国内唯一の「空・宇宙」がテーマの本格的な博物館。『岐阜かかみがはら航空宇宙博物館 愛称:空宙博(そらはく)』

各務原市
掲載日:2022.06.16
国内唯一の「空・宇宙」がテーマの本格的な博物館。『岐阜かかみがはら航空宇宙博物館 愛称:空宙博(そらはく)』

岐阜市の東隣、「飛行機の街」と呼ばれる岐阜県各務原市にある「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」:愛称「空宙博(そらはく)」(以下:「空宙博」)。空や宇宙への憧れ、挑戦の歴史を展示を通して子どもたちに興味を持ってもらおうと1996年に開館しました。

2018年には、大きくリニューアルされ、ますます見どころ満載です。

旅客機や小型ジェット機の操縦体験ができるシミュレータや、週末を中心に開催されるイベントも人気で、大人から子どもまで航空宇宙ファンにはたまらない本格的な航空と宇宙の博物館です。

各務原市が「空の街」と呼ばれるようになったのはなぜ?

1917年、各務原市に国内で2番目となる飛行場がつくられ、その後川崎重工業の航空機製造工場が開設されるとともに、航空機の部品メーカーが集まり「飛行機の街」と呼ばれるようになりました。

空宙博は、現存する日本最古の飛行場である航空自衛隊の飛行開発実験団がある岐阜基地に隣接し、各務原市を中心に岐阜県は愛知県と合わせて、日本を代表する航空宇宙産業の盛んな場所となっています。空宙博では、実際に各務原市で製造された機体も数多く展示されています。

ゲートを抜けると、
実際の飛行機やヘリコプタ-がお出迎え

三年半かけてリニューアルされた真っ青なスカイブルーの建物は、展示スペースが9,400㎡と以前より1.7倍も広くなり、まさに日本最大級の航空、宇宙がテーマの博物館です。

展示されている機体は、43機と国内最多!ゲートを入ると早速、大きな飛行機が並んでいます。屋外では、戦後日本で初めて開発・量産された旅客機「YS-11」など4機が展示されています。

入館料無しで遊べる「遊具広場」は、すべり台やターザンロープなどもあり、公園として利用する人も多いそう。屋外では不定期でマルシェなどイベントも。お弁当などの飲食も可能です。

遊具も空にちなんだデザインが施されています。

空港を思わせるようなエントランス。

入って正面が受付、左奥に自動券売機があります。

自動券売機。中学生以下が無料なのもうれしいですね。

入館料
大人    800円
60歳以上  500円
高校生   500円
中学生以下 無料
お得な年間パスポートもあります。

フロアマップ。館内はとても広いので順路通りに進むと効率よく見学できます。

約100年の航空史をたどる「航空エリア」から。

〈A1ゾーン〉左:日本ではじめて量産された「乙式一型偵察機(サルムソン2A2)」。上:ライト兄弟が人類初の動力飛行に成功した「ライトフライヤー」。

まず目に飛び込んできたのは、ふたつの機体。ここから人類の空への挑戦がはじまりました。

〈A2ゾーン〉上:海軍 十二試艦上戦闘機(ゼロ戦試作機・三菱A6M1)1/1模型、奥:陸軍 三式戦闘機二型「飛燕(ひえん)」(川崎キ61-Ⅱ改)

各務原で初飛行した「飛燕(ひえん)」は、各務原の航空史を代表する機体。戦後多くの軍用機がスクラップされる中、ただ一機現存する貴重な機体が「無塗装」の状態で展示され、当時の痕跡を間近で見ることができます。

〈A3ゾーン〉広い空間に時代順に20機以上がずらり。

左:T-2CCV研究機、中:低騒音STOL実験機「飛鳥」

空宙博で最も広いこのゾーンでは、それぞれの機体にまつわる技術開発の挑戦、進歩をわかりやすく解説。

本格的な設備を備えたシアタールームでは、航空と宇宙への挑戦や感動のストーリーをオリジナル映像で上映しています。週末も整理券不要で、比較的スムーズに楽しめます。時間ごとに内容が違うので、全編見てみたいですね。

飛行機の発明から半世紀。
次は、宇宙への挑戦「宇宙エリア」へ

〈S1ゾーン〉H-IIロケット フェアリング(実物)

ロケットの先端部分に格納された衛星などを熱や振動から守る巨大な「フェアリング」。試験用に各務原で製造された高さ12mのH-IIロケット フェアリングの実物は、その大きさに圧倒されます。

〈S2ゾーン〉ロケットの紹介コーナー。

ロケットのしくみ、燃料の違いなどを紹介。現在開発中のH3ロケットなど、近年の代表的な国産ロケットの模型が並び、ひと目で大きさの違いが分かります。

〈S3ゾーン〉人工衛星ゾーン。奥:通信放送技術衛星「かけはし」、中央:衛星から見た地球の画像を寝転んで見ることができる人気のコーナー。

天気予報や、カーナビ、衛星放送など、私たちの暮らしを支える人工衛星の役割や、実物大模型から見る人工衛星のメカニズムなどを詳しく紹介。

〈S4ゾーン〉ISS(国際宇宙ステーション)にある日本の実験棟「きぼう」の巨大模型。

現在宇宙飛行士の活躍の中心、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」の実物大模型を中心に、最新の宇宙における有人活動と未来の有人宇宙開発のテクノロジーを紹介。

JAXAの協力を得てつくられた実物大模型の「きぼう」は、内部までリアルに再現。

宇宙飛行士がどんなところで、どう過ごしているのか想像するだけでワクワクしますね。

宇宙飛行士になった気分で、のぞいて撮影できるフォトスポット。

「空宙博」アンバサダーの山崎直子さんをはじめ、歴代の日本人宇宙飛行士が勢ぞろい。

中央:スペースシャトル(1/25模型)

〈S5ゾーン〉日本の小惑星探査機「はやぶさ2」の実物大模型。

小惑星「リュウグウ」のサンプル採取など数々の世界初の偉業を成し遂げた「はやぶさ2」の実物大模型を見ることができます。地球の水と生命の謎を探る挑戦はまだまだ続いています。

火星に生命が存在した証拠になるかもしれない有機物を発見したキュリオシティ(1/1模型)。

火星探査車マーズ・エクスプロレーション・ローバー(1/1模型)

人気のシミュレータでパイロット気分に!

〈A4ゾーン〉シミュレータ体験入口。

臨場感がある操縦席に座って、パイロット気分を体験できるシミュレータは、2種類。体験には整理券が必要です。人気なので、入館したらまず整理券をとっておいたほうがいいかも。

アクロバット飛行の体験ができる「小型ジェット機シミュレータ」

飛行体験では、実際に操縦かんを握って操作します。説明を聞いていても、どう飛んでるのか分からずアタフタしてしまいました……。体験後は、自分の飛行をモニターでチェックすることができます。

右:ジャンボ旅客機の離着陸の体験ができる「旅客機シミュレータ」。

目の前の画面に目印が表示され、それを目標に操縦します。こちらも、飛行記録がモニターで確認できますが、成績はイマイチ。ぜひ、もう一度挑戦してみたいです。

ヘリコプター操縦体験。※新型コロナウイルスの感染症拡大防止のため、当面の間、体験を中止。(2022年5月現在)

ヘリコプターの飛ぶしくみや、操縦方法について説明を聞いたあと、本物のヘリコプターに乗って目の前のラジコンヘリを操縦します。

スポット詳細

【岐阜かかみがはら航空宇宙博物館 愛称:空宙博(そらはく)】
住所   :〒504-0924 各務原市下切町5丁目1番地
電話番号 :058-386-8500
営業時間 :平日午前10時から午後5時 土曜日・日曜日・祝日が午前10時から午後6時
※最終入館は閉館時間の各30分前までです。
定休日  :第1火曜日(休日の場合は翌平日)と年末年始(12月28日から1月2日まで)
※メンテナンスのため臨時休館する場合があり。
駐車場  :普通乗用車600台(身体障がい者用3台・ぎふ清流おもいやり駐車場5台含む)と、大型バス12台。駐車料金は無料。

web :http://www.sorahaku.net/index.html
Instagram:https://www.instagram.com/sorahaku0324/
twitter :https://twitter.com/SORAHAKU324

 

名古屋市在住のフォトグラファー。百貨店内写真室勤務を経て現在フリーランス。一児の母。

旅行好き。子どもが生まれるまでは夫婦で一年に二回のペースで東南アジアへ。現地のディープでローカルなものから、ちょっと贅沢なラグジュアリーなものまでなんでもチャレンジする。現在は4歳児ママ目線で、育児に役立つ情報や親子で楽しめるお出かけ先や過ごし方を探求中。

https://www.yayoiyasui.com/

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