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世界中の神秘的な昆虫の美しさをそのままに、虫の魅力を最大限に引き出して楽しませてくれる「名和昆虫博物館」。岐阜駅から車で10分ほどの岐阜公園内にあり、岐阜を代表する観光スポットのひとつです。
大正8年(1919年)に開館して100年余り、今なお人気を誇っているのは、美しさと遊び心ある展示方法ではないでしょうか。
今回は、虫が苦手な人でも楽しめる、観どころ満載の昆虫専門博物館の魅力をご紹介したいと思います!
門の横には目をひくカラフルな昆虫パネル。
駐車場から岐阜公園を通ってくる場合は、この昆虫パネルが目印。
山の麓だけあって、周辺にもリアルな昆虫がいっぱいいそうです……。
開館102年目!
岐阜公園内にある大正時代の洋館
山頂に岐阜城がそびえる金華山の麓に広がる岐阜公園。その公園内の南に佇むノスタルジックな洋館が、今回ご紹介する「名和昆虫博物館」です。
名和昆虫博物館は、日本固有種の「ギフチョウ」を発見した学者、故・名和靖氏が開設した昆虫館で、名和昆虫研究所が運営する国内有数の昆虫専門の博物館です。
現存する日本最古の昆虫専門博物館としても有名で、昆虫以外の注目度も高い博物館です。
所蔵標本は12,000種、30万頭以上。
館内には、およそ1,000種、3,500頭が展示されています。
そして、猫好きには、たまらないポイントが博物館の前!人懐っこい猫さんたちが出迎えてくれるかも。
入館料の下にあるのは、岐阜県のマスコットキャラクター・ミナモのステッカー!岐阜県では、新型コロナ感染防止対策を実施している店舗に配布しています。
虫の卵などを外敵から守るために、周辺の木々には、ネットが被せられていました。冬前には温かい場所へと移動させるそうです。昆虫愛ですね~。
感動も学びも楽しさも!
ワクワクが止まらない展示室
ようこそ!美しい昆虫ワールドへ
館内に入るとすぐ、目に飛び込んでくるのは、芸術的に並べられた昆虫たちの標本。
ブルーが綺麗なモルフォチョウや世界の珍しい昆虫の標本に足が止まります。
入口頭上にある、海外のカラフルな蝶にも注目!
テンション上がりまくり!カブト・クワガタコーナー
子どもたちに根強い人気のカブトムシやクワガタがたくさん並んでいます。しかし、並んでいるのは、標本だけじゃないんですよ。
なんと!!生きている甲虫の王者たちも、間近でじっくりと、動く姿を観ることができるんです。
世界最大を競う「ヘルクレスオオツノカブト」は、一匹でも迫力満点!
特徴的な大アゴが魅力の世界最長「ギラファノコギリクワガタ」も、いました。ほかには「ニジイロクワガタ」などの珍種や、「オオクワガタ」などの日本種も観察できます。
※生き物なので、タイミングによっては展示されていないときもあります。
負けず劣らずの躍動感ある標本。今にも飛び出してきそう!
さまざまなクワガタたちが、あらゆる方向から観察できるようにと、並べ方にも工夫がたっぷりです。
3本のツノが、かっこいい! 世界最強と称される「コーカサスオオカブト」。
現在、新しく作り替えているカブト・クワガタコーナーですが、紹介文などのパネルは、年内には完成の予定だそうです。新たなクイズ展示も登場していましたよ!
巨大さも一目瞭然で わかります。
ハナムグリ最大種の「ゴライアスオオツノハナムグリ」。何ともいえない重厚感が魅力的です。
昆虫たちは、海外から輸送されてきたときは、手足が折りたたまれて、ギュッと丸まった硬い状態で届くそうです。それをお湯に浸けて、硬すぎず緩みすぎずのタイミングで出して、手足を伸ばしたり、翅を広げたりして展示しているんだそうです。手足を伸ばすときに、関節がポキポキというくらいがベストタイミングだそう。ベテラン研究員さんの成せる技に感服ですね。
美しい蝶に魅せられて……
さらに奥は、「ギフチョウ」のコーナー!
名和靖(初代館長)氏による発見を機に名付けられた「ギフチョウ」。さまざまな展示はもちろん、飼育もしています。
毎年、春になると、ギフチョウの羽化の様子が新聞やテレビなどで報道され、ケージで美しいギフチョウが一定期間公開されます。
そして、「この蝶と出会わなければ、今の仕事をしていなかった」と話す、名和館長。蝶道を飛ぶ「ミヤマカラスアゲハ」の捕獲の難しさ、楽しさ、魅力を話してくれました。
何とも言えない緑の輝きは、まさに日本の美蝶。
美しいのは蝶だけじゃない!
こちらも綺麗な……
「蛾(ガ)」なんです!
海外には、こんな美しい蛾がいるんですね。
飛ぶ宝石といわれているだけあって、タマムシも綺麗です。
ほかにも、コガネムシや世界最大のセミ、歩く宝石といわれるカブリモドキなどの世界の珍虫・奇虫がいて、観どころ満載!
何だか癒される?!身近な昆虫コーナー
カマキリと同じポーズで、ぜひ記念写真を撮ってほしいです。
日本にも 面白い蜂がいるんですね。
茎かと思ったら……国内最長のナナフシ「アマミナナフシ」。
ほかにも、知らない不思議な昆虫が色々いて驚きでした。
遊び心満載! 大人気の「隠れ展示シリーズ」
館内の壁や柱など、ふとした場所に設置されているのが、隠れ展示シリーズ。
気になる人は木の蓋を開けてみよう!
でも、 開けるのはメッセージを読んでから。見るか見ないかは自分次第。悲鳴をあげて、慌てて蓋を閉じることになるかも?!
どんな昆虫が出てくるかはお楽しみです。
こんな素敵な蝶も、隠れていました!
隠れ展示は、1階2階合わせて13ヶ所にあります。ぜひ、探して、ワクワクとドキドキを体験してみてください。