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大須通り裏門前町の交差点から南へ少し歩いた場所にある「BRICO Table(ブリコターブル)」。
丸窓が印象的な外観は、セレクトショップか、フレンチのビストロといった風情ですが、看板の通り、パン屋さんです。
「BRICO」という名前の部分からわかる方も多いと思いますが、大須商店街で長く愛されているカフェ「珈琲ぶりこ」のグループ店です。他にも、ハンバーグ、焼き菓子店がありますが、こちらは飲食店の「新しい日常」として注目されるテイクアウト形式のお店として、昨年11月30日にオープンしました。
自家製デリと組み合わせた
「眺めのいい」パン食
店内に入ると、対面式のカウンターに色とりどりのオープンサンドやサンドイッチがシックなお皿に載ってずらり。普通のパン屋さんを期待して入ってきた人はちょっと驚くかもしれません。
「BRICO Table」は、パンを食事としてとらえる「パン食」を提案するお店で、自家製デリ(お惣菜)と組み合わせたサンドイッチがメインになります。
毎日20〜25種類の「パン食」が並ぶディスプレイ。海外のデリカテッセンのような雰囲気で、眺めているだけでもわくわくしてきます。ネームプレートを見ると具材はパテやリエットなどフレンチのデリや、自家製のソーセージ、サーモンやシーフードなど、種類が豊富。本日のキッシュもあっていろいろ迷ってしまいます……。
姉妹店のatelier Bricoのグラノーラや焼き菓子も購入できます。
こちらは新舞子のオワゾーコーヒーのドリップパック。パンに合うコーヒーとしておすすめだそうです。
トレードマークのスモーキーなすみれ色が基調の店内のインテリアも、ちょっと異国にいるみたい。
パンのある食卓全体の楽しみを提案
こうした見た目にも美しくユニークなお店づくりの背景には、代表の田中さんの「おうち時間が増えたいま、パンを入り口に、日常の『食』の楽しみを広げるお店にしたい」という思いがあります。
もともとパンに自分の好きなものをトッピングして食べるのが好きだったという田中さん。そこで「パン食生活」をキーワードに、パンをおいしく食べる「組み合わせ」を提案しようと考えました。
パンに合うデリやサンドイッチのアイデア、コーヒーやワインなど味覚の部分はもちろん、器や小物、雑貨など視覚で楽しむ部分まで……。おいしさは舌だけでなく、目からも味わうものという考えのもと、パンのある食卓全体をコーディネイトする商品をどんどん増やしていきたいそうです。
「海外の料理雑誌のような世界観、日常にあるちょっとした贅沢を形にできるお手伝いができたらと思ってるんですよ」と語っていらっしゃった田中さん。
カウンターの向かい側にさりげなくディスプレイされた季節感ある「食卓」。雑誌の1ページを切り取ったようなコーディネイトに、そんな田中さんとスタッフさん達の思いを感じることができます。