浜松から世界へ。手間ひまかけたこだわりの「トリイソース」
目次
お客様の声を反映した商品開発
トリイソースでは、お客様の声を反映した商品も次々と開発しているのも大きな魅力です。例えば、「辛口カレーが好きだけど、子どもがいるとどうしても甘口のカレーにしなくてはいけない……。」そんなお声から誕生したのが、鍋を分けなくても辛さを調整できる「カレー専用スパイスソース」でした。
2019年2月には新たに「山椒ソース」が仲間入り。山椒の特徴である風味と刺激を生かしたちょっぴり大人なソースです。
鳥居代表:「山椒といえば、和歌山が有名ですが、浜松市北区春野町でも山椒が採れるんです。そこで、春野町産の山椒を100%使用してつくったのが山椒ソースです。直売店限定商品として、山椒が少し効いた「天狗ソース」を販売していたところ、リピーターが増えてきたことがきっかけでした。
みんな予想以上に山椒ソースへの関心が高いので、それならもっと山椒香りがするものをってことで、このソースを開発しました。どんな料理にも合うと評判で、さっぱりとつけていただけると思います。」
実際に試食させていただきましたが、山椒の香りが口の中に一気に広がり思わず「おいしい!」と一言。ちゃっかり購入してしまいました。
ここからは実際に工場見学をさせていただきましたので、その様子をレポートしていきます。
トリイソースでは、一般の方も月5回(月・水・金のみ)まで工場見学の受け入れをしています。工場見学ではソースを製造するソース工場とソースの原料となる醸造酢工場の2カ所を回ることができるんです。
この日は、完熟ソースをつくっているとこを見させていただきました。
完熟ソースは、トマト・リンゴ・玉ねぎなど、こだわりの野菜・果実を原形のままの半日かけてじっくりコトコト煮込んでいきます。これだけの野菜が入ってるとは驚きですよね。
こちらができあがった完熟ソースです。ソースに使用している砂糖もこだわりのもの。鹿児島の種子島産粗糖を使うことで、自然な甘味をソースの味に加えています。
鳥居代表:「ウスターソースや中濃ソースですと、好みが地域によってバラつきがあるんですが、完熟ソースは比較しようがないので、全国的にまんべんなく人気があります。
ソースを家庭で使わない方や、苦手な方でも完熟ソースは好きと言ってくれる方も多いんです。」
こうしてできあがったソースは手作業で一つずつ瓶詰めされていきます。
瓶詰めされたソースは、箱型のパッケージに入れられ出荷されます。
こちらは、ソースを熟成しているところです。奥の桶が創業当時から使用している木桶。手前が新しい桶です。
鳥居代表:「熟成は最低でも、1カ月は寝かせます。木は呼吸をしているので、木桶で熟成させることで、幾度となくつくり上げられ染み込んだソースの風味が加わりさらにまろやかなソースができ上るんです。」
こちらでは、お酢がつくられていました。
鳥居代表:「お酢づくりをはじめたのは30年ほど前からです。ソースはお酢の酸で保存をしているので、かなりの量を使うんです。もともと付き合いのあった製造元が辞めてしまったことがきっかけで、うちで引き継ぎました。皆さんが想像する以上にソースとお酢は密接なんですよ。」
発酵中のお酢に手をかざすとあたたかいのがわかります。 人間の体温と同じくらいの熱さになるのだそう。
お酢を発酵中の様子です。白い膜は酢酸膜と呼ばれるもの。1カ月ほどかけて発酵させ、さらに1カ月寝かせて熟成させます。こうすることで、まろやかな香りのお酢に。
−最後に今後のビジョンをお伺いしました。
鳥居代表:「ソースってどんなイメージを持っていますか?こう質問をすると、トンカツやカレーにかけたり、みなさん何かにかけるイメージなんですよね。もともとソースはイギリス生まれらしいんですが、煮込み料理の隠し味が本来の使い方だったそうなんです。
かけるだけじゃなくて、隠し味としてのソースの使い方提案をもっと広げていきたいですね。例えば、ウスターソースを使った唐揚げです。醤油で下味をつけるのではなく、ソースに変えます。きんぴらごぼうもソースに変えてみたり、味付け卵も、ソースに漬け込んだものもおいしかったりしてね。ソースは決して主役には慣れないけど、脇役にはなります。
お客さまにも伝えることで、やってみようってなる訳なので、伝える努力をしてきたいですね。」
今回見学をさせていただき、ソースづくりがこれほど手間暇がかかっていることに大変驚きと感動を受けました。なんでも、効率化をはかり、手間をかけない時代だからこそ、手間をかけたものに人が感動をし、集まっていくのだと感じます。
手間暇をかけたトリイソースは一口食べると、野菜の風味が口の中でしっかりと感じられ、今までのソースのイメージが180度変わります。
オンラインでも購入可能ですので、ぜひチェックしてみてくださいね。
オンラインサイトはこちらから
https://www.torii-sauce.jp/