岡崎の老舗せんべい屋が町おこし。ヴィンテージビルをリノベーション「一隆堂 ビルディング」
おでかけ
城下町・岡崎の連尺通に、かつての町の賑わいを取り戻すための拠点となるべく誕生した複合ビル「一隆堂 ビルディング」。旧「東邦ガス連尺ショールームビル」をリノベーションした建物です。1階には、60年以上愛され続ける手焼きせんべい屋「一隆堂」と、併設のカフェ「一隆堂喫茶室」。2階には、独自なセレクトが特徴的な「一隆堂読書室」。3階、4階には、インテリアショップ「FILT.」がお店を構えます。
毎月最終土曜日には、ジャズ喫茶を開催するなど、地元密着型のカルチャー発信地となっている「一隆堂 ビルディング」の魅力について、ご紹介します。
地元岡崎を自分たちの手で盛り上げたい

創業時の一隆堂
最初に、「一隆堂 ビルディング」の誕生のお話を少しだけご紹介します。最初のきっかけは約6年前。2005年頃に岡崎市の郊外に、巨大ショッピングモールができて以来、商店街は元気を無くしていました。そこで、岡崎出身の畑添章宏さんが、母方の実家である一隆堂を経営する叔父さんから、「一隆堂に何かテコ入れができないか」と相談されたことからはじまりました。畑添さんは高校時代の同級生に声をかけ、店舗を元気にすることで、少しでも商店街が元気になればと、ビルのリノベーション計画がはじまりました。
現在の一隆堂ビルディングの入り口。たぬきの看板が目印です。
建築家、コピーライターなどさまざまな職種の仲間が集まり、ビルの計画がスタート。建物のリノベーションの他にも、せんべい屋のリブランディングを行い、商品やグラフィックツールの開発、など順次行われました。
リノベーションのポイントは、「過去の良いものをいかにうまく残しながら、ボロビルを再生するか?」。畑添さんの友人である、建築家・榊原節子氏によって設計されました。
1F:昔ながらの手焼きせんべい「一隆堂」
丸太をそのまま使ったテーブル。やはぎせんべい、カステーラせんべいなど、一枚一枚手焼きでつくられたお煎餅が並びます。
一隆堂は、手焼きせんべいのお店年として、初代が1955年(昭和30年)に開店。現在は二代目が後継し、昔ながらの手焼き製法を守り続けています。一枚一枚じっくり焼き上げられたおせんべいはパリパリで、口の中に入れるとさっと溶ける優しい味。取材当日は、「くりの日」。毎月2と7のつく日限定で、くりせんべいが販売されています。私も一枚いただきましたが、栗の香りがふわっと広がる、これまでに食べたことのない食感のおせんべいでした。
オリジナルの「タヌキ缶」は、創業110年の加藤製作所で一つ一つ手作業でつくられています。手土産にもおすすめですよ。
【一隆堂】
住所 :愛知県岡崎市連尺通3-18一隆堂ビル1F
営業時間:9:00〜18:00(毎月最終土曜は〜22:00)
定休日 :水曜日 + 毎月最終木曜
https://www.yahaghisenbei.com/
おせんべいはWEBサイトでも販売しています。
【一隆堂 ビルディング】
住所 :愛知県岡崎市連尺通3-18
電話番号:0564-23-7098
営業時間:9:00〜18:00
定休日 :水曜日、毎月最終木曜日
駐車場 :4台
https://www.yahaghisenbei.com/
https://www.filt-interior.com/
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