163.pdf

先日開催されたワールドフードマーケットの様子

水際対策も状況に応じ変化していますので、渡航の際は紹介したリンク先を確認下さい。

ヨーロッパでは観光客も戻り、普段通りの生活と少し早い夏を皆謳歌しています。久しぶりの海外旅行、ぜひ足を運んで下さいね。

愛知県稲沢市出身。2007年1月よりスウェーデン在住。日本でプロボーカリストとして音楽活動に励んだのち、現在はフリーランスデザイナー、ライターとして活動中。スウェーデンから、リアルな北欧の暮らしを季節の写真とともにお届けします。

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