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名古屋のまちを中心とした東海エリアのまちの魅力を、「体験」「学び」「見学」「まち歩き」などを通して楽しめる体験プログラムツアー「大ナゴヤツアーズ」。2017年4月にスタートし、現在では年間300ものツアーを開催、リピーターが6割を超えるほど大人気となっています。
今回はそんな大ナゴヤツアーズ代表の加藤幹泰さんにお話を伺いました。大ナゴヤツアーズ誕生のきっかけから、加藤さんが想うナゴヤの魅力まで、たっぷりとご紹介していきます。
大ナゴヤツアーズとは
大ナゴヤツアーズは、東海エリアのまちの魅力を、「体験」「学び」「見学」「まち歩き」などを通して楽しめる体験プログラムツアー。ツアーと言っても、一般的なバスツアーのように全員でバスに乗り込み、色々な観光地にいくというものではありません。
ビール工房の見学・酒蔵見学・料亭ツアーなど、普段は一般の人は入れない場所を見ることができたり、盆栽づくり・ブレンドコーヒーづくり・鹿の解体などの貴重な体験まで。大ナゴヤツアーズだからこそ経験できるコンテンツが盛りだくさんです。
<大ナゴヤツアーズの特徴>
① 1人でも参加可能(現地集合・現地解散)
② 定員20名ほど(少人数制)
③ 名古屋を中心として、車で2時間圏内の東海エリア
④ 参加費2,000円〜(現地払い)
⑤ バラエティに富んだガイドさん
⑥ 1時間〜1日の日帰り体験プログラム
「大名古屋ツアーズ」誕生のきっかけとは
それではさっそく、加藤さんにお話を伺ってみたいと思います。
- はじめに「大ナゴヤツアーズ」をスタートしたきっかけから教えてください。
加藤さん:「もともと僕は、「大ナゴヤ大学」で代表理事を3年半ほどしていました。大ナゴヤ大学は、”ナゴヤのまちがまるごとキャンパス”をテーマに、街中をキャンパスに見立てて、市民ボランティアが主体となってプロジェクトを企画しています。
「自分たちが知りたいことを、自分たちで学びの場をつくって学ぶ」というコンセプトなので、本当にいろいろなことがテーマになるんです。例えば、僕が在籍していたときはイスラム国のテロ問題が騒がれている時期でした。でも「イスラム教って本当に怖いの?」という、当事者としての疑問があったんですよね。そこで、本陣にあるモスクに伺って話を聞くという授業をつくりました。
他にも、政治に興味を持とうと思っても、街頭演説を聞いているだけではわからないことも多いですよね。なので、実際に議員さんに来ていただいて、ざっくばらんに話を聞く場をつくったり。そうした対話やワークショップがメインの活動です。」
観光名所に行くだけが、観光じゃない。
こうして「大ナゴヤ大学」に携わりながら、名古屋近郊にはたくさんの魅力があると感じていた加藤さん。そんな中、あるニュース記事を目にします。
加藤さん:「名古屋は「最も魅力に欠ける都市ナンバーワン」という記事を目にしたんです。名古屋は観光都市ではない。名古屋には観光名所が少ない。そうしたキーワードがたくさん載っていました。
でも、観光名所に行くことだけが観光と考えると、自分の中で少しズレを感じました。自分が他の国や地域にでかける際も、ガイドブックに載っているような名所や名物だけではなく、現地の人の好物を食べたい。現地の人が遊びに行くような場所に行きたい。そう思ったんです。
その感覚をそのまま名古屋に置き換えると、大ナゴヤ大学で行なってきた工場見学やディープな目線でのまち歩きって、僕の中で求めている「これまでとはちょっと違った視点での観光」なんじゃないのかな。そういう観光だったら、観光名所がなくてもつくれるじゃないかなと。」
こうして、「大ナゴヤ大学」のスピンオフという形で、2017年4月に「大ナゴヤツアーズ」が誕生しました。
地元の人、観光の人ではなく、何かを好きな人
- 実際に観光として参加される方も多いですか?
加藤さん:「県外からの方は1〜2割ほどですね。ですが、地元の人と観光の人という視点では、わけて考えていないんです。観光用につくられた食べ物や商品って、地元の人は食べたくないし遊びたくないと僕は思うんです。
「地元の人」「観光の人」ではなく、「お茶が好きな人」「短歌が好きな人」「まち歩きが好きな人」そう捉えています。何かを好きな人が自然と集まってくる。何かを好きな人同士なので自然と会話が盛り上がる。それが僕の中での理想ですね。」