愛知県・半田市のある知多半島は、江戸時代から日本有数の酒造りの地域でした。お酒以外にも、味噌・醤油・酢などの醸造品も盛んです。半田は酒粕からお酢をつくり出す画期的なイノベーションを生み出した地。江戸前ずしブームのきっかけにもなりました。
今回は、そんな半田の文化や歴史に触れながら、学んで楽しめるスポットをご紹介していきます。ぜひ週末のおでかけの参考にしてみてくださいね!
目次
楽しみながらお酢を学べる
「ミツカンミュージアム(MIM)」
2024年3月にリニューアルオープンした愛知県半田市にある「ミツカンミュージアム(MIM)」。”お酢”で有名な会社「ミツカン」の酢づくりの歴史や、食文化の魅力などを楽しく学べる体験型の博物館です。
「ミツカンミュージアム」の見学は事前予約制。ガイド付きツアーを含む5つのゾーンすべてを回れる「全館コース」と、「大地の蔵」と「光の庭」の2つのゾーンを自由に楽しめる「ミニコース」の2種類があります。
「光の庭」では、さまざまな体験を通して、食の魅力を楽しく学べます。おそらくお子さんはこのゾーンが一番テンションがあがるのではないでしょうか。オリジナルラベルの「マイ味ぽん」がつくれる「味ぽんスタジオ」なども!
「ミツカンミュージアム(MIM)」は、大人だけでなく、子どもも、家族みんなで学べる博物館です。楽しくミツカンの歴史や、酢造りの奥深さを学んでみませんか。
【ミツカンミュージアム(MIM)】※見学はインターネットによる事前予約制
住所 :愛知県半田市中村町2-6
営業時間 :9:30〜17:00(最終受付15:00)
定休日 :木曜日、年末年始
駐車場 :第一 約40台 、第二 約50台
https://www.mizkan.co.jp/mim/
幻の”カブトビール”が味わえる
「半田赤レンガ建物」
ミツカンミュージアムと合わせて訪れたいのが「半田赤レンガ建物」。実は、ミツカングループと深い関係がある場所なんです。
「半田赤レンガ建物」は、およそ半世紀の間だけ生産され、”幻のビール”と呼ばれている「カブトビール」を生産していた醸造所。これまでは年に数回だけの一般公開でしたが、2015年に観光施設としてリニューアルしました。
現在のミツカングループにつながる「中埜酢店(なかのすみせ)」が誕生したのも、ここ半田。その中埜酢店の四代目・中埜又左衛門と、敷島製パン創業者・盛田善平らにより、明治22(1889)年に「丸三ビール」と名づけられた瓶詰めビールが出荷されたことがカブトビールのはじまりです。
明治31(1898)年に、ドイツから機械技師と醸造技師を迎えて、半田町榎下に新ビール工場となる半田赤レンガ建物を建設。「加武登麦酒」と改め、本格的なドイツビールの醸造を開始しました。その後たった2年でパリ万博にて金賞を受賞。大手4大ビールメーカーに迫る勢いで普及していきました。
半田赤レンガ建物では、実際にカブトビールを味わうことができるんです!
館内にはカフェ「CAFE BRICK」を併設。復刻した「生」のカブトビールや、地元の食材を使ったおつまみがいただけます。歴史的な建物で幻のビールをいただく、とても贅沢な空間です。
【半田赤レンガ建物】
住所 :愛知県半田市榎下町8番地
電話番号 :0569-24-7031
営業時間 :10:00〜17:00
https://handa-akarenga-tatemono.jp/
國盛の伝統にふれる
「國盛 酒の文化館」
200年以上前から酒造りに使われていた蔵を利用した「國盛 お酒の文化館」。中埜酒造株式会社が運営するお酒の博物館です。酒造りについてだけでなく、日本酒の魅力や先人の知恵の詰まった道具・技術についても理解を深められます。
1階には受付があり、2階には展示、試飲スペース、売店があります。施設の人が館内を解説しながら案内してくれるため、日本酒に詳しくない人でも気軽に質問できるのが嬉しいポイント!
館内の広いスペースを使い、國盛の歴史を支えてきた酒造りの道具が展示されています。お酒を造る工程に沿って並べられているため、実際に造る様子がイメージしやすいです。
中埜酒造のお酒を購入できる売店コーナーもあります。中埜酒造は國盛をはじめさまざまな銘柄の日本酒を手掛けるほか、梅酒や果実酒も豊富です。半田土産にぴったり!
【國盛 酒の文化館】
住所 :愛知県半田市東本町2-24
電話番号 :0569-23-1499
営業時間 :10:00〜16:00
休館日 :木曜日(木曜日が祝日の場合は翌日)お盆、年末年始
入館料 :無料(予約優先)
https://www.nakanoshuzou.jp/museum/
知多半島唯一のプラネタリウム
「半田空の科学館」
「半田空の科学館」は、見る・触れる・遊ぶといった体験を通して地球や宇宙の不思議を楽しみながら学べる体験型の科学館です。
知多半島唯一のプラネタリウムだけでなく、科学や宇宙、地球の不思議に触れられる展示室は無料で楽しめます。また、屋上にある天体観測所では楽しいテーマで定期的に開催される「星見会」も人気!
同館のプラネタリウムは直径18mのドームに240席のシートが備えられ、満天の星空のもとでゆったりと夢の世界に浸れます。
特におすすめなのが、星座にまつわる神話の紹介をはじめ、星の魅力をわかりやすく紹介してくれる生解説。解説の中にはミニクイズもあり、小さな子どもたちが夢中で答えてしまうくらい盛り上がります。定期的に変わるプログラムは子どもはもちろん、大人も一緒に楽しめます!
口径40cmのカセグレン反射望遠鏡をはじめ5台の望遠鏡があり、さまざまな天体が見ることができる屋上天体観測所では、月のクレーターを見たり、星の撮影会や流星群を見る会など毎月わくわくするテーマの「星見会」が開催されています。
土・日・祝日は天気が良ければ開催される「昼の星見会」は申込不要、参加費も無料。お昼に見る星もまた新鮮です。
【半田空の科学館】
住所 :〒475-0928 愛知県半田市桐ヶ丘4-210
電話番号 :0569-23-7175
営業時間 :午前9時~午後5時(ホール使用は午後9時30分まで)
休館日 :毎週月曜日 (祝日の場合は翌日) 12月29日~1月3日
※上記以外でやむをえず休館する場合があります。
駐車場 :無料 154台(うち障害者用8台)
web :https://sky-handa.com/
Instagram:なし
facebook :https://www.facebook.com/handanosora
twitter :https://twitter.com/skyactio
大人も子どもも童心にかえれる
「新美南吉記念館」
愛知県半田市に1994(平成6)年にオープンした「新美南吉記念館」。南吉の作品『ごんぎつね』の舞台でもある中山の地に建ちます。記念館だけでなく、周辺の森を散策したりカフェも併設されていたりと、1日楽しめるスポットです。
展示室では童話の世界観をリアルに再現!南吉の作品や生涯を説明したパネル、当時使っていた直筆のノートや資料など展示物が豊富です。
記念館の向かいに建つ「カフェ&Shopごんの贈り物」。カフェとグッズショップが併設していて、記念館を利用しない人でも利用可能。(記念館からもそのまま入れます)
ショップは、南吉にちなんだグッズをはじめ、常滑焼きの焼き物や童話にでてくるランプなど、オリジナルグッズも多くそろっています。
【新美南吉記念館】
住所 :愛知県半田市岩滑西町1-10-1
電話番号 :0569 – 26 – 4888
開館時間 :9時30分 ~ 17時30分
観覧料 : 大人220円(中学生以下無料) 団体20名以上は各170円
※図書室・喫茶・グッズ購入などの利用のみの場合は無料
休館日 :毎週月曜・毎月第2火曜・(祝日・振替休日の際は開館し、その次の開館日が休館となります)・年末年始
http://www.nankichi.gr.jp/index.html
ランチにおすすめ!
赤酢の寿司が味わえる「回転鮨 魚太郎」
醸造業で栄えた酢のまち・半田を訪れたなら、ぜひ食べたいのがお寿司!
特におすすめなのが2024年4月にオープンした「回転鮨 魚太郎」。知多半島にある4つの漁港でセリ権をもつ大人気鮮魚店「魚太郎」が手掛ける回転鮨です。知多半島の漁港からその日に届いた地魚や旬魚が味わえます。
特におすすめなのが赤酢を使った鮨!
江戸時代の握りずしに使われていた赤酢(粕酢)。米酢よりも甘みと旨味のある粕酢は、すしによく合うと瞬く間に江戸で評判になりました。江戸っ子気分で味わってみてくださいね。
かに汁や地魚のフライなど、一品料理も充実。どれも鮮度抜群で絶品!
おすすめのデザートは「しらすアイス」。バニラアイスにふわふわのしらすをたっぷりトッピング。しらすの塩味とほんのりとした苦味が、アイスの甘さと絶妙にマッチ!
名古屋からも比較的行きやすく、日帰り旅行にもぴったりな半田。ぜひ週末旅行の参考にしてみてくださいね。
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