大鹿株式会社が運営する、尾州産地直営の洋服店「新見本工場」。2021年に愛知県一宮市オープンして以来、多くの支持を集めてきましたが、今秋さらにスペースを倍増して、グランドオープンしました。
新エリアでは、「靴下編み機」や「お仕立てサロン」そして、ウールをその場で洗える「ウールランドリー」を設置。今まで以上に魅力的な施設へと生まれ変わりました。
今回はグランドオープンした「新見本工場」をご紹介します。
▼以前の記事はこちら
「新見本工場」があるのは愛知県一宮市。明治28年創業の繊維会社「木玉毛織」の工場の一角です。名古屋からは下道で車で1時間ほどの場所にあります。
駐車場は店舗前に4台と、工場の反対側に40台駐車できます。
「大鹿株式会社」のデザイナー彦坂雄大さん。グランドオープンした工場を案内していただきました。
−今回のグランドオープンについて教えてください。
彦坂さん:「2021年4月に新見本工場をオープンして以来、多くの方に来店していただけるようになりました。今では遠方から定期的に来てくださるリピーターさんもいて、着々と新見本工場がみなさんに広がっているのを感じています。
今回のグランドオープンにあたり、新たに売り場を拡大させていただき、売り場面積を従来の2倍の約480平方メートルに増床しました。」
彦坂さん:「取り扱うブランド数も7ブランドから11ブランドに増え、さらに尾州ブランドの魅力を知っていただけるようになりました。
また、好きな生地が選べるオーダー服はズボンとスカートのみでしたが、今回新たにシャツやワンピース、ジャケット、コートなども追加しました。トータルでオーダー服を楽しめるようになったのも大きなポイントです。
工場見学も随時開催中ですので、服がどうやってつくられていくのかも直接見ていただけると、さらに服の良さが感じられると思います。」
彦坂さん:「店舗の正面にはショーウインドウを設置しました。外からみても服屋さんがあるとわかるので、以前よりも入りやすくなったと思います。
また、今回施工をするにあたり、普段は職人さんである常連の方にお声がけをさせていただきました。水道工事、看板、植栽、ウィンドウガラスとそれぞれが得意としてる分野の方にお願いをしたんです。
みなさん新見本工場を愛してくれている方ばかりなので、安心してお任せができました。
また、常連さん同士で新たな繋がりが生まれたのもよかったです。」
入り口正面には「靴下編み機」も設置しており、この機械を使って実際に商品の靴下がつくられています。織機を回す体験もできるので、どうやって靴下がつくられるのかがわかります。
ここからは、「新見本工場」で購入できるブランドをピックアップしてご紹介していきます。
生地を選べるオーダー服「お仕立て」シリーズ
新見本工場の魅力はなんと言っても、好きな生地を選んで服がオーダーできること。
定番のズボンをはじめ、スカート、ジャケット、ワンピースなどをオーダーできます。
生地は季節やシチュエーションに合わせて厳選した50種類ほどがそろっており、季節ごとに生地を変えて楽しまれる方も多いのだそう。
ハイブランドでしか扱えない最高級な生地も多くあり、パンツであれば平均的に1万5千円〜2万円程度でオーダーが可能です。
※納期は1ヶ月〜2ヶ月。
すべての生地には1mあたりの価格がかかれているので、それにお仕立て代を加えればいくら費用がかかるのかすぐに分かるようになっています。
ぜひ直接手に触れて、お気に入りの生地を見つけてみてくださいね。
Transition Equipment
尾州の素材を使い、Made by Bishuに特化したプロダクトを企画している「Transition Equipment(トランジッションエキップメント)」。
有名スノーボードウェアをてがけていたデザイナーによって、アウトドアシーンから日常シーンまで、自身のライフスタイルに落とし込んだプロダクトを提案されています。
人気のアイテムは生地を選べるファブリックベスト。
コットンを使うのか、ウールを使うのかでも雰囲気がガラッと変わります。ぜひお気に入りの一着をつくってみてくださいね。
※価格は生地によって変動します。
ひつじシリーズ
トレンドに左右されないベーシックなデザインが魅力の「ひつじシリーズ」。すべての服に上質なメリノウールを使用しているため、肌触りがとても良く、肌に直接着用できます。
「ウールを着たことがない!」「ウールに入門してみたい!」という方にもおすすめのブランドです。
毛七
「毛七」は、尾州で60年前から行われる羊毛再生技術を使用したテキスタイルブランドです。尾州では古くから当たり前にこの技法を取り入れており、生地を少しも無駄にしないという文化が根付いていたそうです。
毛七ではテキスタイルのカット販売と、毛七でつくった服の販売をしています。
新見本工場では、毎月「新見本工場通信」も発行。知られざる尾州の文化や、ウールの性質、新見本工場のものづくりのことなど、1つのテーマを深く掘り下げて特集をしています。
過去のアーカイブも置いてあるので、気になる方は工場でぜひゲットしてみてくださいね。
服活version
新見本工場では、B級品になってしまった服を修繕して販売する「服活version」という取り組みもされています。
タグには欠点・修繕箇所・修繕方法も書かれており、通常価格よりも10%お得に購入ができます。職人さんによって、とても丁寧に修繕されているので、こちらも安心して購入いただけますよ。
ほかにも、尾州が生み出す上質なメルトン生地を使ったコートやブランケットを展開する「blanket」、ウール100%のTシャツブランド「糸と色」など魅力的なブランドがそろっています。
▼ブランドの詳細はこちら
https://bishu.stores.jp/
服の経年変化がわかる!
服の経年変化を知っていただきたいとの想いから、スタッフさんの私物も展示されています。7年前に購入したコートがどれくらい変化しているのか、経年変化を直接見ていただけます。
ウールのお手入れ方法をレクチャー!
今回のグランドオープンにあたり、「ウールランドリー」も設置されました。
「ウールのお手入れってどうやるの?」「洗ったら縮むのでは?」という疑問をその場で実演しながら教えていただけます。手洗いの仕方、洗濯機を使った場合など細かくレクチャーしていただけるので、安心してウールを購入できますよ。
Instagramでも定期的にウールのお手入れ方法やものづくりの裏側や、職人の技術などを紹介するライブ配信をされています。フォローしてチェックしてみてくださいね。
▼Instagram(新見本工場 / 尾州産地直営の洋服店)
https://www.instagram.com/bishustore/
今回はグランドオープンした新見本工場のご紹介でした。新見本工場は、長く大切にしたいと思える洋服に出会える場所です。
糸から服まですべての工程ができる産地は”尾州”だけです。洋服が生みだされる過程を楽しみながら服を選んでみてくださいね。