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2020年東京オリンピックの新競技に選ばれたり、世界大会で日本人選手が活躍するなど、盛り上がりを見せているスポーツ「ボルダリング」。
そんなボルダリングが楽しめる「Bouldering House KNOT(ボルダリングハウス ノット)」が、2018年3月に円頓寺商店街にオープンしました。今回は、お店の誕生のきっかけから実際のボルダリング体験レポートまで、KNOTの魅力をたっぷりとご紹介していきます。
KNOTがあるのは、名古屋駅から徒歩20分ほどの場所にある円頓寺商店街。名古屋で最も古い商店街です。名古屋駅と丸の内の間という都心にありながら、下町情緒が残るレトロな雰囲気が残っています。
ボルダリングをもっと身近なスポーツに
KNOTオーナーの須澤さんご夫婦
まずは、オーナーの須澤さんにお話を伺いました。
ー KNOTをはじめようと思ったきっかけは何ですか?
須澤さん:「ボルダリングは、2020年の東京オリンピックから正式種目に追加され、近年とても注目を集めています。ですが、ただのブームで終わらせたくなかったんです。大勢の人にとって、もっと身近なスポーツにしたい。もっと気軽に楽しんで欲しいという想いがありました。そこで、地域に根ざしたボルダリングのお店をつくろう!と考えたのがKNOT誕生のきっかけです。
同時に、商店街の活性化にもつなげたいという想いもありました。ボルダリングは全天候型でいつでもでき、年齢・性別・ハンディキャップの壁がありません。どんな人でも挑戦できるスポーツなので、交流に向いたスポーツなんです。」
まずは地域の人に知ってもらおう!「クラウドファウンディング」
クラウドファウンディング終了までのカウントダウンの様子
須澤さんと、「NAGONOYA別館」を運営している田尾さん
KNOTは、もともとは電気屋として営業していた旧サカエ堂をリノベーション。築50年ほどの木造建築を改築し、誕生しました。そのリノベーション資金1,000万円は、なんとクラウドファウンディングで集められたのだそう。
ー なぜクラウドファウンディングを行ったのですか?
須澤さん:「クラウドファウンディングは、併設しているゲストハウス「なごのや別館」を運営している田尾さんのアイデアからはじまりました。もちろん資金を集めるのもありましたが、地域の人に「こんなことをやっているんだ」と、知ってもらうことが一番の目的でしたね。目標は、60日間で1,000万円。最初は全然集まらなくて苦戦しましたが、地域の方の応援や支えもあり、終了まで残り2日で達成することができました。」
このクラウドファウンディングは、「ボルダリングジム生涯無料」「タマゴサンド生涯無料」など、ユニークなリターンが話題となりました。
居心地のよいボルダリングジムを目指して
商店街に面した扉からは、中の様子が見えるので気軽に入りやすいです。地域の小学生の子が来ることもあるのだそう。
休憩スペース。施設の出入りもできるので、商店街に食事に行ったりと、ゆったりボルダリングを楽しむことができます。
カウンターには、リノベーションの際に出た古材が使われています。
ー KNOTのコンセプトを教えてください。
須澤さん:「コンセプトは、”居心地の良い空間”です。ボルダリングって意外と登っている時間よりも、休憩している時間や、どうやって登るか考えている時間が多いんですよね。なので、できるだけ利用者の方が居心地のよい空間を目指しました。また、本来のボルダリングは自然の岩を登るスポーツなので、木材を多様して屋外の雰囲気を演出しています。
KNOTは築約50年の木造建築をリノベーションしているのですが、できるだけ本来の雰囲気を残すようにしました。カウンターには改築の際に出た古材を使っていたり、天井の梁もそのまま残しています。」