情緒あふれる城下町の風情が残る三重県桑名市。懐かしの商店街から歴史ある建物など、レトロな景観が魅力のまちです。
観光名所の「六華苑」「九華公園」をはじめ、名物のハマグリを使ったグルメやレトロ喫茶店など魅力たっぷり!
今回は、まるっと1日桑名でレトロさんぽが楽しめるモデルコースをご紹介します。後半では、おすすめのお土産もご紹介していきますよ。
目次
レトロな風情が残る「桑名」とは?
三重県桑名市は、木曽三川や多度山の雄大な自然に恵まれ、交通の要衝として栄えた歴史や文化が数多く残るまちです。特産のハマグリは全国的にも有名。ナガシマスパーランド・多度大社・六華苑・東海道七里の渡跡など、豊富な観光資源に恵まれた三重県下屈指の観光都市でもあります。
また、市内で毎年8月に開かれる石取祭は、ユネスコ無形文化遺産にも登録され「日本一やかましい祭り」と呼ばれています。
まるっと1日桑名でレトロさんぽが楽しめる
おすすめモデルコース
<おすすめモデルコース スケジュール>
9:00 桑名駅へ到着
9:20 レトロ喫茶店「シャトークワナ」でモーニング
10:20 歴史を感じる九華公園をおさんぽ
11:30 桑名のシンボル「六華苑」
13:00 レトロな洋食店「れすとらん あずまや」でランチ
14:30 「七里の渡跡」をお散歩
15:00 「とらや饅頭」でハマグリのおやつを食べよう!
15:20 桑名を代表する名物「たがねや」へ
16:00 くわな寺町商店街で食べ歩き&お土産をゲット!
18:00 桑名駅へ
9:00|桑名駅へ到着!
朝8時に桑名駅へ到着しました。名古屋からは電車で30分ほどなので、日帰りのおでかけにぴったり!
<名古屋からのアクセス>
電車の場合:JR関西本線、近鉄名古屋線で約25分
車の場合 :東名阪道 or 伊勢湾岸自動車道で約30分
まずは、喫茶店「シャトークワナ」でモーニングを食べましょう!
9:20|レトロ喫茶店「シャトークワナ」でモーニング!
<桑名駅 → シャトークワナ|タクシー 約8分 徒歩 約16分>
1974年創業の喫茶店「シャトークワナ」。お母さまの代ではじめられて、現在は姉妹でお店を切り盛りされています。朝はモーニング、お昼どきには昔ながらの鉄板イタリアンパスタやサンドイッチなど、ボリューム満点のランチメニューが大人気。
明るくて広々とした店内は、昭和にタイムスリップしたような気分にさせてくれます。レトロな照明もとってもすてき!
モーニングサービスは9時〜11時まで。ドリンクは、コーヒー・紅茶・ミルク・カフェオレの中から選べますよ。
「レトロ気分を味わいたい!」という方は、名物の鉄板イタリアンとクリームソーダもおすすめです。アツアツの鉄板の上に敷かれた卵とナポリタンがたまりません。
【シャトークワナ】
住所 :三重県桑名市内堀124
電話番号:0594-21-4188
営業時間:9:00〜18:00
定休日 :水曜日※モーニングサービスは9:00〜11:00
10:20|歴史を感じる九華公園をおさんぽ
<シャトークワナ → 九華公園|徒歩 約5分>
「九華公園(きゅうかこうえん)」は桑名市民の憩いの場として親しまれている公園です。桑名城の本丸跡(ほんまるあと)と二の丸跡(にのまるあと)につくられました。
約7.2ヘクタールの広さがあり、4月は桜、5月はつつじ、6月は花菖蒲が園内を彩ります。
園内は、静かで落ち着いた雰囲気があり、散策にぴったり!大きな堀が残されているため、いくつもの橋を渡り歩きながら、楽しめます。
晴れた日には、公園のすぐ近くにある「柿安本店」でお弁当を買ってピクニックもおすすめですよ。
また、数々の史跡もあり本丸跡には、松平定綱(鎮国公)、松平定信(守国公、楽翁公)を祀る「鎮国守国神社」、隣には桑名城の天守台の跡があります。
歴史散策も合わせて楽しんでみてくださいね。
【九華公園】
住所 :三重県桑名市吉之丸5番地1
電話番号:0594-21-9932
https://www.city.kuwana.lg.jp/asset/kouen/kyuka.html
11:30|桑名のシンボル「六華苑」
<九華公園 → 六華苑|タクシー 約3分 徒歩 約13分>
桑名市有数の観光スポットとして、国内外から年間約5万人が訪れる「六華苑(ろっかえん)」。鹿鳴館(※)を手掛けたイギリス人建築家ジョサイア・コンドル氏の設計による4層の塔屋を持つ洋館と、池泉回遊式庭園を持つ和風建築からなる明治・大正期を代表する貴重な建造物です。
六華苑はなんと言っても、和洋折衷のつくりが見どころ。洋館および和館は国の重要文化財に指定されています。
※鹿鳴館とは
1883年(明治16年)に日本の外務卿井上馨による欧化政策の一環として建設された国際的社交機関の洋風建築物。
六華苑はもともと、山林王として知られた実業家・二代諸戸清六の新居として建てられたもので、創建時の姿を残しています。床板やタイル、ドアノブ、鍵隠しなど当時のままの素材も多く見られます。
こちらは洋館1階の車寄せ。美しいステンドグラスは、戦災で破損したものの、改修によって再び変わらぬ美しさを取り戻しました。
洋館のシンボルである塔屋。当初の設計段階は3層でしたが、初代諸戸清六が植えた桜並木によって揖斐川と長良川の眺めを見渡すことができなかったため、4層に変えられたのだそう。
窓ガラスは、曲面窓になっており当時としても大変高価なもの。鮮やかなブルーが目を引く外観は、記念撮影スポットとしておすすめです。
暖炉によって異なるタイルや、2階はサンルームとしてガラス戸張りにすることで日差しが届くように工夫されるなど、ジョサイア・コンドル氏のこだわりが随所に感じられます。
また階段の手すりや暖炉の装飾など、洋館にはさまざまな場所にハートのモチーフがあるので、ぜひ探してみてくださいね!
和館の方へいくと、開かれた障子から見える美しい池泉回遊式庭園に圧倒されます。洋館の庭は、イスに座って見る高さで、和館のほうは座敷に座って見ると美しく見えるように調整されています。
六華苑には併設されたカフェスペースもあります。 当時の器でいただけるコーヒーや自分で点てられるお抹茶セットなど、カフェでほっと一息ついてみてくださいね。
【六華苑】
住所 :三重県桑名市大字桑名663-5
電話番号:0594-24-4466
営業時間:9:00~17:00(但し入苑時間は16:00まで)
休苑日 :月曜日※月曜が祝日の場合、翌平日
13:00|昭和21年創業。レトロな洋食店「れすとらん あずまや」
<六華苑 → れすとらん あずまや|タクシー 約3分 徒歩 約8分>
六華苑をあとにして、ランチをいただきに「れすとらん あずまや」へ。桑名市民に愛され続けている、昭和21年創業の老舗洋食レストランです。
お店の自慢は、桑名名産の蛤を洋風にアレンジをしたここでしか味わえないメニューの数々!蛤のグラタン、蛤のフライ、蛤のチャウダースープなど、蛤づくしのランチコースは大人気。
<蛤セット>
・洋風焼き蛤3種
・蛤のグラタン
・蛤のチャウダースープ
・蛤のフライ
・しぐれ茶漬け又はライス
・お漬物
・食後のお飲み物
蛤をイメージした鉄板でいただくステーキは、国産牛のみを使用したこだわりの一品。アツアツの鉄板に自慢の和風ソースをかけていただきます。
ほかにも、日替わりのランチや七里の渡し弁当などカジュアルにいただけるメニューもありますよ。
開放的な店内は、ゆっくりとした落ち着く空間で、老若男女に愛されるお店です。朝から夜まで営業されているので、ゆっくりと食事を楽しんでくださいね。
【れすとらん あずまや】
住所 :三重県桑名市川口町10
電話番号:0594-23-1800
営業時間:昼:11:00~17:00 夜:17:00~21:00
休業日 :月曜日
14:30|「七里の渡跡」をお散歩
<れすとらん あずまや → 七里の渡跡|徒歩1分>
おなかが満たされたあとは、目の前にある「七里の渡跡」を散策してみましょう。
「七里の渡跡」とは、熱田から桑名まで東海道唯一の海路があり、その距離が七里
(約27.5km)あったことからその名で呼ばれています。
大鳥居は、これより伊勢路に入ることから「伊勢国一の鳥居」と称され、現在では伊勢神宮の遷宮ごとに建て替えられています。
桑名宿は、江戸から42番目の宿場町として賑わっており、最盛期には120軒の旅籠が軒を連ねていました。
ちなみに、防波堤の外にみえるのは揖斐川です。
お城みたいな建物は、「蟠龍櫓(ばんりゅうやぐら)」。七里の渡跡に入ってくる船の監視をする場所でした。「蟠龍(ばんりゅう)」とは、天に昇る前のうずくまった状態の龍のこと。現在の建物は、2003(平成15)年に水門の管理棟として建てられ、当時の外観を忠実に再現しています。
川沿いは遊歩道が整備されているので、お散歩にもぴったりです。
七里の渡跡の近くには境内から海を見ることができる「住吉神社」もあります。お正月には、初日の出が鳥居の真ん中から上がることから、初詣の人気スポットとしても知られています。
【七里の渡跡】
住所:三重県桑名市東船馬町https://www.city.kuwana.lg.jp/kanko/miru/kankospot/kanko009.html
【住吉神社】
住所:三重県桑名市住吉町https://www.city.kuwana.lg.jp/kanko/miru/history/history026.html
15:00|ハマグリモチーフがかわいい!「とらや饅頭」
<七里の渡跡 → とらや饅頭|徒歩 約5分>
七里の渡跡から徒歩5分ほどの場所にある宝永元年(1704年)創業の「とらや饅頭」。もっちりした皮につぶあんが詰まった「焼きハマグリ」や、酒素であんを包んで蒸した「とらや饅頭」、「おかき」が人気のお店です。
江戸時代から桑名宿の土産物として武士や町人に親しまれた「とらや饅頭」。もち米と麹で発酵させた酒素を小麦粉と混ぜて生地を発酵。その生地を薄皮にして、こしあんを包んで蒸してつくる伝統的な製法を現在も守りながらつくられています。
名古屋の銘菓「納屋橋饅頭」の修行先でもあったそうです。
おすすめは、ハマグリの形をした新名物「焼きハマグリ」。定番のつぶあんに加えて、栗入りつぶあんや芋あんなど、季節ごとに楽しめる商品も展開されています。
写真で見る以上に見た目が大きくボリュームも満点。食べ歩きやお土産にもおすすめです。
【とらや饅頭】
住所 :三重県桑名市本町54番地
電話番号:0594-22-0706
営業時間:8:00~19:00
定休日 :木曜日
15:20|著名人も常連!桑名を代表する名物「たがねや」
<とらや饅頭 → たがねや|徒歩 約3分>
旧東海道沿いにある「たがねや」は、明治5年(1872年)創業の「せんべい店」。主力商品の「たがねせんべい」は全国に多くのファンを持ち、150年以上愛されています。
「たがね」は、厳選した材料を使い、昔と変わることなく一枚一枚を丁寧に炭火で焼き上げています。秘伝の「餅米とうるち米の配合」から生み出されるもっちり感とつぶつぶ感、手焼きならではの濃淡の焦げ目が特徴の「せんべい」です。
古来伝承の「あつ焼き」と、近年考案された「うす焼」の2種類あります。生地の厚みの違いなので、お好みの商品を購入してみてくださいね。
炭火で香ばしく焼き上げた生地と、ほどよい塩味の溜りの香りが、口いっぱいに広がる「こがねやき」もおすすめです。
お気に入りの逸品として、贈り物としても喜ばれること間違いなし。
料理家の栗原はるみ先生の著書『楽しいこといっぱい65』の中では、たがねと白ワインのペアリングが紹介されています。
なかでも、ニュージーランドのワイン「CLOUDY BAY」との相性が抜群とのことなので、ぜひ試してみてくださいね。
【たがねや】
住所 :三重県桑名市田町10
電話番号:0594-22-2828
営業時間:9:00~18:30
定休日 :木曜日
https://www.taganeya.com/
16:00|くわな寺町商店街で食べ歩き&お土産をゲットしよう!
<たがねや→くわな寺町商店街|徒歩約 2分>
最後は「くわな寺町商店街」でぶらりと散策しながら、お土産をゲットしましょう。200メートル続くアーケードでは、特産品のハマグリやシジミ、新鮮な地元産野菜やお惣菜に、鮮魚にパンや花、服となんでもそろいます。
毎月3と8のつく日には名物朝市「三八市」も開催されています。
桑名の名品が勢ぞろい!「くわな まちの駅」
お土産を購入するのにおすすめなのが「くわな まちの駅」。桑名市の特産品やお土産、農産物などを一堂に集めたまちの駅です。
桑名のおすすめ品のほとんどがそろっています。
三重県桑名市の特産品である「しぐれ」はさまざまなメーカーのものがそろっています。
蛤にこだわった日本料理店「歌行燈」の蛤うどん。歌行燈自慢の「だし」を蛤の旨味がさらに引き立て、豊かな味わいのうどんに。
名物の安永餅、蛤志るこ、特産品の蛤など、さまざまな商品がそろっています。お土産をゲットする際には訪れてみてくださいね。
桑名へ行ったら食べたいレトログルメ
桑名へ訪れたら食べたいレトログルメをご紹介します。
まずは、桑名のローカル飲料「スマック ゴールド」。キャッチコピーは「クリームのささやき」。レトロなパッケージがたまらない、愛され続ける昭和生まれの炭酸飲料です。
桑名名物「アイス饅頭」もぜひ食べてみてください。ミルクとぜんざいのアイスキャンディです。昭和25年頃より当時の製法を守りながらつくり続けられています。
桑名のアイスまんじゅうはさまざまな店舗で発売されているので、食べ比べてみるのもおすすめですよ。
【くわな まちの駅】
住所 :三重県桑名市北寺町49
電話番号:0594-84-6811
営業時間:10:00~17:00
定休日 :月曜日
https://www.machinoeki987.com/【桑名寺町通り商店街】
住所 :三重県桑名市北寺町45
営業時間:店舗により異なる
定休日 :店舗により異なる
https://www.teramachi-kuwana.com/
18:00|桑名駅へ
今回は桑名で楽しむ「レトロさんぽ」と題して、まるっと1日楽しめるモデルコースをご紹介しました。ご紹介したスポットは徒歩で周れる場所ばかりです。
ぜひ、魅力溢れる桑名の魅力を探しに訪れてみてくださいね。
ガイドマップ「菊池亜希子のおさんぽ桑名」も配布中!
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