木材の多様な価値と消費者をつなぐ架け橋。飛騨高山生まれの、森林業に特化した地域商社「飛騨五木」

2018.9.18
飛騨五木

「ちいきで愛され、旅する五木」をビジョンに掲げ、2015年に設立した飛騨五木株式会社。「ちいきで愛され、旅する五木」は地域で愛されている木を高山から全国に広げていくリーディングカンパニーを目指すという意味が込められています。日本一の面積を誇る岐阜県高山市(飛騨高山)は93%が森林です。しかし、この豊富な資源が有効に使われていないのが現状です。

 

そこで、高山市原産の木材を「飛騨五木」とブランド化し、飛騨五木を使用したオリジナル商品の開発や、建築物の設計を行なっています。さらに森林資源の秘めた有用性に着目し、「バイオマスエネルギー」をはじめとする、森林から出るさまざまな自然資本の多岐にわたる活用・運用で林業の六次産業化を目指し事業を展開しています。

 

 

地元の木材利用を通して、より豊かな森林環境を!

 

森林
自社で所有する森林は何十年も手入れを重ね、健康な状態を保っています。


飛騨高山では長年の林業の低迷により、森の手入れ不足が深刻な問題となっています。"間伐"や"枝打ち"などといった手入れが行き届かない山は、土砂崩れや倒木などにつながる可能性が高くなります。森林面積93%を占める高山市は面積も広く、市内での木材利用率も山を十分に整備するのには低い水準にあります。そして、この現状は飛騨高山だけでなく、全国の山でも抱えている課題でもあります。

 

そうした現状を解決するためには、国産の木材をもっと使い、日本の林業を活発にしていく必要があります。こうした背景から、飛騨五木では、「木材が当たり前に生活にある社会」の実現を目標に、飛騨の木材だけでなく、日本全国の国産材の利用促進へつなげる様々な提案をしています。


多岐に渡る飛騨五木の活動ですが、今回は「家づくり」「木質バイオマス」「アンテナショップ」「ポータルサイト」の4つの視点について、飛騨五木の広報・渡邊さんにお話を伺ってきました。

 

 

飛騨の木材を使った家づくり
「飛騨五木の家」

 

飛騨五木の家


まずは建築事業。飛騨五木では、飛騨高山の木材をふんだんに使った家づくり「飛騨五木の家」を提案しています。


ー 「飛騨五木の家」の特徴はなんですか?

 

渡邊さん:「一番の特徴は、名前にもありますが飛騨高山の木材である「飛騨五木」を使っているという点です。五木とは、飛騨高山で古くから大切にされてきた、スギ・ヒノキ・ケヤキ・クリ・ヒメコマツの5種類の樹木を指します。これらの木材を主要構造材に使用することで、飛騨の森を守る地産地消・地産外消の推進を行なっています。」

 

住宅設計(犬山の家)
住宅設計(犬山の家):床も天井もスギで、壁は漆喰で光を優しく反射しています。

 

店舗設計(moriwaku cafe)店舗設計(moriwaku cafe):木材を無垢のまま使用し、木の香りを楽しめる空間にしています。

 

マンション設計(飛騨五木マンション)
マンション設計(飛騨五木マンション):マンションの常識を覆す、無垢の木を使用した賃貸マンション。高山市で続々と誕生しています。

 

渡邊さん:「もう一つのこだわりは、「飛騨の匠」と言われる職人の技術です。

 

飛騨高山は、豊かな森林に恵まれ、古来から優れた木こりや大工が多くいました。次第にその技術が認められ、法隆寺夢殿や古代寺院建築に関わった技能集団は「飛騨の匠」とよばれるようになったんですが、「飛騨の匠」の技術が高かったのには理由があるんです。

 

実は、「飛騨の匠」は大工でありながら、自ら原木を選び製材し、墨付けもすべて自分たちで行なっていたんです。この高い技術力と人任せにしない熱い情熱を引き継ぎ、飛騨五木でも同じように原木を選ぶところから、すべて自社で行なっています。これから家を建てられる方にも、伐採に立ち会っていただくことができるので、大変喜ばれています。そして、次世代への技術の継承にもつながっています。」

 

 

渡邊さん:「岐阜県高山市塩屋町に、誰でも宿泊することができる「飛騨五木」の平屋があります。ぜひ実際に、木の香り漂う空間を体感してみてください。冬には薪ストーブも楽しんでいただけますよ。

 

週末のリフレッシュ場所として、地域の方にも人気なんですよ。10:00〜14:00の日中は「レンタルスペース」として、料理教室やヨガ教室などにご利用いただけます。ママ会でお越しいただくこともあります。まずは気軽に飛騨五木の家づくりを知っていただけたらと思います。」

 

 

 

所在地   :岐阜県高山市塩屋町1611番地
問い合わせ :0577-33-0480(月〜金 9:00〜17:00)

【宿泊利用】
予約可能人数:2~8名で2部屋
一泊料金  :大人 ¥8,000 
       小学生以下 ¥5,000(3歳未満のお子様は添い寝の場合に限り無料)
       ※年末年始、お盆、春秋の高山祭、GW期間などは料金が20%増の料金となります。

【レンタルスペース利用】
利用時間  :10:00~14:00(4時間)
料金    :大人 ¥500 小学生以下 ¥300(2人目以降は¥100)
       ※大人2名様のご利用から受付可能となります。


▼詳細はこちら
http://goboc.jp/place/

 

 

森林資源を無駄なく使い切り、有効活用
「木質バイオマスボイラー」

 


「桜香の湯」のボイラー室外観


続いては、バイオマスエネルギーの取り組みについてです。


ー 木質バイオマスボイラーとはどのようなものなのでしょうか?


渡邊さん:「自社の製材端材をチップ加工し、木質バイオマスボイラーの燃料として、高山市が管理する「桜香の湯」へ供給しています。年間416トンのチップを供給し、熱代金として7.8円/kWh(税抜)で高山市に販売。灯油の場合で換算すると、約64円ほどなので、化石燃料を使うよりも安く熱供給ができています。森林資源を有効活用できるだけでなく、光熱費の削減にもつながっているんです。」

 

端材を粉砕機に通すとこのようなチップに。これが燃料になります。

 

ー 木質バイオマスに取り組まれたきっかけを教えてください。


渡邊さん:「森林を健全に育てていくためには、ある程度木を伐って世代を循環させていくことが必要です。

 

また、木材は品質等によって応じて大きく3つにランク分けされることをご存知ですか?建築材なども使われるA材、合板などに使われるB材、紙の原料などとなるC材といった具合にざっくりと分けられます。C材に向かうほど材としての価値は低くなってしまうんです。しかし、このC材を「木質バイオマス燃料」として活用することで、木材の価値を高めることができます。」

 

 

日本の森のアンテナショップ
「moriwaku cafe」

 

moriwakucafe_店内写真

 

moriwaku cafe


より多くの人に「木を知る」「木と触れる」きっかけをつくるアンテナショップとして誕生したのが、名古屋・伏見の「moriwaku cafe」です。「日本の森をもっとワクワク」することをコンセプトとした店内は、ビジネス街とは思えないほど、まるで森の中にいるような癒しの空間です。

 

1階はこだわりのコーヒーやランチを楽しめるカフェ。2階は、日本全国から集めた温かみのある木製品を販売するセレクトショップになっています。

 

moriwaku shop

2階は「moriwaku shop」。木の雑貨や自然派食材などが集まるアンテナショップです。さまざまな樹種の特徴や個性を感じてもらえるよう、木から染められた布製品や、家具・時計といったインテリア商品からカトラリーやステーショナリーなどの小物まで揃っています。

 

【moriwaku cafe】
住所   :愛知県名古屋市中区錦2-9-20 トラスト伏見駅前ビル1F・2F
電話番号 :052-265-5275
営業時間 :日〜木 11:00 - 18:30(L.O 17:30) 金〜土 11:00 - 21:00(L.O 20:30)
定休日  :第2月曜日・第4月曜日

web :https://peraichi.com/landing_pages/view/moriwakucafe
Instagram:https://www.instagram.com/moriwakucafe/
facebook :https://www.facebook.com/moriwakucafe/

 

 

日本の森をもっとワクワクさせるポータルサイト
「通称 “森ワク” 」

 


飛騨五木では、「日本の森がもっとワクワク」をテーマに、あらゆるジャンルの森林や自然に関連した情報を提供しているポータルサイトも運営しています。

 

「山林の売買」「森林業に関連する様々な投資情報」「森林や自然に関わる仕事の紹介」「自然に関連した宿情報」「木質や自然素材のあらゆる商品を購入する」など、森林や木に関するさまざまな情報が集まるサイトです。


https://moriwaku.jp/

 

飛騨五木


林業からカフェ運営まで、幅広く活動されている飛騨五木。その背景には、「日本の森林を守りたい」「暮らしの中でもっと木を使って欲しい」という想いがありました。木が活用されないと林業が衰退し、健康的な森が育たないとは知りませんでした。

 

日本の国土面積の約3分の2は森林で、先進国ではトップクラスと言われています。豊かな森林資源を守っていくためには、木の有効活用が必要なのですね。飛騨五木の活動が気になった方は、まずはぜひポータルサイト「moriwaku」をチェックしてみてください。森に関するさまざまな情報をチェックできますよ。

 

【飛騨五木】
住所:岐阜県高山市江名子町2715-11
http://goboc.jp/

▼日本の森をもっとワクワクさせるポータルサイト「moriwaku」
https://moriwaku.jp/