【前編】やきものの魅力にたっぷり触れる体感型ミュージアム「INAXライブミュージアム」
目次
2階 常設展示室「時空を超えるタイルたち」
「オリエントのタイル」のコーナー
イスラームのコーナー
中国のコーナー
たっぷりタイルの魅力に触れたあとは、もう少しタイルについて学んでみましょう!
2階の常設展示室では、紀元前の古代から19世紀近代までのタイルコレクションのなかから約1,000点を、地域別にコーナーを設けて展示しています。紀元前にエジプトでタイルが生まれ、世界に広まっていく歴史の流れを、代表的な地域や時代別に紹介しています。
こちらも1階で再現されていた「世界最古のタイル」の実物です。紀元前2650年頃とは思えないほど、今でもきれいに色が残っています。
1階の展示室で再現されていたクレイペグ(粘土釘)の、実際のものがこちら。こうした貴重なコレクションも多数紹介されていますよ。
そのほかにも、資料の記録・保管用の粘土タブレット、金属のような質感をもったラスター彩陶器、中近東のモスクを飾ったタイル、中国の染付にあこがれたオランダのデルフトタイル、茶道具に使用された敷瓦、スペインやポルトガルのタイル絵、イギリスの近代タイルなど、見どころがふんだんにあります。
国や地域によるタイルの違いを知ることできました。
染付古便器コレクション展
最後は、1階にある「染付古便器コレクション展」へ行ってみましょう。
「染付」とは、中国を発祥とする藍青色と白のコントラストが特徴的な磁器のやきものと、その技法のこと。日本では有田を中心につくられた後、瀬戸でもつくられていきます。1891年(明治24)の濃尾大地震以降、復興需要の高まりとともに、旅館や料亭、富裕層の邸宅など客をもてなす場を中心に華やかな染付便器が流行しました。
※現在は展示がリニューアルされています
染付古便器コレクションの中でも最も高価な染付古便器(六代加藤紋右衛門窯製)
内側にも描かれています。当時の人たちのおもてなしの心を感じます。
「世界のタイル博物館」 外観
やきものの街・常滑ならではの文化や伝統に触れながら、6つの施設を思う存分楽しめるINAXライブミュージアム。季節によってさまざまな展示やワークショップも開催されているので、何度訪れても楽しめますよ。家族でやきものについて、楽しみながら学んでみてくださいね。
後半では、「建築陶器のはじまり館」「土・どろんこ館」など、まだまだある施設の魅了をご紹介していきます。
▼後編の記事はこちら