まるで色の博物館!天王洲アイルの伝統画材ラボ「PIGMENT(ピグモン)」
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約4,500色の顔料
PIGMENTでひときわ目を引くのが、4,500色にもおよぶ色とりどりの顔料。顔料は主に3つの種類に分けられます。最も多く取り扱われているのは「岩絵具」と呼ばれる無機顔料で、天然の石や陶磁器で使用する釉薬を焼いたものを砕いてつくられたものです。通常、日本画で用いられる場合は「膠(にかわ)」を使用しますが、この顔料を油で練ると油絵の具になり、アクリルで練るとアクリル絵の具になります。
同じ石からできていても、粒子の粗さで分けられています。粒子が大きくなればなるほど色が濃く、細かい粒子になるほど色が薄くなります。粒子の大きさによって実際に絵の具にしたときの質感も変わってきます。
こちらのキラキラした顔料は「エフェクト顔料」と呼ばれます。アートだけでなく、ネイル・化粧品・車などにも使われています。実際に、ネイルアーティストの方が顔料を探しに来られることもあるそう。顔料は量り売りで購入できます
ここで問題です。こちらの右側の瓶に入っているのは何でしょうか。
答えは、「乾燥したカイガラムシ」。そして、左側にあるのがこのカイガラムシを水に浸して抽出された染料を顔料化した「コチニール」と呼ばれる顔料です。何世紀も前から染料に用いられ、飲食物の着色料や化粧品にも使われています。虫から顔料がつくられているとは知りませんでした。
このように顔料1つひとつに、製造方法や歴史があります。現在では製造が中止され使われなくなった色もあるのだそう。PIGMENTでは、このように1つひとつの色についても教えていただけます。
光の影響を受けさまざまな表情を生み出す「エフェクト顔料」。
「インミンブルー顔料」アメリカで発見された新しい青の顔料。日本では、まだPIGMENTだけの取り扱いです。
フィレンツェに店舗を構える老舗画材店「ゼッキ(ZECCHI)」の油絵具。
金銀箔を磨き、より強い光沢を出す際に使用される「メノウ棒」。