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2021年2月13日(土)から松坂屋美術館にて開催されている「蜷川実花展 ー虚構と現実の間にー」に行ってきました。
写真家の枠を超え、映画・デザイン・ファッションなど多彩な活動をしている蜷川実花。 本展では、「虚構と現実」をテーマにアーティストの写真の本質に迫ります。
色鮮やかな花々を撮影した《永遠の花》 や《桜》をはじめ、著名人やスポーツ選手を撮影した《Portraits of the Time》、新境地となった《うつくしい日々》 など、時代の先端を鮮烈に写し続ける蜷川実花の作品世界を全身で体感できる展覧会です。
特別に撮影させていただいた写真とともに、レポートしていきたいと思います。
本展は、松坂屋名古屋店・南館7階にある「松坂屋美術館」で開催されています。国内外の絵画や博物、工芸、アニメーションなど幅広いジャンルの展覧会を数多く開催しています。ショッピングとともに気軽に立ち寄れる美術館です。
蜷川実花(にながわみか) 写真家・映画監督
木村伊兵衛写真賞ほか数々受賞。映画『さくらん』(2007)、『へルタースケルター』(2012)、『Diner ダイナー』 (2019)、『人間失格 太宰治と3人の女たち』(2019)監督。映像作品も多く手がける。2008 年、「蜷川実花展- 地上の花、天上の色-」が全国の美術館を巡回し、のべ 18 万人を動員。2010 年、Rizzoli N.Y.から写真集を出版、世界 各国で話題となる。2016 年、台湾の台北現代美術館〈MOCA Taipei〉にて大規模な個展を開催し、同館の動員記録を 大きく更新した。2017 年、上海で個展「蜷川実花展」を開催し、好評を博した。
一般的な写真展は、作品のタイトルや説明などのキャプションが多くありますが、本展ではほとんどありません。作品の世界を全身で体感できる、そんな展覧会です。
いざ、蜷川実花のワールドへ!
※こちらのコーナーは撮影可能です
最初の展示室は、一面の桜色!
日本の国花である桜。「死ぬ間際にも桜をみたい」というほど、桜が好きな蜷川さんが撮影した桜の写真がずらり。少し早い春の訪れを感じました。
※こちらのコーナーは撮影可能です。
蜷川実花さんの作品の中でもとくに人気の「花」シリーズ。次の展示室も色鮮やかな花の写真が。蜷川さんと言えば、このような色鮮やかな写真を思い描く方も多いのではないでしょうか。色どり豊かな「花」たちと、空間を変貌させるような圧倒的なスケールが、スペースを鮮やかに飾ります。
ここでは、本展のメインビジュアルも展示されていました。
次のコーナーは残念ながら写真ではご紹介できませんが、著名人やスポーツ選手などその時々の顔ともいえる人々を撮影した「Portraits of the Time」。一瞬どなたかわからないくらい、いつもとは違った視点で切り取られた写真たち。新たな魅力にハッとさせられるものばかりでした。
※こちらのコーナーは撮影できません
続いてのコーナーの壁には、「うつくしい日々」という文字が。
惜しくも2016年5月にこの世を去った、蜷川さんの父であり、偉大な演出家であった蜷川幸雄さん。倒れ、入院生活をよぎなくされた幸雄さんとの日々を記録したものです。日常の風景の中にも、あたたかさや切なさを感じる写真たち。本展の中でも、特に印象に残っているコーナーです。
デビュー作はモノクロのセルフポートレートだった蜷川さん。そんな彼女の原点ともいえる、セルフポートレートのコーナーもありましたよ。
※こちらのコーナーは撮影できません
その他にも、映画監督して多くの作品を手がけている蜷川さんの映像作品や、本展のテーマである「虚構と現実」を体現しているかのような作品も。
一人の写真家の展覧会とは思えないほど、さまざまな世界観に引き込まれました。写真という平面の世界ではなく、作品の世界を全身で体感できる、そんな展覧会です。
最後はミュージアムショップへ
展覧会を楽しんだあとは、ぜひミュージアムショップにも立ち寄ってみましょう。「蜷川実花展 ー虚構と現実の間にー」限定のアイテムもありますよ!
「蜷川実花展 ー虚構と現実の間にー」は、2021年4月4日(日)まで開催されています。ぜひ足を運んでみてくださいね。