【文化のみちを歩こう】日本初の女優・川上貞奴が暮らした大正ロマンの館「二葉館」
目次
中国風の様式が取り入られた「旧支那室」
二階の踊り場に面しているのは「旧支那室」です。
大正から昭和初期において、住まいの一部に中国風の様式を取り入れることが、文化人や中産階級の住宅によくみられました。三畳ほどの小さな部屋ですが、どのように使われていたのかはわからないのだといいます。ただ、移築前は高台にあったため、名古屋城や御岳を一望できる見晴らしのよい部屋だったと考えられます。
名古屋ゆかりの文豪の資料を展示
二階の展示室では、近代文学の祖こと坪内逍遙をはじめ、城山三郎(直木賞)・小谷剛(芥川賞)・江夏美好(田村俊子賞)・春日井建(迢空賞)など、名古屋にゆかりのある文豪の資料が紹介されています。
城山三郎の以前使用していた書斎が再現されています。
資料の一部は手に取って読むこともできます。
「二葉御殿」とも呼ばれた豪華絢爛の屋敷は、細部にまで住まい手のこだわりが感じられ、とても見応えがありました。歴史はあまり……という方でも、大正ロマン溢れる建物やインテリアはきっと楽しめること間違いなしです。
「文化のみち二葉館」では、文化の道の資料も展示しているので、文化の道散策のスタート地点としておすすめですよ。「文化のみち橦木館共通観覧券(320円)」も販売されているので、散策される方は共通券を購入しましょう。