岡崎の老舗せんべい屋が町おこし。ヴィンテージビルをリノベーション「一隆堂 ビルディング」

食べる
岡崎市
2018.01.13
岡崎の老舗せんべい屋が町おこし。ヴィンテージビルをリノベーション「一隆堂 ビルディング」

城下町・岡崎の連尺通に、かつての町の賑わいを取り戻すための拠点となるべく誕生した複合ビル「一隆堂 ビルディング」。旧「東邦ガス連尺ショールームビル」をリノベーションした建物です。1階には、60年以上愛され続ける手焼きせんべい屋「一隆堂」と、併設のカフェ「一隆堂喫茶室」。2階には、独自なセレクトが特徴的な「一隆堂読書室」。3階、4階には、インテリアショップ「FILT.」がお店を構えます。

毎月最終土曜日には、ジャズ喫茶を開催するなど、地元密着型のカルチャー発信地となっている「一隆堂 ビルディング」の魅力について、ご紹介します。

地元岡崎を自分たちの手で盛り上げたい

創業時の一隆堂
創業時の一隆堂

最初に、「一隆堂 ビルディング」の誕生のお話を少しだけご紹介します。最初のきっかけは約6年前。2005年頃に岡崎市の郊外に、巨大ショッピングモールができて以来、商店街は元気を無くしていました。そこで、岡崎出身の畑添章宏さんが、母方の実家である一隆堂を経営する叔父さんから、「一隆堂に何かテコ入れができないか」と相談されたことからはじまりました。畑添さんは高校時代の同級生に声をかけ、店舗を元気にすることで、少しでも商店街が元気になればと、ビルのリノベーション計画がはじまりました。

たぬきの看板現在の一隆堂ビルディングの入り口。たぬきの看板が目印です。

建築家、コピーライターなどさまざまな職種の仲間が集まり、ビルの計画がスタート。建物のリノベーションの他にも、せんべい屋のリブランディングを行い、商品やグラフィックツールの開発、など順次行われました。

リノベーションのポイントは、「過去の良いものをいかにうまく残しながら、ボロビルを再生するか?」。畑添さんの友人である、建築家・榊原節子氏によって設計されました。

昔ながらの手焼きせんべい「一隆堂」

昔ながらの手焼きせんべい「一隆堂」

丸太をそのまま使ったテーブル丸太をそのまま使ったテーブル。やはぎせんべい、カステーラせんべいなど、一枚一枚手焼きでつくられたお煎餅が並びます。

一隆堂は、手焼きせんべいのお店年として、初代が1955年(昭和30年)に開店。現在は二代目が後継し、昔ながらの手焼き製法を守り続けています。一枚一枚じっくり焼き上げられたおせんべいはパリパリで、口の中に入れるとさっと溶ける優しい味。取材当日は、「くりの日」。毎月2と7のつく日限定で、くりせんべいが販売されています。私も一枚いただきましたが、栗の香りがふわっと広がる、これまでに食べたことのない食感のおせんべいでした。

オリジナルの「タヌキ缶」オリジナルの「タヌキ缶」は、創業110年の加藤製作所で一つ一つ手作業でつくられています。手土産にもおすすめですよ。

【一隆堂】
住所  :愛知県岡崎市連尺通3-18一隆堂ビル1F
営業時間:9:00〜18:00(毎月最終土曜は〜22:00)
定休日 :水曜日 + 毎月最終木曜
https://www.yahaghisenbei.com/
おせんべいはWEBサイトでも販売しています。

おせんべいに合うコーヒーが味わえる「一隆堂喫茶室」

一隆堂喫茶室

ハンドドリップコーヒー

「一隆堂」の横に併設されているカフェ。おせんべいに合うハンドドリップコーヒーを味わえるお店です。産地と品質にこだわったスペシャリティコーヒーは、注文を受けてから、一つ一つハンドドリップで抽出。テイクアウトも可能で、豆やドリップバッグを販売しています。

喫茶室で使用されているアアルトの椅子と、ヤマギワの照明

喫茶室で使用されているアアルトの椅子と、ヤマギワの照明は、建て替え前の大名古屋ビルヂングの地下にあった純喫茶「かんてら」が閉店した際に受け継いだもの。テーブルは、以前の店舗を設計したNAUTという名古屋の建築事務所兼家具デザイナーに製作してもらったオリジナル。これらの思い出深いインテリアが、映えるような内装にという希望で仕上げられました。

一隆堂特製 小倉トースト
一隆堂特製 小倉トースト(450円)、本日のコーヒー(500円)

一流堂の隠れた名物「一隆堂特製 小倉トースト」。小倉トースト用に、甘すぎず、ちょうど良い塩梅の十勝さん小豆あんをオリジナルでつくってもらっているそう。パン、バター、あんこ、すべて化学調味料を使用していない無添加です。おせんべい同様、おやつ類も素材の風味を活かした安心なメニューが揃っていますよ。

【一隆堂喫茶室】
住所  :愛知県岡崎市連尺通3-18一隆堂ビル1F
営業時間:9:00〜18:00(毎月最終土曜は〜22:00)
定休日 :水曜日 + 毎月最終木曜
https://www.yahaghisenbei.com/

階段を登って2階へ

スケルトン階段

おせんべい屋と喫茶室の間には、写真のようなスケルトン階段が。この階段を登ると、「一隆堂読書室」へつながります。

2F:独自のセレクトが魅力の読書スペース「一隆堂読書室」

一隆堂読書室

一隆堂読書室「ヘイ」などのさまざまな北欧チェアが並びます。お気に入りの一脚を見つけるのも楽しい。

2階は、独自のセレクトが魅力的な読書室。サブカル系を中心としたマンガや、「音楽」「建築・デザイン」「アート」「文学・思想」「旅」「食・ライフスタイル」の6つのテーマの本と雑誌が、約2,500冊そろいます。北欧チェアが並び贅沢な空間になっています。こちらのチェアは、3階にあるインテリアショップ「FILT.」のセレクト。

床剥がし
竣工時の作業指示を残したコンクリートの床

2階のコンクリートの床にはこんな印が。リノベーションの際に見つけた、竣工時の作業指示を、意外とカッコ良いねという理由で、そのまま活かしたそう。「過去の良いものをいかにうまく残しながら、ボロビルを再生するか?」というテーマは、こうした箇所にも反映されています。

書道教室

第1〜4金曜の夕方には、書道塾が開催されています。基本の楷書から細筆を使った名前の練習など、日常生活で役立つ内容です。受講料は月4回4,000円(中学生以下は3,500円)。一回1,000円の体験コースもありますよ。

【一隆堂読書室】
住所  :愛知県岡崎市連尺通3-18一隆堂ビル1F
営業時間:9:00〜18:00(毎月最終土曜は〜22:00)
定休日 :水曜日 + 毎月最終木曜
利用料金:1時間400円(以降30分200円) ※貸し切りも応相談
https://www.yahaghisenbei.com/

3F、4F:【移転】インテリアショップ「FILT.」

FILT.

3階、4階はインテリアショップ「FILT.」。オリジナル家具から、生活雑貨まで、シンプルでありながらも意匠の美しいアイテムが並びます。FILT.の魅力は、一人ひとりのお客様にじっくり向き合い、家具だけでなく空間全体を提案してくれる「コーディネート力」。オープンして約一年ながらも、店舗や美容院のコーディネートを担当するなど、着実にファンを増やしている人気ショップです。

▼FILT.店主・反端さんのインタビュー記事はこちら
https://life-designs.jp/webmagazine/filt/

FILT.オリジナルキャビネット F32 ¥292,000(+税)
ShowcaseShowcase 各12,960(税込)
J39&PP68J39(ビーチ材・ソープ仕上げ) 72,000円(+税) / PP68(ビーチ材・ソープ仕上げ) 99,000円(+税)

【FILT.(フィルト)】
https://www.filt-interior.com/

一隆堂 ビルディング外観

「店舗を元気にすることで、少しでも商店街が元気になれば」とはじまったビルのリノベーション。今では、ジャズ喫茶、書道教室などさまざまなイベントが開催され、人々が集まる場所となっています。今後の「一隆堂 ビルディング」がますます楽しみです。

※2018年時点の情報です。営業時間、定休日等は公式サイトをご確認ください。

スポット詳細

【一隆堂 ビルディング】
住所  :愛知県岡崎市連尺通3-18
電話番号:0564-23-7098
営業時間:9:00〜18:00
定休日 :水曜日、毎月最終木曜日
駐車場 :4台
https://www.yahaghisenbei.com/
https://www.filt-interior.com/

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