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日本の昔話のひとつ「桃太郎」といえば、岡山県が有名ですが、実は愛知県犬山市にも桃太郎伝説を伝える「桃太郎神社」があります。
全国的にもめずしい桃型の鳥居や、桃太郎のおばあさんが洗濯をした洗濯岩。境内には名古屋のコンクリート造形家・ 浅野祥雲(あさのしょううん)が手掛けたコンクリート像や宝物館などB級スポットとして人気があります。
今回は、桃太郎神社と浅野祥雲先生の作品の魅力をたっぷりとお伝えしていきます!
全国にある桃太郎伝説ゆかりの地
桃太郎といえば、桃の実から生まれた男子「桃太郎」が、お爺さんお婆さんから「きびだんご」をもらって、イヌ・サル・キジを従え、鬼ヶ島まで鬼を退治しに行く物語です。日本人なら知らない人はいない昔話ですよね。
そんな桃太郎伝説は、岡山県をはじめ、奈良・香川・福島・愛知など全国各地でそれぞれが桃太郎ゆかりの地であると主張しているんです。ここ犬山もその一つです。
桃太郎神社へのアクセス
桃太郎神社があるのは、愛知県犬山市栗栖(くりす)。名鉄「犬山遊園駅」より車で約5分の場所です。名古屋からは下道でも車で1時間ほどで到着します。
神社のすぐ目の前には日本八景のひとつに数えられる木曽川が流れていますよ。
駐車場は200台完備!神社前には食堂や土産物屋が並び、犬山名物・豆腐田楽やお約束のきびだんごも売られています。
駐車場の隣にあるレストラン桃太郎は、100年以上も前に「おみやげ店犬山物産」として創業された老舗なのだそう。
浅野祥雲とは?
境内では桃太郎伝説に合わせて、コンクリート像作家「浅野祥雲」氏によるカラフルに彩色された鬼や桃太郎などのコンクリート像が20体ほど見ることがでます。
浅野祥雲氏(1891年-1978年)は岐阜県中津川市の出身。土人形を製作する職人であった父親の影響を受け、土人形製作をはじめますが、土では大きな作品がつくれないことから、コンクリートで制作するように。
33歳のときにつくりはじめたコンクリート塑像は生涯で1,000体以上とも言われ、そのうち800体近くが東海地方に残されています。代表的なスポットは、ここ桃太郎神社の他に、「五色園(愛知県日進市)」「関ヶ原ウォーランド(岐阜県関ヶ原町)」の3箇所。ファンの間では“浅野祥雲三大聖地”と呼ばれています。
なんとも言えない絶妙な表情の塑像たちは一度見たら忘れられない強烈さから、見る人を虜にしています。
それではさっそく境内へ行ってみましょう!
桃太郎神社が鎮座したのは昭和5年。御祭神は桃太郎を神格化した「大神実命」。子どもの健康を祈る神社であるため子授け・安産・子供の発育・災除け・長寿などのご利益があるとされています。
一の鳥居の前ではサルがお出迎え。
一の鳥居をくぐると、二の鳥居の前には桃から生まれたばかりの桃太郎の姿が!なんともシュールな表情です。0歳児にはみえないほど大きな桃太郎です(笑)
鳥居の奥にはお爺さんの姿もみますね!
石段を上ると、みなさん勢ぞろい!せっかくなので真ん中に入って一枚パシャり。以外にも馴染んでしまいましたね。
鬼たちは桃太郎一座に負けて改心したのでしょうね。ボディーガードのようでした。
鬼の秘宝が観覧できる「宝物館」
石段を上った右手には桃太郎グッズが観覧できる「宝物館」もありますよ!キジやサル、鬼が手招きしてくれています。
遠くにはなんともユーモラスな鬼もいました!鬼の威厳はどこへやら(笑)。
この日は残念ながら、閉館しておりみることができませんでしたが、中には「鬼の金棒」をはじめ、「鬼の珍宝」「鬼が島の岩」「全国の桃太郎グッズ」など、めずらしい代物も展示されてるのだとか。
ぜひ合わせて訪れてみてくださいね!
【宝物館】
入館料:大人200円・小人100円
全国でも珍しい桃の鳥居と拝殿
階段を上った左手にあるのが、全国的にも非常にめずらしい「桃形鳥居」です。今までこんな鳥居はみたことがありません。
鳥居の前にはキジ・イヌ・サルがおり、桃形鳥居をくぐれば悪は去る(サル)、病は居ぬ(イヌ)、災いは来じ(キジ)と言われています。
鳥居の近くには手水舎があるので、拝殿で参拝する前にここで手を清めましょう。
拝殿の右手を見ると、涙を流す赤鬼の姿が。看板には「もう悪いことはしません。この涙を見てください。」と書いてあります。
ぽたぽたと目がからは涙が落ちていきます。わき水を目に通しているようで、細い仕掛けが施されていました。
拝殿内には、多くの絵馬が奉納されているほか、神社の由緒や犬山に伝わる桃太郎伝説な. どの説明板が掲げられています。
桃型の絵馬がかわいいですね!
桃太郎神社はコンクリート像だけでなく、桃太郎伝説を裏付けるような古跡も点在しています。また、地元では子どもの健康を祈る神社として大切にされており、 毎年、5月5日のこどもの日には桃太郎祭りが開かれのだそう。
春は桜が咲き、秋になると紅葉の名所として知られているので、ぜひおでかけついでに訪れてみてくださいね!